強欲の宴
贅沢なテーブル、食べ物山積み、
満たされぬ心、欲望は無尽。
煌びやかな皿に映る顔々、
笑顔の裏に潜むは、陰湿な野望。
「もっと取れ!」と叫ぶ声高らかに、
誰もが競う、奪い合う悦び。
彼らの視線は金と名声へ、
真実の味はもう忘れ去られて。
シャンパンの泡が浮かぶように、
夢見た未来も泡沫のごとし。
乾杯の音色が響き渡る中で、
一人また一人と心を失う。
豊かさ求めて道を外れ、
薄暗い影がついて回る。
「幸せ」と呼ばれるその瞬間も、
真実は嘘で覆われている。
宴が終わり、人々散りゆく時、
残った皿には空虚だけが。
強欲の果実、その味知る者よ、
満ち足りた心こそ本当の宝だ。
だから今宵もまた繰り返す、この宴、
笑顔で乾杯する愚かな人々よ。
心満たされずに生きることは、本当に幸せ?
それともただの夢から覚めぬ幻影か?