見出し画像

満足

満ち足りているはずの心、  

欲望の海に溺れて、  

「これで十分」と口にしながら、  

瞳は次の星を追いかける。


手には贅沢な果実、  

甘美な香りが漂う中、  

一口ごとに空腹が増して、  

満たされぬ思いは深くなる。


家族の温もりに囲まれ、  

笑顔の花が咲くけれど、  

心の奥で響く孤独が、  

「もっと」を求めてさまよう。


「足ること」を知るその瞬間、  

目を閉じれば影が忍び寄り、  

得たものすべてを背負いながら、  

安らぎとは程遠い夢を見る。


静かな夜に月光浴びて、  

自分自身との対話を重ねる。  

本当に必要なものは何か?  

答えはいつも耳元で囁く。  


持っているもの全て捨て去っても、   

心の平和は見つからない。   

足ることへの探求こそが真実であり、その旅路こそ喜びなのだろう。


いいなと思ったら応援しよう!