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『Midnight Flight』

失くしたものが あまりに大きすぎて 痛みを
感じることさえも 出来ないままさ

浜田省吾『Midnight Flight』

こんにちは。
どうも、けこぜろです。

今回は1987年に発売された浜田省吾のコンピレーションアルバム『CLUB SURF & SNOWBOUND』より、『Midnight Flight』について。



Midnight Flight

あの娘乗せた翼 夜空へ消えてく
空港の駐車場 もう人影もない
”行くな”と引き止めれば 今頃二人
高速を都心へと 走っていたはず

失くしたものが あまりに大きすぎて 痛みを
感じることさえも 出来ないままさ

ひとりぼっちのクリスマス・イブ
凍えそうなサイレント・ナイト
ここからどこへ行こう
もう何も見えない空の下

妹と暮すつもり しばらくニューヨークで
ひとりきり 東京で もう生きてゆけない
逢いたい時にだけ 電話かけてきて
食事して ドライブして ベットに入るだけ

形の無い愛だけを 信じてきたあなたは
本気で愛すること 怖れてるだけ

ひとりぼっちのクリスマス・イブ
凍えそうなサイレント・ナイト
二人で生きてきた
都会の灯りが遠ざかる

降り出した みぞれまじりの 雨が 雪に変ってゆく
誰も皆 愛する人の 待つ場所へと 帰ってゆく

ポケットの中 あの娘に贈ろうとした Golden Ring
今でも 手のひらに 握りしめたまま

ひとりぼっちのクリスマス・イブ
凍えそうなサイレント・ナイト
もう守るものなんて
見つけられない 何ひとつ

浜田省吾『Midnight Flight』

『Midnight Flight』はアルバム『CLUB SURF & SNOWBOUND』の10曲目。
原題は『Midnight Flight -ひとりぼっちのクリスマス・イブ』としてサブタイトルがついていました。
タイトルから分かるようにクリスマスソングです。
そして浜田省吾のクリスマスソングとして最も知名度があり、かつ完成度が非常に高い名曲となっています。
この曲の経緯について、浜田省吾はこう語っていました。

1984年の12月24日と25日に福岡サンパレスでライブがあって、イブの夜、ライブは盛り上がってバンドはみんな街に出たけど、俺は次の日もステージがあるのでホテルに残りベッドに入った。
でも、眠れずにホテルの近くのカフェバーへ行ってひとりカウンターでジントニックを飲んでいると、店の奥ではドレスアップした20代になったばかりに見える男女が盛り上がっていた。
そこで自分のみじめだった学生時代と今夜のひとりぼっちの状況を身につまされ、どこかの、ひとりぼっちの誰かさんのためにクリスマスの歌を作りたいと思った——。
クリスマスの時期って、みんながハッピーな時期だよね。でも、周りの人達や街がハッピーであるからこそ、孤独を感じる人が同じくらいたくさんいると思う。そんなイメージで「MIDNIGHT FLIGHT — ひとりぼっちのクリスマス・イブ —」や「SENTIMENTAL CHRISTMAS」を作りました。

DISCOGRAPHY | SHOGO HAMADA OFFICIAL WEB SITE

『Midnight Flight』は浜田省吾のラブソングではお馴染みの「叶わぬ恋」を描いたものですが、それにしても傑作とも呼べる楽曲となっています。
歌詞を通して非常に切ない悲恋のストーリーが描かれており、これがクリスマス・イブの話だからもう切なさが留まるところを知りません。
1989年のセルフカバーアルバム『WASTED TEARS』でもリメイクされましたし、2006年のベストアルバム『The Best of Shogo Hamada vol.2』にも収録されました。

ライブDVD『ON THE ROAD 2001』に付属していたCDには、この『Midnight Flight』のライブバージョンが収録されていますが、これが本当に素晴らしかったですね。
本当に印象に残っています。

また、2014年のアニメ『ピンポン』でも劇中でこの『Midnight Flight』が流れました。

当時弟が見ていて気づいたそうですが、1番はキャラクターたちが歌い、2番から浜田省吾が歌う演出が本当に素晴らしいですよね。
曲のストーリーに合うようなアニメーションも素晴らしいですし、浜田省吾のことをよく理解して作られていると感心するばかりでした。



まとめ

こんな感じで、浜田省吾の『Midnight Flight』の紹介でした。
非常に完成度の高いバラードで、クリスマスソングの定番とも言える楽曲です。
歌詞も本当に切ないですが、めちゃくちゃ素晴らしい曲となっているのが素敵ですね。

それでは、また。

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