天皇賞春、前走距離2300m以下で3着内の馬(1986年以降)
はじめに
2024年天皇賞春は前走阪神大賞典組が3着を独占しました。
つまり、前走3000m以上の重賞を使った馬による3着内独占で、有力馬でいうと前走が2000m重賞だった1番人気ドゥレッツァが15着に敗れました。
当初、前走が2400mより短いレースだった馬の天皇賞春成績はあまり良くないイメージがあったのでドゥレッツァを不安に思い調べてみたのですが、短い所を使ってきた穴馬でも来る時は来ますし、強い馬なら勝ちきってる例も少なくなかったため、問題ないと考えて、安心してドゥレッツァを本命にしたのですが、結果的には前走に長い所を使ってきた馬が好走する結果になり、まあ展開などの偶然が大きいと思いましたが、一応メモとして残しておこうと思いました。
1.前走3着内に入った好走馬一覧(1986年以降)
2.前走距離が2300m以下で天皇賞春を勝った馬
こうして見ると意外と多いです。
1991年~1992年の天皇賞春を連覇したメジロマックイーンは3000mの阪神大賞典を前哨戦に選んでいましたが、3連覇を目指した1993年は2000mの産経大阪杯を前哨戦に選び、2着に敗れて3連覇を逃しました。
まあ、故障明け2戦目だったことや勝ったライスシャワーが強かったこと、気性面に問題が出始めていたことなどが主な理由だと思いますが、前走距離2400m未満からの天皇賞春を使った馬が2500m以上を使った馬に比べるとパフォーマンスを落とす印象が私にあるのは多分そこから来てる気がします。
3.好走馬の前走距離別の割合
※1986年~2024年の39年間、全117頭
やはり昔からの王道ローテである阪神大賞典の前走3000m組が最も多く、
それに主に日経賞の2500mや、
主に(産経)大阪杯の2000mがそれに続きます。
中には有馬記念(2500m)から年をまたいで直行で勝ったフィエールマン(2020年)などもいますが、前走ダート2400mのダイオライト記念から勝ったイングランディーレ(2004年)の異質さが最も際立っていました。
まあこれを見ると2500m以上の長距離戦から好走する馬が最も多いですが、中距離の2000mから勝ち負け、好走する馬も十分いるので、特に前走距離の長短で過度に不安視したり、高評価したりする必要はないように思いました。
まあ2024年は不安視してたら当たってたのですが…。
珍しい中だと海外馬レッドカドー(2013年、前走ドバイワールドカップ2着)が3着に入っています。レッドカドーは前年の香港ヴァーズ1着など主に芝中長距離を転戦していた欧州馬で、オールウェザーコース時代のドバイワールドカップからの天皇賞春挑戦で3着と見事好走。G1勝ち鞍は香港ヴァーズのみでしたが、メルボルンカップ2着2回など、長距離レースに強い馬でした。
ここから逆算すれば、香港ヴァーズで好走するような馬で長距離適性のある馬なら海外馬も天皇賞春で好走するかもしれません。