◆牡馬世代限定G1優勝馬の凱旋門賞成績
皐月賞優勝馬の凱旋門賞成績 5頭
日本ダービー優勝馬の凱旋門賞成績 7頭
2013年のキズナ以降、斤量面で有利な3歳でダービー馬が凱旋門賞に向かうことが増えてきましたが、日本競馬の高速化もあり、キズナ以外は成績が振るいません。
2019年ダービー馬ロジャーバローズ(2016年生・牡)も故障がなければ凱旋門賞に向かう予定でした。
菊花賞優勝馬の凱旋門賞成績 8頭
NHKマイルC優勝馬の凱旋門賞成績 1頭
◆牝馬G1優勝馬の凱旋門賞成績
桜花賞優勝馬の凱旋門賞成績 1頭
ハープスターは斤量で有利な3歳牝馬として挑戦し、良馬場だったこともあり後方から追い込んで6着とそこそこの健闘を見せました。
オークス優勝馬の凱旋門賞成績 0頭
2009年のオークス含む牝馬二冠馬ブエナビスタ(2006年生・牝)が2009年に挑戦可能性があった程度で意外にも凱旋門賞出走馬がいません。
2014年に凱旋門賞に出走したハープスターは2014年オークス2着でした。
2018年の牝馬三冠馬アーモンドアイも2019年に挑戦可能性が示唆されていましたが輸送に弱く、適性も微妙ということで早い段階で撤回されました。
エリザベス女王杯優勝馬の凱旋門賞成績 0頭
エリザベス女王杯は1995年まで3歳牝馬限定G1でした。古馬開放後含め勝ち馬の出走馬はいません。
そもそも牝馬の挑戦馬が少ないのが残念です。
秋華賞優勝馬の凱旋門賞成績 2頭
◆古馬混合G1優勝馬の凱旋門賞成績
天皇賞(春)優勝馬の凱旋門賞成績 9頭
日本の最長距離G1の天皇賞(春)ですが、凱旋門賞成績はあまり振るわず、凱旋門賞を走るためのスタミナと天皇賞(春)を勝つためのスタミナは別の能力である可能性が高いと思われます。
天皇賞(秋)優勝馬の凱旋門賞成績 2頭
凱旋門賞に出走する馬とは距離的にも時期的にも相性が悪いレースなので勝ち馬の挑戦馬が少ないのは仕方がないかもしれません。
宝塚記念優勝馬の凱旋門賞成績 9頭
例年では馬場や天候が荒れやすい時期のG1であり、日本国内のコースにしてはパワーとスタミナを要するコース形態を持つ阪神競馬場の非根幹距離2200mが舞台の宝塚記念は、国内G1の中では欧州競馬との適性が近いと考える人が多いレースです。
宝塚記念自体も国内のスピード系の主流血統より欧州寄りにスタミナやパワーを補強された血統が好走しやすい傾向があります。
ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルらの凱旋門賞での活躍で、さらに宝塚記念を制するものは欧州に通用するという印象が強まってきていましたが、結局はその2頭以外は特筆する成績を残しておらず、近年の宝塚記念で印象的な強さを誇ったゴールドシップ、クロノジェネシス、タイトルホルダーらが凱旋門賞ではさほど振るわなかったのを見ると、なかなか簡単ではなさそうです。
特にクロノジェネシスは凱旋門賞馬バゴ産駒でグランプリだけでなく東京競馬場でも十分な強さを持つ万能性がありましたが、道悪では厳しかったという感じでした。
バゴも良馬場の凱旋門賞を勝っていますし、クロノジェネシスも日本なら道悪も歓迎でも、凱旋門賞では良馬場が欲しかった所でしょう。
有馬記念優勝馬の凱旋門賞成績 9頭
宝塚記念と並んで比較的欧州適性の強い馬が走りやすい舞台と言われるグランプリ・有馬記念ですが、オルフェーヴル以外は特筆する成績を残していません。
ジャパンカップ優勝馬の凱旋門賞成績 3頭
日本調教馬の凱旋門賞挑戦は、「凱旋門賞で勝てそうな適性の馬」を連れていくというより、「現在の日本を代表する国内最強馬」を連れていき勝ちたいという傾向が強いですが、その割に国内最強馬決定戦の1つといえるジャパンカップ勝ち馬の挑戦が少ないのが意外です。
凱旋門賞とは求められる適性が真逆に近いと言われる東京競馬場2400mを舞台にしている点ではダービーと同じですが、ダービー馬の凱旋門賞挑戦が3歳挑戦3頭含む7頭もいるのにジャパンカップ勝ち馬の挑戦が3頭しかいないのは不思議です。
まあ凱旋門賞挑戦する馬は時期的にジャパンカップに(万全で)出ないことが多いのもあるのでしょうけれど。
同じ舞台ですがダービーは3歳限定戦で早熟性や軽やかなスピードに特化した適性が高く求められやすいのに対し、ジャパンカップは比較的持続力やスタミナも求められるレースになりやすく、欧州寄りの血統、適性を持つ馬はダービーでは用無しでもジャパンカップだとチャンスが出てくることがあるので、ダービーほどには欧州適性を悲観するレースではないと思います。