『アジアの風 青空 祈り』
こんにちは。
どうも、けこぜろです。
8月15日の今日は、2015年に発売された浜田省吾17枚目のアルバム『Journey of a Songwriter 〜 旅するソングライター』より、『アジアの風 青空 祈り』について。
アジアの風 青空 祈り
『アジアの風 青空 祈り』はアルバム『Journey of a Songwriter 〜 旅するソングライター』の14〜16曲目に収録されています。
アルバムには3曲として収録されていますが、クレジットでは1曲扱いとなっています。
同じメロディを改作、アレンジ、改詞を経て、3つの楽曲に分割した浜田初の試みの曲なのです。
浜田省吾は時代や社会との接点を強く持った歌について、「“こうあってほしい”という硬質な祈りのようなもの」と語っています。
ソングライターとしてのそうした側面を表す作品としては、2010年のDVD『僕と彼女と週末に』、CD『The Best of Shogo Hamada vol.3 The Last Weekend』などが挙げられます。
「硬質な祈り」を歌った曲としては1993年の『裸の王達』、Fairlife名義ですが2004年の『砂の祈り』がありました。
これ以来新たに「硬質な祈り」の曲が発表されることはなかったのですが、2015年に発売されたアルバム『Journey of a Songwriter 〜 旅するソングライター』でようやく登場することとなりました。
それがこの『アジアの風 青空 祈り』なのです。
part-1 風
『アジアの風 青空 祈りpart-1 風』はアジアをテーマにした、重々しい雰囲気の反戦歌です。
波の音に続いて流れるイントロのピアノから既に重々しく、息の詰まるような曲が展開されます。
ライブで流れた背景の美しい映像と対比するような、重い歌詞が胸に刺さりますね。
かなりストレートで重苦しい「硬質な祈り」の歌となっています。
余談ですが、浜田省吾の日本語と英語の歌詞の歌い分けも非常に印象的です。
part-2 青空
『アジアの風 青空 祈りpart-2 青空』は「硬質な祈り」の歌ではありますが、「祈り」というより「叫び」といった方が当てはまる曲となっています。
非常にストレートで強烈な歌詞となっており、日本への原子爆弾投下、東日本大震災を思い起こさせるフレーズが登場しています。
曲としては激しいロックとなっていますが、それと同じくらいサビのインパクトがすごいです。
浜田省吾はインタビューで「国家や民族に分断されている人々のこと、そしてかつてそうだったような、無能なリーダー達が導く悲劇を歌った、これは説明の必要のない歌じゃないかな」と語っています。
ライブで流れた背景のアニメーションも印象的でした。
曲としては好きな方ですが、やっぱりこの曲の持つ意味を考えると目頭が熱くなってしまいますね。
part-3 祈り
『アジアの風 青空 祈り part-3 祈り』はクラシックのような楽曲展開を見せる曲となっています。
それを強調するかのように、特典CDにはインストゥルメンタルバージョンも収録されています。
この曲からアルバム最後の『誓い』に続いていきます。
また、歌詞の中で1曲目の『光の糸』でも使われているフレーズが登場します。
ライブで印象的だったのが背景で流れていた映像です。
会場のバックスクリーンに巨大な時計が描かれていたのですが、この曲の終わりと共に時計の針が12時を指し示すのです。
この時脳裏に浮かんだのが「終末時計」でしたね。
歌詞だけ見ると普通の曲ですが、これが『アジアの風 青空 祈り』の1部であるとなると話は別です。
「硬質な祈り」の歌ですが、3曲の中では1番「祈り」の部分が強い印象ですね。
まとめ
こんな感じで、浜田省吾の『アジアの風 青空 祈り』の紹介でした。
それぞれ非常に重い「硬質な祈り」の歌となっています。
終戦の日の今日こそ改めて向き合わなければならない楽曲だと感じ、ここで紹介しました。
これらの曲とアルバム最後の『誓い』が非常に重いテーマの楽曲となっているため、アルバム『Journey of a Songwriter 〜 旅するソングライター』自体が重く感じてしまい、アルバム発売直後ほど聴かなくなってしまいました。
アルバムの完成度は高いし、それぞれの楽曲も浜田省吾らしさがあって素晴らしい作品ですので、今後もきちんと聴いていこうと思います。
それでは、また。
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