凱旋門賞惨敗経験後に凱旋門賞優勝した馬
2022年の凱旋門賞、日本馬は歴代最多4頭を送り込んだものの全頭が10着以下に惨敗。
最先着の11着タイトルホルダーでも1着からは13馬身差つけられてしまいました。
タイトルホルダー陣営(生産牧場岡田スタッド代表の岡田牧雄氏)は来年以降は凱旋門賞に挑戦しないことを仄めかしていますし、レース前は「今年勝っても負けても来年も行きたい」と言っていたドウデュース陣営ですら「来年の凱旋門賞は出ないと思う」と主戦の武豊騎手の口からコメントが出ました。
今年の凱旋門賞惨敗で適性が遠すぎて再挑戦しても勝つチャンスはないと考えたことが大きいでしょう。
しかし参考までに、惨敗した後に凱旋門賞を勝った馬はいるのかと調べてみました。
凱旋門賞惨敗経験後に優勝した馬
※惨敗=5馬身差以上とする
最大着差逆転は37馬身差で負けた翌年に優勝したレインボウクエスト。
日本の名馬サクラローレルの父でもあります。重馬場で惨敗した翌年、良馬場での優勝ということで道悪が主な敗因だったと思われます。
その他だと1982年のジャパンカップで来日し2着の経験もあるオールアロングが21馬身差惨敗の翌年に優勝をしていますが、これも重馬場での惨敗の翌年良馬場で優勝というものでした。
2022年のドウデュースは途中で走らせるのをやめたこともあるでしょうが42馬身差での敗戦ですから、仮に来年挑戦して勝てば最大着差敗戦経験馬の優勝になりますが、現実的には厳しいですね。良馬場開催となるとパフォーマンスを上げる可能性はありますが。
10馬身差以上での敗戦後に優勝した例も数例しかなく、13馬身差敗戦のタイトルホルダーにとっても厳しいデータです。
このデータを調べてみて凱旋門賞は3歳馬による優勝が多すぎると思いました。
日本の同時期の王道G1、天皇賞(秋)やジャパンカップは3歳馬が優勝すると今でも快挙とされますが、凱旋門賞は昔から3歳馬の優勝が圧倒的に多いです。近年は流石に古馬が不利すぎるということで3歳馬や牝馬、古馬の斤量差が見直されて、古馬牡馬による優勝も増えてはきましたが、日本と違って凱旋門賞は古馬牡馬が優勝した方が珍しく快挙というレベルで、斤量の軽い3歳馬か牝馬の優勝が多いです。
日本馬が挑戦するにしてもやはり3歳馬や牝馬がいいのでしょうが、3歳牡馬の挑戦は多いものの、3歳牝馬の挑戦がほぼありません。
過去にウオッカやブエナビスタが3歳時に凱旋門賞挑戦計画を立てたことはありますが幻に終わっています。
桜花賞1着・オークス2着のハープスターが3歳で挑戦して6着と近年の中では良い順位・着差に健闘しているのを見ると3歳牝馬は斤量の有利もありチャンスがあるかもしれません。
元騎手の田原成貴氏も最近、自分が乗ってきた馬の中で凱旋門賞に挑戦するならと問われて3歳牝馬の方がいいのではと、ダイアナソロン(桜花賞優勝・オークス2着)やマックスビューティ(桜花賞・オークス優勝)らの名前を挙げて答えていました。
能力や適性的にはブエナビスタやダイワスカーレットが3歳で行ってれば…と個人的に思います。あとは90年代の名牝ヒシアマゾン、エアグルーヴあたりでしょうか。