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所持カメラの魅力【RX0】

小さくて軽く、しかも壊れにくい。
2歳の子供でも楽に構えて撮影できるほどコンパクト。
そのうえ耐衝撃と防水性能を兼ね備えたデジタルカメラをご存知でしょうか?

斜めになっていたり写真に指が映り込むのはご愛嬌です

ソニーが2017年10月に発売した「RX0」は、1インチセンサーと24mm F4.0のZEISSレンズを搭載した超小型・軽量のコンパクトデジタルカメラです。
最大長約6cm、重さ約100gという小さなボディながら、妥協しない画質とタフネス性能を両立しています。
本記事では、RX0の魅力と実際の使い勝手について紹介します。

メリット

1. RX0というカメラについて

発売から数年が経ち、見た目やサイズ感はGoProやOSMO Actionなどのアクションカメラに近いものがあります。
しかし、RX0の本質は「高画質な写真を気軽に楽しめる」カメラであること。
近年は動画撮影の用途でも注目されていますが、RX0の魅力は、肩肘を張らずにスナップ感覚で気軽に撮影できる点にあります。
ズーム機能は搭載されておらず、F値も4.0とそれほど明るくはありません。
それでも、1インチセンサーとZEISSレンズが生み出す写真は非常に魅力的です。
また、スマートフォンよりもシンプルな操作感でシャッターを切れるため、
「いつでもどこでもすぐ撮影したい」というシーンにぴったりなカメラだと思います。
特にZEISSレンズが好きな方には、サブとして持っていても良いのでは、とお勧めしたいぐらいに良い描写です。

シューティンググリップを取り付けた状態
RX0IIであればBluetooth接続対応

補足:別売りのシューティンググリップを装着すればデジタルズームに対応可能。ただし、防水性は損なわれます。
RX0IIではBluetooth接続できるものの、グリップ自体に防水性はないので通常使用のようには使えません。

2. 小さくて軽いということ

RX0は、AirPods Proの横幅に少し厚みを加えた程度のサイズ感。
筐体は圧倒的に小さく、2歳児でも簡単に持つことができます。

横幅が6cmの筐体

さらに、iPhoneよりも軽量で、大人の手のひらにもすっぽり収まるため、
ポケットやバッグの隙間に収納しても邪魔になりません。
画質面では、Z6やα7Sなどのフルサイズ機と比べるとさすがに劣りますが、
ちょっとした外出時に財布とスマホと一緒に持ち歩いても違和感のない手軽さが魅力です。

3. 耐衝撃・防水性

子供はよく転びます。
カメラを持ったまま突然走り出し、つまずいて地面に叩きつけることも珍しくありません。
それでも、RX0ならほとんど気にする必要がありません。
「手をついて転べたね、偉いね!」なんて声をかけながら、まずは子供の怪我の具合を確認。
普通なら「カメラが壊れたか!?」と焦るところですが、RX0に関しては「どうやったら壊れるのだろう?」と思うほど、頑丈です。
何度も地面に叩きつけられていますが、せいぜい筐体に少し傷がつく程度。
2.0mの落下耐性、200kgfの対荷重となっていますが、叩きつけられても壊れないので、過小評価ではないのか、と私自身は思う次第です。

何度も叩きつけられていますが、前面の保護パーツに傷が少し入っている程度

また、レンズ前面の保護パーツは取り外し可能なので、
傷がついて画質に影響が出た場合でも交換して新品同様にできるのも、地味ながら嬉しいポイントです。

さらに、耐衝撃性能だけでなく防水性もしっかり備えているため、川やプールなど水辺で遊ぶときにも安心して持ち出せます。
カメラを水に沈めて魚を撮ったり、普段は撮れない水中の景色を記録したりと、普通のカメラでは難しいシーンにも積極的に使えるのが魅力です。
実際、浅瀬の川で子供と遊びながら撮影していたら、
気づいたら長靴の中まで水が浸水していた…なんてことも。
それくらい、子供も気にせず夢中になって撮影できます。
ちなみに水深10mはそのまま潜れるので、通常の遊ぶ環境では特に気にしないで大丈夫です。

デメリット

ここまで長所を中心にお伝えしてきましたが、不便に感じる部分もいくつかあります。

4. 写真の保存方法について

一番気になるところは、写真の保存方法です。
RX0では、縦位置で撮影した画像も横位置のまま保存される仕様になっています。
そのため、スマホやPCに取り込んだ後、手動で画像を回転させる必要があります。
RX0 IIではこの問題が改善されているようですが、 初期型についてもファームウェアアップデートで対応してほしかったところです。

左:電源ボタン 右:シャッター

5.ボタンの配置について

大人が使う分にはあまり気にはなりませんが、子供が使う点で気になるところは、電源ボタンとシャッターボタンの位置です。
同じ上面に配置されているため、 シャッターボタンと間違えて電源ボタンを押してしまうことがよくあります。
間違えて押してしまって撮れなかった、と嘆く子供の姿を時々みかけます。
出っ張りを減らすためとは言え、ボタン式とスイッチ式などに分けて貰えてた方が嬉しかったです。

6. 価格について

他社製品が新品で5万円前後で購入できるのに対し、RX0は中古でも現在4万円ほど。
最新のRX0 IIに至っては、10万円を超えて販売されているのが現状です。
複数台の接続やマルチアングル撮影といった面白い機能も備わっていますが、価格帯を考えると、一般ユーザーにとってはなかなか手が届きにくいカメラといえます。

RX0 IIは、電子手ぶれ補正の搭載やチルトモニターへの変更されるなど、細かなアップデートが入っており、価格も上昇しています。
せっかく完成度が高く、堅牢性も優れているカメラですが、この価格帯では気軽に手を出しにくいのが本当に残念です。
RX0 IIは中古もいくつか出回っていますが、チルトモニターへ変更したことによって、アーム部のサビなどが出ていることもあるため、防水性とは…と思い買い替えに至っていないです。

ニュートラルな部分

7. 動画について

他の方のレビューを見ていて気になったのは、動画性能についてです。
確かに、他のアクションカムと比べると設定が難しく、
物足りない部分があるのは否めません。  
とはいえ、個人的にはこのカメラをメインとして使用するのではなく、
サブ機として画角の異なる映像を撮影するには、十分すぎる機能を備えていると感じています。
私自身、フルサイズカメラをメインに使用し、
コールドシューにRX0を取り付けてサブカメラとして動画を回すスタイルがしっくりきています。
画角の違いを楽しみながら、子どもの運動会や発表会を記録するには十分満足できる性能です。
とはいえ、まだまだ使いこなせていない部分も多いため、
試行錯誤しながら活用していきたいと思います。

コールドシューに取り付けた状態

複数台を接続して多視点から撮影できる「マルチカメラコントロール」機能には興味がありますが、
正直なところ、価格面で導入は厳しいのが現実です。  
映像表現の幅を広げるというよりも、
実際にどのような映像が撮れるのかに強く興味を惹かれますが、
なかなか手を出しづらいのが正直なところです。

まとめ

RX0は、一見するとコンパクトなアクションカムのように見えますが、実際には「写真撮影をメインとするカメラ」として使うことで、その魅力を最大限に活かせます。
動画撮影には他社製品の方に軍配が上がりますが、写真を撮るうえでは圧倒的な携帯性、タフさと描写力が大きな魅力です。

特に、耐衝撃・防水性能を備えているため、子供が扱っても壊れにくく、砂場や川辺といった過酷な環境でも安心して使えます。
子ども用カメラはいくつか存在しますが、ここまで衝撃や水濡れに耐えられる製品はなかなかありません。
万が一カメラが砂に埋もれてしまっても、親が余計な心配をしなくて済むのは本当にありがたいポイントです。

アウトドアを楽しむ方やアクティブな子育てをしている方にとって、RX0はいつでも気軽に持ち運べるうえ、ほかのカメラでは撮影が難しい環境でも活躍する頼もしい存在です。

実際の作例は、他のレビューサイトやαCafeに豊富に掲載されているため割愛しますが、ほかの製品と比べても、RX0にはソニーならではの“唯一無二”の魅力があると感じます。

写真撮影を中心に、子供やアウトドアでの使用を考えている方には、ぜひ一度試してみてほしいカメラです。


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K Yuki
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