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周囲の人間管理

私には、普段周囲にいる人間を思いつく限り羅列していき、それぞれを分析した文章を保管している、「周囲の人間管理」というフォルダがある。普通の人からしたら、何とも気味の悪い趣味だと思うだろうが、私にとっては生活に必要なものだ。私は人間関係においても、言葉にできない状態にあるのが気持ち悪いと感じる。全て論理的に文章で説明できる状況にしておかないと、不快感が残る。よってこのフォルダを作成するに至った。また、自分に友人が何人いるかも把握したかった。あまり友達と呼べる人はいないが。

自分にも感情はあるのだ。感情があるという事実を客観的に認識していると言った方が正しいかもしれない。人の感情がかなり分からないので、すべて正確に文章で説明してくれる人が好き。好きではない、好きというかやりやすい。無駄なエネルギーを削がない。特別な感情があふれそうになった時や感情が一定量を超えそうな時、必死に冷静さを取り戻す。冷静さを取り戻している状態の自分が人と話してくれていないと、後々困るからだ。さらに、実際人間と話しているときも、これまた色んな感情や思考が頭の中を支配するが、必死に他人との見えない線を引いてそれを保とうとする。それ以上踏み入れてしまっては、後の修正が面倒くさくなるし、リスクが高まる。こういう同じ思考をぐるぐるしているもんだから、ああまたスタート地点に戻ってきたという呆れを何度も経験することになる。

人との会話を純粋に楽しめない。常に相手から出てくる発言の裏の意味を考えてしまう。その時の表情とかも見て、本当はこう考えてるのでは、とか、本当はそうやってカッコつけてるだけなのではないか、とか色々ぐるぐる思考を重ねながら人の話を聞くもんだから、あまり人との記憶や思い出として何も残らない。だから普通の人以上にその人から発せられる雰囲気や発言に影響されやすいし、人との対話は私を大変疲れさせる。

結局、よくわからんいらんとこにエネルギーを使うもんだから、じゃあ今私が話したこの人どんな人だっけとなったとき、何も覚えていない。短期記憶さえない。

だから私は今日も、「周囲の人間管理」フォルダを開き、分析結果を各人に対し書き込む。

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