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『詩人の鐘』

鐘が鳴ってる 約束の地に 打ち上げられた罪を知る者に
鐘が鳴ってる 聖者のように 魂の声を聞く者に
闇を裂いて閃いてる やがて 1999

浜田省吾『詩人の鐘』

こんにちは。
どうも、けこぜろです。

今回は1990年に発売された浜田省吾12枚目のアルバム『誰がために鐘は鳴る』より、『詩人の鐘』について。


詩人の鐘

銀行と土地ブローカーに生涯を捧げるような
悪夢のようなこの国の
飽食とエゴに満ちた豊かさの裏側で
痩せ細る南の大地

未来へのシミュレーション
破滅を示す時

鐘が鳴ってる 約束の地に 打ち上げられた罪を知る者に
鐘が鳴ってる 聖者のように 魂の声を聞く者に
闇を裂いて閃いてる やがて 1999

タブーだらけの自由の中で葬られてゆく
孤立した叫び声
自浄出来ぬシステムに真実はねじ曲げられ
幻想だけ煽られてく

プラスティック・インフォメーション
メディアを満たす時

鐘が鳴ってる 非武装の地を 争うことなく追われる者に
鐘が鳴ってる 天使のように 愛しい人を導く者に
見守るように遠く深く やがて 1999

蒼ざめたイルミネーション
孤独を照らす時

鐘が鳴ってる 欲望の地で 誇りと理想に生きる者に
鐘が鳴ってる 詩人のように 傷ついた心いたわる者に
輝いてる 清く強く やがて 1999

浜田省吾『詩人の鐘』

『誰がために鐘は鳴る』に収録されている『詩人の鐘』はこれぞ浜田省吾、な社会派のロックです。
バブル景気に浮かれる日本を冷静に捉えた楽曲で、ある意味ではアルバム表題曲とも言えそうです。
社会に対する警告の鐘の歌です。

1998年にはサイケデリックなアレンジでリメイクされました。
歌詞も一部変更になっており、「1999」の前の「やがて」が無くなりました。
1999年を目前に、やがて来る世紀末が現実のものとなっていることを示しているかのようです。

さらに2010年に発売されたベストアルバム第3弾には、このリメイクされたバージョンをリミックスしたものが収録されています。
こちらはロックアレンジとなっており、サビの部分で鐘の音のように聴こえるギターが印象的です。
2011年のライブバージョンではこの鐘の音が強調されていましたね。

歌詞がかなり尖った楽曲ですが、1990年当時にこれを歌っていたのが不思議でありません。
まるで今のことを歌っているかのような内容で、これを真正面から聴いた2000年頃の当時でさえ衝撃を受けました。
この気持ちは何度聴いても変わりません。
常に今現在のことを謳っているように感じますね。

メロディとしてはアレンジ版が好きです。
インパクトのある曲ではありますが、ものすごくロックなところがいいですね。
まさに浜田省吾の楽曲と言った感じで突き刺さります。



まとめ

こんな感じで、浜田省吾の『詩人の鐘』の紹介でした。
連日『誰がために鐘は鳴る』の楽曲を紹介してきましたが、ここで語りたい曲は一通り触れることができました。
でもまだまだ好きな曲もたくさんあるので、地道に紹介していけたらと思っています。

それでは、また。

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