1番人気馬の各種信頼度
※1986年~2024年11月末
※2025/1/21データ追加、修正
◆頭数別成績 (芝1600m以上良馬場、G1-G2)
G2以上のレースは頭数も多くなりやすく、必然的にしっかりした戦績を持つ馬が多く出るレースになる上に馬券購入者もそれぞれの馬をよく知った上で投票するため、突発的な過剰人気や過度に見くびられた低評価人気が少ないと思われる。
人気と能力評価の相関性、妥当性が高くなりやすいと思うから、G2以上で頭数別の勝率を調べてみた。
また、純粋な絶対能力が発揮されやすい良馬場に限定。
短距離戦やダート戦は枠や頭数の影響が過度に大きくなりそうなので除外し、芝1600m以上のレースに限定。
1番人気勝率は約3割=30%前後と通説で言われているが、実際の1人気勝率はG1~G2だと35%と若干高くなった。
ただ頭数の影響は大きく、10頭以下だと1人気勝率は5割。9頭以下だと6割近い。
11~14頭だとちょうど40%。
15~18頭の多頭数だと29.9%と3割を少し下回る。
1991年までは19頭以上のレースが存在したが、1986~1991年の6年間(5年半)でも20頭立て以上では1人気勝率が18.8%まで落ち、19頭立てでも23.5%。
多頭数だと1人気の勝率、信頼度はやはり落ちる。
※参考 1人気勝率 (芝1600m以上良馬場、OPクラス)
全OPレースで調べてみると勝率33%。より通説の1人気勝率3割=30%に近づく結果になった。
連対率51.3%、複勝率63.8%もG2以上のデータと大差ないが、G2以上のレースの方が人気馬の好走信頼度は若干上がる。
ただ単勝・複勝回収値は変わらないのでオッズを含めた信頼度でいうと差がないといえる。
◆クラス別成績
当然ながらハンデ戦になると勝率が25.9%と低くなる。
重賞ではハンデ戦を含むG3レースで29.2%と低くなる。
重賞ではG2レースが36.9%で最も勝率が高い。
年齢別だと2歳限定が39.2%で最も勝率が高く、3歳限定も34.7%と高め。
馬齢限定戦は適性や細かな条件よりも絶対能力差が問われやすい影響があると思われる。
◆脚質別成績
脚質だと逃げとまくりの勝率が高い。
逃げ馬で1番人気を背負えるレベルの馬や、1番人気になる程の素質や実績があるまくっていける馬なら好走率が高くなりやすいということだと思われる。
G2以上のレースになると先行の勝率が上がり、まくりの勝率も上がっている。
◆オッズ別成績
1倍台前半なら勝率6割超、連対率8割超、複勝率9割弱に達する抜群の信頼度。
しかし1倍台でも1.5倍以下だと勝率44%と一気に下がる。
2倍台でも32.5%で1人気平均の通説とほぼ同じ勝率。
3倍台だと22.1%ともはや1番人気らしい信頼度とはいえなくなる。
G2以上のレースだと1倍台前半の信頼度は若干上がっている。
レースレベル、メンバーレベルが上がった上で、各出走馬やその馬のそれまでの戦績なども固まってきた中でもそれだけオッズが高くなる馬の強さの信頼性が必然的に高くなるからだと思われる。
逆に5倍以上のオッズの低い1番人気馬の成績は極端に下がっていて、重賞レベルで押し出された消去法的1番人気馬の好走信頼度は低いといえる。
◆馬場状態別成績
良馬場(勝率35%)よりも1人気馬の勝率、好走率は3%前後低くなった。
ただ、不良馬場ではデータ数が少ないが勝率が良馬場を上回った。
全OPレースで見ても良馬場より道悪になると稍重ですら勝率が3%下がった。
全OPの括りでは不良馬場で勝率が良馬場より5~6%も下がった。