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管理職の管理業務は本当に必要なのか?

管理職の業務について考えてみる

前提条件を疑うことはとても大切です。

今回は、管理職について考えてみます。

管理職の仕事は、文字通り主には部下の管理(マネジメント)をするわけです。

例えば

・部下の日々の勤怠や休暇申請、申請された経費精算の承認
・上層部や人事からのいわゆる降りてきた業務連絡の部下への周知
・部下の日々の業務における指示やアドバイス
・部下の目標設定とその評価(人事考課)

こんなところでしょうか。

ふと、これらの管理業務って、果たしてこれからも必要なのでしょうか?

そもそもどうして管理する必要があるのか?

では、もしも管理職が会社にいなかったらどうなるでしょうか?

「そんなことしたらメンバーが好き勝手やって無秩序で現場は大変なことになるに決まってる!会社が回らないでしょ!」

そんな声が聞こえてきそうです。

それでは仮に、自分の勤怠も使う経費もやる仕事も、何もかも自分で考えて自発的に取り組み、会社に貢献できるメンバーしかいなかったら、管理職は必要でしょうか?

答えは、必要ありません。

むしろ、逆に管理者がいたら彼らの力は抑制されてしまい、何をするにしても管理者の確認を待ってからになるのでスピードも出ず、恐らく辞めるでしょう

スキルや業務経験の面での優位性はどうか?

「いやいや、管理業務以外にも、管理職は業務経験も豊富だから、まだ経験の浅いジュニアなメンバーにとって必要でしょ?」

確かにそういう面もあると思います。

しかし、管理者が業務において常にメンバーよりも優れているのでしょうか?

これからの時代においては1つ1つの業務の専門性が増すことで、かなり意識的にキャリアアップについて考え、そして専門スキルを磨かなければ一線で活躍できません。

極端な例かもしれませんが、新卒で入社しアナログなマーケティングを20年やっていた人が部長になったとして、社外でデジタルマーケティングを10年経験した人がその下に中途入社したとしたら、部長は有益なアドバイスができるでしょうか?

また、新卒の教育や汎用的な業務スキルの教育であれば、管理職でなくても、社外コンサルでも研修会社でも身につけば極論よいわけです(管理職に払っているコストを思えば外注費にかけられる)。

それでは、管理職の価値とはなんなのでしょうか?

管理職が必要な組織 vs 管理職が不要な組織

ガチガチに戦うルールが決まっていて、1人でもそれを守らなければ致命的というような統括が必要な軍隊のような組織や、決まった勝ちパターンを繰り返すことでぐんぐん業績を伸ばせる組織では、管理職がいたほうが都合がよいでしょう。

しかし、ビジネスの状況はどんどん変わっています。

それではどれくらい変わっているのでしょうか?
1つ、とてもわかり易いデータを紹介します。

グローバル時価総額で大敗の日本

https://media.startup-db.com/research/marketcap-global

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この30年のうちに、世界で戦える日本企業の数がこんなにも少なくなってしまいました。正直、泣けてきます。

30年前は私も学生だったのでそこまでの実感は無かったのですが、この表を見たら驚かざるを得ません。

もちろん、これらの時価総額の高い企業に管理職がいないと言っているわけではなく、日本の働き方の多くは、実は生産性が低くスピードが遅いのではないのか?ということです。

どうしてスピードが遅いのか?

例えば管理職とよくよく相談して期初に立てた目標が、1年待たずに書き換えられたりしたことはないでしょうか?

そうであれば、最初に目標を立てたりそれをレビューした時間が無駄になっているわけです。こうした、どの会社でもやっているような管理職による評価を前提としたこの人事考課制度という仕組みが果たして事業貢献の観点からベストなのでしょうか。

他にも、決裁という仕組みがありますが、上司を納得させるために時間をかけた書類を作成し、また、決裁金額や範囲が大きければそれだけ決裁が通るのに膨大な時間がかかります。

https://limo.media/articles/-/9780

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1担当がある企画をやろうとして、その担当よりも企画内容に詳しくない人のチェックに時間を費やすことが、果たしてビジネスに勝つためのプロセスとして正しいのでしょうか、甚だ疑問です。

実はこれから必要なのはマネージャでも、プレイングマネージャでもなく、プレイヤーである

管理職がどんな業務においても不要とは思いません。

ですが、これから日本が世界で勝っていくにはもっと業務のスピードアップ、もとい、生産性を向上させる必要があります。

そのためには、管理業務を減らしてその分、メンバー1人1人が業務において1プロフェッショナルとしてパフォーマンスを発揮できる会社が、これからの時代で勝てる会社なのではないでしょうか。

驚異的な成長をしているネットフリックス社では、社員が成果を発揮するために、とにかくルールを撤廃しているそうです。

無駄と思える働き方ではなく、自分で考え発信し、会社を伸ばすためにフルコミットしたい、そんな働き方に興味がある方、わたしと一度お話しましょう!

おしまい


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