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EXTAVとは何だったのか

先日、EXTAV公式アカウントでサービス終了がお知らせされました。

元々2022年2月末頃リリース予定でしたが、開始前に1ヶ月メンテが延長し
実質4月リリースとなりましたので、半年でサービス終了になります。

そもそもEXTAVってどんなゲーム?という内容などはこちらの記事をご覧ください。
(上記3月のメンテ中に投稿した記事です)

ただ、開始時の1ヶ月長期メンテや権利云々がもし解消されていたとしても、
正直早期でサービス終了してもおかしくはないなと思いました。
実は私も偉そうにこんな記事を書いていますが、最初のイベントあたりで魅力を感じずほぼ放置していました…

そこで、どういった要素が残念だったかを下記3点にまとめました。

  1. 課金したくなる要素がない

  2. 出演バンドの幅が狭い

  3. ゲームとしてワクワクしない

ただし今回はゲームに限った内容を書きますので、XJAPANの活動については今回は記載しません。
XJAPANの活動については先程の記事をご覧ください。
(私も色々言いたいことはありますが、、、)

①課金したくなる要素がない

EXTAVは過去実際に行われたライブ映像を楽しめる音楽ゲームです。

実際のライブ映像をみて、さらに音ゲーも楽しめますので、自分が過去参加したライブを懐かしんだりと特にバンドのファンにとっては嬉しいものです。

ただ、そういったゲームはメリットだけでなくデメリットもあります。

「ゲームに課金するくらいなら、バンドの音源や映像、ライブに使う層が一定数いる」というデメリットです。

EXTAV出演バンドは今でも活動中のバンドで、新曲も出しますしライブもあります。
そのためバンドのファンであれば、ゲームに課金するくらいなら音源やライブDVDを買いますし、実際のライブに行ってグッズを買ったほうがいいよね…となるわけです。

そういったファン層から課金して貰うにはEXTAVでしか見られない独自のコンテンツが必要なのではないでしょうか。
……が、EXTAVは楽曲やガチャで提供するカードなどはすべて過去のライブから切り抜かれたものでした。

一応EXTAV独自要素として、「ストーリー」と言う名の撮り下ろしインタビュー映像はあるものの、時間をかけてゲームをやり込めば無課金でも全編見られます。

また、これは同時期にサービス終了する音ゲーの「東方ダンマクカグラ」でも言われていたことですが、音ゲーというジャンル自体RPGやアクションゲームのソシャゲのように課金する旨みが薄いのも要因の1つでしょう。

もう思い切って楽曲買い切り制にしてしまうとか、EXTAV購入チケット限定ライブとか、そういう工夫があっても良かったんじゃないかなと思います。

サービス開始前の話題作りは本当に素晴らしかったんですけどね…(上記記事のサービス開始前のツイートのRTいいね数がすごすぎる)

②出演バンドの幅が狭い

EXTAVに出演している3バンドは世界的に有名なヴィジュアル系バンドですし、ヴィジュアル系をあまり知らない人でもこのバンドは聴いたことあるという人も多い、いわゆるヴィジュアル系の代表格です。

もちろん他にも現在活動されているヴィジュアル系バンドはたくさんいますし、解散したバンドが復活したりもしています。

ただ、EXTAV公式サイトに「…and more」と書いていた割には出演バンドは一向に増えませんでした。

それどころかXJAPANに関してはHEATH、PATAの追加予定が完全に無くなりYOSHIKIのみの出演になっちゃいましたね…。

そもそもこの「Extasy Visual Shock」というゲームタイトルにしたことにより、かなり出演するバンドの幅が狭まってしまっていると思います。

なぜかというと、上述の記事にも書いた通り出演3バンドのインディーズ時代はExtasy RecordsというYOSHIKI代表のレーベルからCDを出しています。

他にも当時YOSHIKI主催の「Extasy Summit」というXJAPANやLUNA SEAなどの複数バンドが出演する大規模イベント、つまり今でいうフェスのようなものを開催したりと当時は「Extasy」といえばこのバンドだ!となっていたわけです。
(このとき私はまだ生まれてないので完全に想像なのですが…)

そんな「Extasy」という思い入れのある単語をゲームタイトルに組み込んだ以上XJAPAN、LUNA SEA、GLAYが出るのは自然なのですが、
運営さんとしては「Extasy」に繋がりの薄いヴィジュアル系を参加させるのはかなりハードルが高かったのではないかな、と思います。

③ゲームとしてワクワクしない

まずは、こちらを見ていただきたいです。

何これ?と思うかもしれませんがこれは使用することでカードのレベルが上がる、いわゆる強化アイテムです。
音ゲーに関わらず、RPGやアクションなどのソーシャルゲームには大体ありますよね。

そんな頻繁に使う強化アイテムのデザインが一昔前のモバイルゲームのそれです。

こういった消費アイテムひとつのデザインがゲームを楽しませる要因になるんだな〜と思いますね。もちろん逆もしかり。

また、ワクワクしないな〜と感じた点はもう1点あります。

まずはEXTAVリリース後初のイベント告知を見てください。

そして、10回目のイベント告知のツイートがこちらです。

報酬が変わっただけで、あとはほとんど何も変わっていません。

加えて、EXTAVで開催されたイベントはすべて他の音ゲーと代わり映えしないスコアランキングイベントだけなのです。
強いていうなら限定ガチャや特別ログインボーナスもありますが、、

それならイベント限定映像や楽曲などもあるかというと、全くそんなものはありません。
初めの方のイベントでは楽曲も報酬としてありましたが、それは「先行配信」としての報酬で、イベントが終われば誰でもその楽曲が遊べます。

それどころかイベント報酬のカードも上述のとおり過去のライブの写真で、撮り下ろしでもありません。

イベントが変わり映えしない、カードは過去のライブの写真、楽曲も後から遊べる、となるとまあ放置でいいか〜となるわけです。

まとめ

EXTAVはどうしたら成功したか、ですが…
これについてはほぼ同時期にリリースしたExtreme LIVESにあるのではないんでしょうか。

ほぼ(狙ったかのように)EXTAVと似たような内容ですが、売上を見るとその差は一目瞭然です。

ゲーム性はEXTAVとほとんど変わらないものの、決定的な違いはガチャで出てくるカードです。
Extreme LIVESではこれでもか!とメンバーの撮り下ろしカードがガチャの最高レアリティに出てきます。
そのため、ガチャ更新がされたらファンは推しが出るまでガチャを回しまくるわけです。簡単に言えばデジタル推し活です。

対してEXTAVは前述の通りガチャは過去のライブ映像の切り抜き。
まあ確か推しのカードは欲しいけど、出るかわからないガチャを回すくらいなら映像買うし…となるわけです。

追記(2022/10/31)

後から知ったのですが、GREE Entertainment運営で別のアーティストの音楽ゲームが開発中だったようです。

しかしこちらもEXTAVのサ終発表後に開発中止に。

https://news.yahoo.co.jp/articles/651e0cd3be4271631af37e1cfd1e5580842ea167EXTAVというアーティスト系音ゲーのベースはできてますから、他の同じ音ゲーも同じようにリリースする予定だったのでしょう。EXTAVはリリース前は結構バズってましたし。

ただあまりにもEXTAVの売上が想定より低すぎて、
こちらのゲームもこのままリリースしても同じ道をたどるだけだと判断して開発中止したのでしょう。

さらに追記(2022/11/10)

なんと、EXTAVのTwitterアカウントでサービス終了以前のツイートが全て消されておりました……。

※他の方のツイート内容を引用しています

私は権利関係の法律等よくわからないですがそちら関連で契約切れ?であれば、一報入れても良いとは思いますが…。このような対応をされるとEXTAVをとにかく無かったことにしたいとしか思えません。

本ブログでは、以前投稿した記事含めEXTAV公式のツイートリンクは全てスクリーンショットに置き換えました。
(非公開にする時点でスクショ取っておいてある意味よかったかも…)

EXTAV公式SNSアカウント、逝く(2022/11/28追記)

EXTAV公式Twitter、Instagramのアカウントがひっそりと削除されていました。
まだ払い戻し期間中(来年1/10まで)にもかかわらず…。

重課金者は3人(2023/1/30追記)

さらにこのような記事も公開されました。

「確認事項を連絡しても、多忙なためか返事がなかなか来なかったそうです。そのため、余裕を持って組んでいたスケジュールもどんどん遅れて……。結局、当初の予定より1か月以上、サービスの開始を延期することになりました」(同・広告代理店関係者)

「いざリリースしてみたら、売り上げはからっきしで、赤字の状態が続いたんです。高額の課金をしてゲームを支えてくれたファンは、わずか3人ほどだったといいます。リリースから5か月後には運営が困難という判断になり、2022年10月にサービスを終了してしまいました……」(同・広告代理店関係者)

この記事でリリース遅延の理由がYOSHIKIの確認待ちであったことや、重課金者は3人ほどだったことが記載されています。

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