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2024年香港カップ リバティアイランドは復活できるのか(考察というより感想)


◆初の凡走が不可解で心配なリバティアイランド

2024年香港国際競走、香港カップ(シャティン競馬場 芝2000m)に日本の三冠牝馬リバティアイランド(牝4)が出走予定です。

リバティアイランドは今年の秋、天皇賞秋1番人気で出走したものの15頭立て13着に惨敗。
レース前の馬体、調教評価は上々で、不安視する声は少数派でした。さらに、海外含め3着を下回ったことがなかった馬の初の凡走
昨年2着だったジャパンカップを回避して香港カップに向かう選択をしたこと含め、状態が心配されます。

元々、2歳~3歳春から馬体の完成度が高く、パフォーマンスも素晴らしい馬でしたから、早熟で、衰えが来た可能性が示唆されます。
また、メンタルの不調が来ると不調が長引くことも多いとされる牝馬であり、その部分の不安も示唆されます。

香港カップには地元の絶対王者で、日本の安田記念でも優勝した現役世界最強馬の1頭、ロマンチックウォリアーが出走します。
ロマンチックウォリアーを倒せたら文句ありませんが、香港でロマンチックウォリアーに勝つのはドウデュースやイクイノックスであっても簡単ではないくらいの相手なので、そこまでは望みませんが、ここでそれなりに高いパフォーマンスを発揮できなければ、今後のリバティアイランドの動向にも不安が出てきます。

今年の3月には海外UAEでG1ドバイシーマクラシック3着に入っており、海外遠征を苦にするタイプでもないと思われる上に、香港カップはドバイシーマクラシックよりはレースレベル適性日本馬に向きやすく遠征難易度も低いので、日本状態が問題なければ十分好走、善戦はできるはずです。

本来の能力を発揮できれば、ロマンチックウォリアーを倒す可能性もある馬で、勝った場合は逆に、ジャパンカップに出てきて欲しかったなあ…と思えてきますが。

前走の沈み方が不可解なので、4歳以降のエフフォーリアのような、長い不調の始まりでなければいいのですが。

◆中内田厩舎所属馬は古馬(4歳以降)のG1勝利なし

中内田厩舎管理馬は仕上がりの早い早熟馬が多い傾向があり、2~3歳では素質馬として期待されるものの古馬以降に成績を伸ばせない馬が多いです。
特に、ダノンファンタジーなど前哨戦やG2以下重賞で強い勝ち方を見せながらG1では勝てない、好走できないというタイプの馬も多い印象です。
リバティアイランドはそのあたりの反省も踏まえてか、中内田厩舎にしては前哨戦を使わずG1直行ローテを多用。
それも功を奏して新馬戦から高いパフォーマンスが話題になっていましたが、2歳G1だけでなく3歳牝馬路線も見事三冠達成しました。

G1未勝利馬には5~6歳になっても衰えを見せず国内外の重賞、G1で好走勝ち負けし続けているプログノーシス(現役馬)もいるので、リバティアイランド含め長くピークを維持するトップホースも増えてきてはいます。

しかし、総じて見るとリバティアイランド含めG1勝利年齢が2~3歳時だった馬しかおらず、4歳以降の古馬になってからG1を勝った馬が現在出ていないので、リバティアイランドが今後G1を再び勝てるのか心配になってきます。

一応、陣営コメント的には香港カップを前にして調子を上げてきて、完全に前走の天皇賞秋とは全く違う調子で臨めそうな状況ではあるのですが、そもそも天皇賞秋の前も状態を不安視する評判や印象は知る限りほとんどなかったので、本当に調子が上がってるのか、それがレースの内容結果に反映されるのかも見てみないと分からないなと思います。

今思えば、昨年のジャパンカップも絶好調ではなかったのかもしれません。
3歳春までは休み明けの桜花賞で行き脚がつかず、次戦オークスでは1戦叩いて万全で先行できて能力全開の圧勝という感じでしたが、3歳秋は休み明けの秋華賞でも先行できて横綱相撲で勝ちました。
つまり、3歳秋には秋華賞を三冠達成のために必勝態勢で臨んだこともあるでしょうが、休み明けに強く叩いて弱い中内田厩舎、前哨戦でも能力を100%引き出しお釣りを残さない傾向の川田将雅騎手ということで、リバティアイランドは秋華賞がメイチ状態になってしまっていたのかもしれません。
斤量有利にオークス圧勝の実績からコース適性も高く、2歳時に見せた競馬史上最強クラスともいえる圧倒的な末脚を持ち、イクイノックスとすら好勝負できそうな予感を抱かせる能力を見せていながら、大外枠のスターズオンアース、主戦の武豊騎手が乗れず本来の走りでないドウデュースらと僅差の2着が精一杯だったのは意地を見せたとはいえ、調子が落ちていたからだったのかもと思うところが少しあります。


◆前走国内G1凡走から香港国際競走好走馬

国内G1凡走のあとに香港国際競走を勝った馬、好走した馬は結構多いです。
香港得意の香港スペシャリストタイプが多く、結果的には国内成績が参考にならないタイプの馬が多い印象もありますが、リバティアイランドの状態さえ問題なければ天皇賞秋惨敗から巻き返して香港カップ優勝しても不思議ではないようにも思います。

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