聖天樹セリオンズ
2022年1月15日発売のDIMENSION FORCEで新規登場の「セリオンズ」というテーマ。
植物族と機械族に手軽な無効効果を使えるモンスターが供給されたと言える。
3種類のカードを聖天樹に出張させるとかなりデッキのパワーが上がる。具体的には聖種の地霊1枚からこうなる。
・お互いに特殊召喚不可
・万能無効1回
・フリチェのバウンス1回(メインフェイズのみ)
・フリチェの相手場のモンスター全ての効果無効1回(罠)
・戦闘破壊耐性1回
・リンクモンスターの破壊の身代わり1回
・1ドロー
https://sp.nicovideo.jp/watch/sm39882942
↑展開ルート紹介動画
効果確認
まずは植物族の「セリオンズ“リリー”ボレア」
効果モンスター
星8/風属性/植物族/攻2400/守2500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地の、「セリオンズ」モンスターまたは植物族モンスター1体を対象として発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(2):自分の手札・フィールドからカード1枚を墓地へ送って発動できる。デッキから「セリオンズ」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードを装備した「セリオンズ」モンスターは、攻撃力が700アップし、このカード名の(2)の効果を得る。
墓地に植物が居れば自己展開可能。「天啓の薔薇の鐘」対応。装備したカードや自身をコストにして「セリオンズ」魔法・罠をサーチ。
出張の場合サーチ先はフィールド魔法の「円盤闘技場セリオンズ・リング」(現状これ以外は出張させる旨みがなさそう)
フィールド魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「セリオンズ」モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、自分のモンスターが戦闘で破壊される場合、代わりにデッキから「セリオンズ」カードまたは「無尽機関アルギロ・システム」1枚を墓地へ送る事ができる。
(3):1ターンに1度、自分または相手のモンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地の「セリオンズ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
「セリオンズ」のサーチと戦闘破壊の身代わり効果、戦闘破壊の後に「セリオンズ」のサルベージと訳の分からないパワーを持ったカード。
サーチ先は機械族の「セリオンズ“キング”レギュラス」
効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻2800/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地の、「セリオンズ」モンスターまたは機械族モンスター1体を対象として発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(2):相手がカードの効果を発動した時、自分の手札・フィールドから「セリオンズ」モンスターカード1枚を墓地へ送って発動できる。その効果を無効にする。
(3):このカードを装備した「セリオンズ」モンスターは、攻撃力が700アップし、このカード名の(2)の効果を得る。
自力で展開して万能無効。リリーを墓地から装備するので往復で2度使えて美味しい。しかも発動は無効にしないため「アラメシアの儀」に安心して撃てる。一方でダメージステップには発動できないため注意。
これらを展開に絡めた聖天樹の展開を書き記す。
展開例
「聖種の地霊」1枚から
EX消費:11枚(展開の最初に使用している「聖蔓の癒し手」は「聖蔓の剣士」でもOK)
最終盤面
手順
「聖種の地霊」を召喚し「聖天樹の幼精」をリンク召喚。「聖蔓の播種」をサーチ。発動。「聖種の天双芽」をリクルート、自傷。「聖種の天双芽」と「聖天樹の幼精」の効果を発動。ライフを回復して「聖蔓の癒し手」を特殊召喚、「聖種の地霊」を蘇生。「聖蔓の癒し手」特殊召喚時に「聖天樹の幼精」対象で300回復。
「聖蔓の癒し手」と「聖天樹の幼精」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。「聖種の天双芽」で「聖天樹の幼精」をリンク召喚。「聖種の地霊」で「聖蔓の癒し手」をリンク召喚。特殊召喚時に「聖天樹の幼精」対象で300回復。回復時に「アロマセラフィ-ジャスミン」で「アロマージ-ローリエ」をサーチ。
ライフが多いので特殊召喚。「聖天樹の幼精」と「聖蔓の癒し手」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。「アロマセラフィ-ジャスミン」と「アロマージ-ローリエ」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。墓地に送られた「アロマージ-ローリエ」の効果で500回復。2体の「アロマセラフィ-ジャスミン」の効果を発動。「アロマセラフィ-アンゼリカ」と「セリオンズ“リリー”ボレア」をサーチ。
墓地の「聖蔓の癒し手」を対象に「セリオンズ“リリー”ボレア」を特殊召喚し、「聖蔓の癒し手」を装備。装備をコストに「円盤闘技場セリオンズ・リング」をサーチ。
「アロマセラフィ-ジャスミン(メインモンスターゾーンの方)」と「セリオンズ“リリー”ボレア」で「聖天樹の灰樹精」をリンク召喚。効果で「聖種の地霊」を「アロマセラフィ-ジャスミン」のリンク先に蘇生。「聖種の地霊」をリリースして「アロマセラフィ-ジャスミン」の効果。「アロマージ-ジャスミン」をリクルート。フィールドの「アロマセラフィ-ジャスミン」と墓地の「聖種の天双芽」を除外して「聖種の天双芽」の効果。墓地の「アロマセラフィ-ジャスミン」を蘇生。手札の「アロマセラフィ-アンゼリカ」の効果を「アロマセラフィ-ジャスミン」対象で発動。1800回復。回復時に「アロマセラフィ-ジャスミン」で「サボウ・クローザー」をサーチ、「アロマージ-ジャスミン」で1ドロー。墓地の「アロマセラフィ-アンゼリカ」の効果を発動。自己蘇生。「アロマセラフィ-ジャスミン」と「アロマセラフィ-アンゼリカ」で「聖天樹の灰樹精」をリンク召喚。効果で「聖種の地霊」を蘇生。「聖天樹の灰樹精」と「聖種の地霊」で「廻生のベンガランゼス」をリンク召喚。「廻生のベンガランゼス」と「聖天樹の灰樹精」で「聖天樹の大母神」をリンク召喚。「聖天樹の開花」をサーチ。セット。
「円盤闘技場セリオンズ・リング」を発動し、「セリオンズ“キング”レギュラス」をサーチ。墓地の「セリオンズ“リリー”ボレア」を対象に「セリオンズ“キング”レギュラス」を特殊召喚し「セリオンズ“リリー”ボレア」を装備。
墓地の「廻生のベンガランゼス」を「聖天樹の灰樹精」と「聖蔓の癒し手」を除外して蘇生。
「アロマージ-ジャスミン」の効果で増えた召喚権を使い「サボウ・クローザー」を召喚。
ニビル対策
「セリオンズ“リリー”ボレア」または「天啓の薔薇の鐘」1枚と「聖種の地霊」1枚から
「聖種の地霊」の方は「ローンファイア・ブロッサム」や「ドラコネット」で召喚回数を1回多くしてもOK。(「レスキューラビット」はダメ)
EX消費:12枚
「聖種の地霊」を召喚し「聖天樹の幼精」をリンク召喚。「聖蔓の播種」をサーチ。墓地の「聖種の地霊」を対象に「セリオンズ“リリー”ボレア」を特殊召喚し、「聖種の地霊」を装備。「セリオンズ“リリー”ボレア」をコストに「円盤闘技場セリオンズ・リング」をサーチ。
「円盤闘技場セリオンズ・リング」を発動し、「セリオンズ“キング”レギュラス」をサーチ。墓地の「セリオンズ“リリー”ボレア」を対象に「セリオンズ“キング”レギュラス」を特殊召喚し「セリオンズ“リリー”ボレア」を装備。
「聖蔓の播種」発動。「聖種の天双芽」をリクルート、自傷。「聖種の天双芽」と「聖天樹の幼精」の効果を発動。ライフを回復して「聖蔓の癒し手」を特殊召喚、「聖種の地霊」を蘇生。「聖蔓の癒し手」特殊召喚時に「聖天樹の幼精」対象で300回復。
「聖蔓の癒し手」と「聖天樹の幼精」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。「聖種の天双芽」で「聖天樹の幼精」をリンク召喚。「聖種の地霊」で「聖蔓の癒し手」をリンク召喚。特殊召喚時に「聖天樹の幼精」対象で300回復。
回復時に「アロマセラフィ-ジャスミン」で「アロマージ-ローリエ」をサーチ。ライフが多いので特殊召喚。「聖天樹の幼精」と「聖蔓の癒し手」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。「アロマセラフィ-ジャスミン」と「アロマージ-ローリエ」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。墓地に送られた「アロマージ-ローリエ」の効果で500回復。2体の「アロマセラフィ-ジャスミン」の効果を発動。「アロマセラフィ-アンゼリカ」と「アロマージ-ジャスミン」をサーチ。
「アロマセラフィ-ジャスミン」をリリースして「アロマセラフィ-ジャスミン」の効果。「薔薇恋人」をリクルート。「薔薇恋人」で「聖天樹の幼精」をリンク召喚。墓地の「薔薇恋人」の効果で手札の「アロマージ-ジャスミン」を特殊召喚。
フィールドの「聖天樹の幼精」と墓地の「聖種の天双芽」を除外して「聖種の天双芽」の効果。「アロマセラフィ-ジャスミン」を蘇生。
手札の「アロマセラフィ-アンゼリカ」の効果を「アロマセラフィ-ジャスミン」対象で発動。1800回復。回復時に「アロマセラフィ-ジャスミン」で「サボウ・クローザー」をサーチ、「アロマージ-ジャスミン」で1ドロー。墓地の「アロマセラフィ-アンゼリカ」の効果を発動。自己蘇生。メインモンスターゾーンの「アロマセラフィ-ジャスミン」と「アロマセラフィ-アンゼリカ」で「聖天樹の灰樹精」をリンク召喚。効果で「聖種の地霊」を蘇生。「アロマセラフィ-ジャスミン」と「聖種の地霊」で「聖天樹の灰樹精」をリンク召喚。効果で「聖種の地霊」を蘇生。「聖天樹の灰樹精」と「聖種の地霊」で「廻生のベンガランゼス」をリンク召喚。「廻生のベンガランゼス」と「聖天樹の灰樹精」で「聖天樹の大母神」をリンク召喚。「聖天樹の開花」をサーチ。セット。をリンク召喚。墓地の「廻生のベンガランゼス」を「聖天樹の灰樹精」と「聖蔓の癒し手」を除外して蘇生。
「アロマージ-ジャスミン」の効果で増えた召喚権を使い「サボウ・クローザー」を召喚。
最終盤面は同上。EXに「聖天樹の幼精」が残らないのが気になる場合は、「聖天樹の幼精」と「セリオンズ“リリー”ボレア」で「聖天樹の精霊」を作って2枚目の「聖天樹の幼精」を温存可能。
セリオンズの強み
「セリオンズ“リリー”ボレア」または「天啓の薔薇の鐘」と初動が揃えばニビルを潰せる点が大きい。
また、聖天樹が抱えていた後手の弱さが補完されている。というのも、植物を場に出せさえすればそのまま「聖天樹の幼精」にすることで「セリオンズ“リリー”ボレア」を展開できるため、容易に2400打点を作ることが可能である。(ちなみに(1)の展開効果に「墓穴の指名者」などの墓地除外を受けても「セリオンズ」は装備なしで場に出てくる)
また、フィールド魔法が強力であり、「聖天樹の幼精」や「聖天樹の精霊」を出して殴ると、相手モンスターが攻撃表示のみであっても「セリオンズ“リリー”ボレア」を落としながら「聖蔓の癒し手」によるライフ回復を得られる。素引き、サーチ、あるいは自爆特攻からのサルベージで握った「セリオンズ“キング”レギュラス」の展開だけでなく、「アロマ」カードの展開も補助できるのは大きなメリットと言える。
場に「聖天樹の精霊」で、墓地に「聖蔓の播種」、場に「円盤闘技場セリオンズ・リング」が揃っている場合は連続で特攻して「聖蔓の癒し手」と「聖蔓の剣士」を展開することで「アロマセラフィ-ジャスミン」のリクルートを発動するために必要なコストが揃う。「聖天樹の幼精」が無効化された後に「セリオンズ“リリー”ボレア」から「セリオンズ“キング”レギュラス」を展開する場合は覚えておくと良いだろう。後攻から「サボウ・クローザー」で蓋をすることも不可能ではない。
勇者ギミックとの比較
勇者ギミックの採用はミッドレンジ寄りの構築と相性が良い反面、初動の枚数に対して展開で素引きしたくないパーツの比率が著しく高くなるという問題を抱えていた。また、「流離のグリフォンライダー」をサーチするたびに実質的に他の手札が減るため継戦能力はさほど高くない。
セリオンズは「聖種の地霊」1枚からの展開に絡められるうえに、フィールドを含めた継戦力の高い盤面を形成できる点で優れています。また、本命の展開の前に誘発対策の妨害を構えるのは「苦渋の決断」が絡まない限り困難なものの、「セリオンズ“キング”レギュラス」を維持した際のリターンが大きく、フィールド魔法の戦闘破壊をトリガーにしたリソース補充が非常に強い。フィールドさえ維持されていれば自分・相手問わず戦闘破壊をトリガーに自分・相手ターンで妨害を1回ずつ無効にできる装備付き「セリオンズ“キング”レギュラス」が手札経由で蘇生するのは明らかにおかしい。
また、勇者ギミックと異なり初動に「ドラコネット」や「ローンファイア・ブロッサム」を使えるため、初動を好きなだけ入れられる。
サンプルレシピ
記事作成当時の構築がこんな感じ
このような構築で数戦してみたが、感触としては先後どちらでも戦えるようにしつつ、「サボウ・クローザー」による理不尽な制圧ができるため、かなりの手応えを感じている。
バックの妨害になるのは「指名者」、「手札誘発」、「禁じられた一滴」と、サーチできる「聖天樹の開花」の14枚。展開の途中にある「アロマージ-ジャスミン」のドローである程度期待できる。
初動
苦渋の決断は妨害受けが良く「セリオンズ“リリー”ボレア」を即座に展開できる反面、2枚目以降は発動条件が揃わなくなることも多いため1枚。
「ドラコネット」は「アロマセラフィ-ジャスミン」のリリースコストに充てることで、最終盤面に「聖蔓の剣士」を追加できる。また、後手で盤面に残る可能性が僅かにあり、その場合もリリースのコストに使える。
EX
※EXは基本的にどのカードも使うので自由枠はほぼ無いが、「聖蔓の剣士」を1枚を抜いてしまっても良い。罠の多い環境では「リングリボー」を採用しても良いだろう。「聖天樹の幼精」のリンク先に出し、「セリオンズ“リリー”ボレア」と「聖天樹の幼精」で「聖天樹の精霊」を立てれば展開の邪魔にはならない。現環境ではミラジェイドを潰した上でキルすることを重視して「聖蔓の剣士」を優先した方が良い。
サイド
サイドは各々の環境によるとしか言えない。
が、敢えて言うならサージュがオススメ。守備表示のエルドやグリフォンを撲殺してくれる打点のため墓地補償をチラつかせながら普通に維持していても強い。
あとは機巧蹄も先攻の展開ではリリースコストやEXモンスターゾーンを空けるのにも使えて器用。今なら「セリオンズ“キング”レギュラス」の装備にもなる。後攻で刺さるかは対面次第なので汎用的とは言い難い。
抜く札も相手次第だが、後手なら「聖蔓の播種」とメタが一貫する展開の薔薇の鐘や苦渋の決断を0枚にするのを基本とし、完全耐性への対策として高打点が必要なければ「聖天樹の開花」を抜く。
先攻の場合、リングや開花を潰すために羽根やライストの投入が想定されるため魔封じと勅命をフル投入して「サボウ・クローザー」を守るクソゲーに持ち込む。
以上。