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#21 クリエイター達による“本気の嘘”を楽しむ「嘘のツアー」

企画の会社オレンジ・アンド・パートナーズでは、CROSS FMのラジオ番組「X MAGIC/クロスマジック」の中で、オレンジ社のコンセプトでもある「サプライズ&ハピネス」をテーマとしたミニコーナーをスタッフが制作・出演しています。

番組について知りたい方は「#0 noteはじめました」をぜひ読んでみてください。これまでの境界線をとびこえて、かけ算することでマジックは起きる!毎週土曜の夜、すこし先の未来のハピネスを考えます。

嘘のツアーとは?

名前の通り、ガイドによる解説や体験する内容がほとんど嘘の浅草を巡るツアーです。主催しているのはマニアな合同会社。今回は、代表の松澤 茂信さんにお話を伺ってきました。松澤さん自身も「珍スポットマニア」なのですが、様々なマニアな視点で面白いツアーをたくさん生み出しているそうです。

ガイドさんと共におよそ80分浅草の街を歩いてまわり、嘘のスポット情報の解説はもちろんなのですが、様々なマニアやクリエイターさんたちと作った「嘘のコンテンツ」が魅力的なのです。

例えば…
・お菓子職人と協力して「昔浅草で流行っていたものをコンセプトにしたお菓子のお店を出店する予定の方からお菓子を先行入手しました!」という、嘘の設定の菓子を配って皆んなで食べる

・何でもない写真を見て想像でタイトルと粗筋を書いた「ない本」のブックカバーだけを作り続けているクリエイターさんに協力してもらって、白紙の本にカバーをかけて「浅草に関係する本なんですけど、この本は、心が綺麗な人しか読めないんですよ」と言って配って読んでもらう

・60曲以上の架空のCMソングを作っているキシリ徹(とおる)さんというクリエイターが作った「浅草に昔あった調味料メーカーのCM」をツアーに紐付けて聞かせるなどなど

実際の嘘のCM動画がコチラです。

どれも嘘のコンテンツなのですが、仕掛けている人たち自身は本当のお菓子職人さんやプロのクリエイターのためクオリティが高い嘘を楽しめます。だんだんお客さんたちも気分が盛り上がってきて嘘に乗っかる事でより嘘の世界に引き込まれていくのだとか。

視点が変われば世界が変わる。嘘のツアーに込められた想い

嘘のツアーを始めたきっかけを松澤さんに聞いてみたところ、はじめは「エイプリールフールのネタとして1回くらいやれたらいいな。」という気持ちからはじまり、今では松澤さんたちが企画するツアーは1500人もの人が体験しているらしく、SNSでも話題で人気コンテンツになりつつあるそうです。
 
松澤さんは、「浅草って世界的に有名な観光地だけど、例えば路上園芸マニアの人がガイドをすると雷門の前を通っているのに目もくれず、皆んな道端に生えている草を見てる。そんな新しい視点に気が付くということをツアーを通じてやりたい」とおっしゃっていました。
 
嘘のツアー以外の活動も含めて松澤さんが大切にしている様々な「マニアな視点」は、一見ニッチな印象を受けるテーマも多いのですが、その視点に気がつくとガラリと世界が変わるような気づきを与えてくれます。

嘘は企む人が多いほど盛り上がる

現在は浅草のみで開催されている嘘のツアーですが、声がかかれば他の地域でも開催可能とのこと。ただし対象エリアのお店や施設が協力的であればあるほど嘘のコンテンツを作りやすいそうで、例えば商店街全体で協力してくれるなど体制があるほど盛り上がるそうです。
 
「何も無い」と思っている場所だとしても、嘘の魔法にかかれば途端に魅力的な場所に生まれ変わるかもしれません!
 
今後のツアー予定は「マニアなツアー」noteにて情報発信されているそうですので、ぜひ覗いてみてください。

収録後記
今回お話をお聞きした松澤さんは「合同会社 別視点」も運営されており、全国各地のあらゆるマニアさんたちと企画を仕掛けています。中でも今年8回目の開催をされた「マニアフェスタ」には70組以上のマニアが集合し思い思いの視点でブースを出店し、それぞれのマニアを熱く語ってくれる様子は圧巻です。お冷マニア、ジブリごっこマニア、建物階段マニア、夜景おじさんマニア…。「えっ、そんなマニアあるの?!」と驚くものから「分かるかも…」と思わず共感してしまうものまで。世界を楽しむ視点というのは、こんなにも沢山あるのだと関心していました。そんな松澤さん達が作り上げるツアーは、参加者も何かのマニアに目覚めるきっかけにも繋がりそうだなと感じました。彼らの最新情報はXからもご覧いただけます。 

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