FMV Mobile Keyboardレビュー Windows専用なら唯一の選択肢かつ及第点の商品だが、価格的には残念な点が多々ある
◆評価(100点満点):65点
◆評価(5つ星):★★★
◆良かった点
◆微妙な点
◆感想
以前からノートPCと同じように下部にタッチパッドがあるワイヤレスキーボードがほしかった
ノートPCと同じスタイルでキーボードを打ちながらマウスを使うほどでもない時、親指でタッチパッドを操作できるスタイルのタッチパッドが下部にある外付けキーボードがほしかったのですが、そもそもWindows用のタッチパッド付きキーボードはタッチパッドの使い心地が悪いものが多く、いくつか買いましたがとても使ってられませんでした。
信頼のLogicool製品ですらタッチパッドの使い心地が微妙でしたし、場所も下部ではなく横部分でした。
FMV Mobile Keyboardはタッチパッドを文字入力使用後に触ると反応に遅延が少しありますが一応許容範囲で、やっと目的を果たせるキーボードに出会えたという印象です。
ただ多分この初動遅延問題も、USBドングル接続なら解消できると思うので、新作が出る時はUSBドングルに対応してほしいです。→後述のコマンドを入力すると問題解消します。
しかし、次の起動時(ペアリング時)には元の遅延する状態のままなので、起動する時には毎回このコマンドを入力する必要があります。
テンキーなしでPrtScキーなど省略されてないキーボードがほしかった
タッチパッド部分は妥協し、単なるキーボードを買うにしてもフルスペックのキーボードだとテンキーまでついてるものが多く、かといってテンキー省略の外付けキーボードはテンキー以外のキーも省略されてたり、配置が変だったり一部のキーが小さくされてるものがあって、なかなかこれと思えるものがありませんでした。
FMV Mobile Keyboardは右Altがないというのは賛否あるでしょうが基本的に必要なキーは全て窮屈感なく配置されていて、理想に近いキーボード配列です。
ただ今後、新作が出るならばテンキーあり版も出してもいいと思いますが。
タイピングの感触
タイピングの感触、配列は個人的にも好みですがキーの大きさと配列に余裕がありすぎて、窮屈なキーボードに慣れてるせいか、少し矢印キーや半角キーなどの位置がブラインドタッチだと感覚とズレています。ただ、元々最近まで少し窮屈な配列だったキーボードを使ってたせいもあると思うので徐々に慣れるかと思います。
Windows専用としては問題点はあるが使用感が良く刺さる人がいる商品
Windows専用として考えるならかなり使用感がいい商品で、バッテリーや裏面の問題はあるものの、タッチパッドがノートPCと同様の位置にあり、なおかつタッチパッドのスクロールや3~4点クリックなどの使用感がいい上に打ち心地も良く、PrtScキーも省略されてないテンキー以外ほぼほぼフルサイズのキーボードという点で、及第点のキーボードは現状これしか見当たりません。
バッテリーの減りはまだ購入から数週間ながら確かに早い
まだ購入から時間が経ってませんが、バッテリーの減りは早いと感じます。
バックライトをONにすると半日保たないだろうなと思います。
基本はOFFですがバックライトOFFでも一ヶ月は無理で、2~3週間、1日ヘビーに使い続けたら1週間前後でバッテリーが切れるかもと思います。
一応バッテリー残量表示はPCのBluetooth接続デバイス欄で見えますが、やっぱり乾電池式が良かったなと思います
個人的には軽量化や薄型化より使用快適度が大事だと思います。
※Windows以外使用時のタッチパッドの使用感について擁護せざるを得ない部分
この商品はWindows専用としてはタッチパッドの使用感も良く、細かな問題点、突っ込み所はあるものの概ね満足して使える商品ではあります。
一方で一応iPadOSやAndroid(裏技的に)に対応してはいるものの、Windows以外での使用時はタッチパッドのスクロールやスワイプ機能などは使い物にならない使用感です。※MacOSでの使用感は未確認。
安い商品ではないのでそこは大いに問題があるのですが、ただその部分に関しては擁護せざるを得ない部分があります。
おそらくタッチパッドの使用感をWindows、Android、iPadOSらでいい塩梅で調整するのは難しい?
タッチパッド付属キーボードを過去に何個か買ったことがありますが、私は今回のように主にWindows用として購入していたものの、使用感が及第点以上のタッチパッドが付いた商品は今まで1個もありませんでした。
どれもおそらくメインターゲットとしてはiPadユーザー用として作られており、Windowsは対応はしていてもタッチパッドの使用感は調整されていませんでした。
今回のFMV Mobile KeyboardはWindowsでの使用をメインとして作られているのでWindowsでのタッチパッドの使用感が期待通りで良かったのですが、そのかわり、iPadやAndroidでの使用感が悪くなってしまっています。
全機種でタッチパッドの使用感がちょうど良くなるようにするのは難しいのかもしれません。
iPadでの使用を試してみましたが、タッチパッドの使用感としてはスクロールは一応使えないことはないという程度。
また、ただペアリングするだけでもキーボード機能は使えますが、タッチパッドを使用可能にするにはFnキーを用いたペアリングをする必要があります。(後述)
後述のAndroid使用時よりは十分使える使用感で、純正やWindowsのような快適感まではいかないものの、Android使用時のスクロールが酷すぎるので、それと比べると十分実用可能な範囲に感じました。
ただ、スワイプでホームに戻ったりアプリスイッチャーを開くなどの機能が使えないので、タッチパッドの使用感としては総合的に満足にはほど遠く、iPadで使おうという気にはならないと思います。
個人的にはiPad用で使うつもりは元々なかったので、特に問題はありませんが…。
◆希望改善案
※補足1 隠し機能ながらトラックパッドの初動遅延を解消するコマンド
これを実行してみた所、フリーズ、遅延を感じなくなりました。
素晴らしく有用な情報でしたが、そもそも元々の設定仕様や、この解消機能があるなら明記したり告知するべきなのに、馬の骨みたいな謎の企業の激安製品でなく有名企業である富士通の製品で価格も2万円と十分高いのにこんな体たらくでは残念です。
また、次の起動時(ペアリング時)には元の遅延する状態のままなので、起動する時には毎回このコマンドを入力する必要があります。
元々タイピング時にトラックパッドに手や指が触れてカーソルが動くのを防ぐための機能なようですが、どちらにしろ、オンオフをできるようにしてほしいものです。
※補足2 非公式ながらAndroidでの使用も可能にする手段がある可能性?
https://azby.fmworld.net/support/manual/keyboard/pdf/B6FY5731.pdf
当初対応予定としていたらしいのに、販売後はAndroid対応について対応する気がない旨を無駄に偉そうに返答してる所に企業としての怠慢さが見えると感じてしまいます。
富士通は割とアンチも多く、「富士通製品は二度と買わない」みたいなコメントもガジェット界隈でわりと散見する企業ですが、補足1の隠し機能含め、こういう所が所以なのかなと少し感じてしまいます。
AndrodタブレットのGalaxy Tab S9に接続してみたところ、接続は面倒くさかったですが、キーボードは問題なく使えました。
Androidの場合Fnキーを用いなくてもペアリング自体は可能ですがキーボード含め何も使えないので、Fnキーを用いたペアリングが必要です。
「PrtScキー」を押すとスクリーンショットが撮れました。(iPadでは不可)
ただタッチパッドの使用感はカーソル移動は問題ないものの、スクロールは全く使い物になりません。極端なページ上部か下部しかスクロールできない状態です。
つまりAndroid用で使う場合はトラックパッドはないものとして考えた方がいいです。