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アルバム『FATHER'S SON』
最近になって良さを理解したアルバムです。
こんにちは。
どうも、けこぜろです。
今回は1988年に発売された、浜田省吾11枚目のアルバム『FATHER'S SON』について。
FATHER'S SON
『FATHER'S SON』は1988年3月16日に発売された、浜田省吾11枚目のアルバムです。
1984年に発売された『DOWN BY THE MAINSTREET』と、1986年に発売された『J.BOY』に続く3部作の最終作で、少年から大人になっていくまでの過程を浜田省吾自身の姿を投影しながら描いてきた作品となっています。
1曲目の『BLOOD LINE (フェンスの向こうの星条旗)』と、2曲目の『RISING SUN (風の勲章)』の印象が強いため、非常に重いプロテストソングばかりのように感じられるのですが、実はアルバムの半数はラブソングです。
そうは言っても最近まで理解できていなかったのですが、昨年末に参加したファンクラブコンサートでこのアルバムの楽曲を歌ってくれたことにより、アルバムへの理解度が大きく変わることとなりました。
その昔は重い曲ばかりだし曲の意味も雰囲気もあまり好みではなかったのですが、大人になった今聴くと全く違う驚きに包まれました。
それこそ若い頃は『J.BOY』とか好きでしたが、30を過ぎて大人になった今沁みるのは『FATHER'S SON』ですね。
今作はそんな大人へと成長した楽曲に包まれたアルバムです。
BLOOD LINE(フェンスの向こうの星条旗)
1曲目の『BLOOD LINE(フェンスの向こうの星条旗)は非常に強烈なメッセージソングとなっています。
浜田省吾らしさの溢れるロックな楽曲ですが、そのテーマは非常に重々しくて語るには一筋縄にはいきません。
36年前の楽曲でありながら、現代にも通用する楽曲であるとも言えるでしょう。
2011年のアリーナツアー『ON THE ROAD 2011 ”The Last Weekend”』ではボーカルなしのインストゥルメンタルバージョンが演奏され、昨年のファンクラブコンサート『100% FAN FUN FAN 2024 青の時間』ではボーカルありでのパフォーマンスとなりました。
ベストアルバム第3弾にも収録されている楽曲なため何度も聴いたことはあったのですが、こうしてライブで聴くと改めて衝撃的な印象を受けました。
RISING SUN(風の勲章)
2曲目の『RISING SUN(風の勲章)』はストレートに「日本の戦後」を歌った楽曲となっています。
ベストアルバムにも収録されていましたが、印象に残っているのは上のライブ映像です。
2011年のアリーナツアー『ON THE ROAD 2011 ”The Last Weekend"』なのですが、背景のアニメーションと演奏が非常にエモーショナルでしたね。
歌詞の重さも考えさせるものがありますし、強く心に響く楽曲です。
DARKNESS IN THE HEART(少年の夏)
3曲目の『DARKNESS IN THE HEART(少年の夏)』は浜田省吾の若年期、父親の闘病と死について歌った楽曲となっています。
こちらも重々しい楽曲ではあるのですが、ベストアルバムに収録されていたり、以前参加したファンクラブコンサートでも演奏したことのある曲なため、割と馴染みはある曲でもありますね。
ですが、昨年のファンクラブコンサートでアンコール1曲目歌った際、ものすごく衝撃を受けました。
ものすごく突き刺さった楽曲となったのですが、歳を取るにつれてより身近に感じるようになった気もしています。
WHAT'S THE MATTER, BABY?
4曲目の『WHAT'S THE MATTER, BABY?』はバブル期を象徴する、猛烈に働くサラリーマンの生き様を歌っている楽曲です。
勢いのあるメロディに乗せて当時のサラリーマンの様子を歌っているのですが、今では全く想像できない働きぶりですね。
僕もようやく二桁年働いてきましたが、この楽曲のような生き様には驚きしか感じません。
ですが、この曲もまた非常にライブ映えする曲となっており、ライブでの盛り上がりも最高な楽曲でしたね。
ライブの印象が強く残っており、この曲が終わるとどうしても『詩人の鐘』のイントロが聴こえてしまうようになりました。
A LONG GOOD BYE(長い別れ)
5曲目の『A LONG GOOD BYE(長い別れ)』は切ないバラードとなっています。
2003年のセルフカバーアルバム『初秋』の印象が強かったのですが、原曲の方もしんみりしていて心に突き刺さる印象があります。
昨年のファンクラブコンサートにて初めてライブで演奏された楽曲となっており、印象的なタイトルも含めてかなり好きな曲ですね。
I DON'T LIKE "FRIDAY"(戦士の週末)
6曲目の『I DON'T LIKE "FRIDAY"(戦士の週末)』は当時のバブル期の社会観を感じさせる楽曲です。
一緒にビジネス界で戦ってきた仲間が結婚してしまい、金曜日の夜が寂しくなってしまうという歌となっており、タイトルを含めて様々なところでダブルミーニングなのが印象な曲ですね。
歌詞の意味を理解すると面白さを感じられる曲でもありますし、この曲も働くようになってようやく意味がわかった歌でもあります。
BREATHLESS LOVE
7曲目の『BREATHLESS LOVE』は昔から印象に残っている楽曲でした。
ミュージックビデオの内容がかなり強烈で、モノクロの映像の中浜田省吾が家具を破壊するというものでした。
歌詞も大人な雰囲気ですし、理解できないところも多々あったのですが、何故か昔から好きだったんですよね。
そのこともあり、この前のファンクラブコンサートで初めて生演奏で聴けて感動した思い出があります。
NEW YEAR'S EVE
8曲目の『NEW YEAR'S EVE』は、『A LONG GOOD BYE』同様、2003年のセルフカバーアルバム『初秋』でリメイクされている楽曲です。
こちらの曲も切ない男女の別れを歌にしており、リメイク版の大人びたアレンジが好みなこともあって割と好きな曲ですね。
浜田省吾の楽曲では明るく歌い上げる別れの曲もあるのですが、こちらはしっかりと切なく歌い上げているのが印象的です。
RIVER OF TEARS
9曲目の『RIVER OF TEARS』は今現在最も気持ちが盛り上がる楽曲です。
昨年のファンクラブコンサートのアンコールの2曲目で歌われた曲でして、サビのコーラスの盛り上がりも素敵でしたし、達観したような歌詞と希望を求める様がものすごく印象に残った楽曲となりました。
ライブで聴くまで全く印象に残ってなかったのですが、ライブのお陰で大好きな楽曲となった素晴らしい1曲です。
THEME OF FATHER'S SON(遥かなる我家)
10曲目、アルバム最後の曲は『THEME OF FATHER'S SON(遥かなる我家)』。
今作『FATHER'S SON』は『DOWN BY THE MAINSTREET』と『J.BOY』に続く3部作のアルバムなのですが、浜田省吾のデビュー曲『路地裏の少年』が家を出る少年の歌であり、この『THEME OF FATHER'S SON(遥かなる我家)』をもって帰郷を果たしたと浜田省吾は語っていました。
個人的には『ON THE ROAD 2011』の印象が強くあるのですが、壮大なメロディが非常に印象的な楽曲となっていますね。
まとめ
こんな感じで、浜田省吾のアルバム『FATHER'S SON』の紹介でした。
浜田省吾の数あるアルバムの中でも割と最近のものでありながら、何故か重い印象を持って全然聴いていないアルバムでした。
昨年のファンクラブコンサートを経て名盤であることを理解したのですが、若い頃は理解できなかったこのアルバムの良さを大人になって分かるようになりました。
自身の成長も感じられるアルバムですね。
それでは、また。