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福岡県東峰村|住民が制作した番組を49週続けて発信、視聴数3万人へ

福岡県東峰村は、福岡県の中南部にある人口約3,000人ほどの村です。福岡市内から車で約1時間で訪れることができる秘境として知られています。
古くから受け継がれてきた景観や文化を守り、後世へと受け継ぐ取り組みをする「日本で最も美しい村」連合へ加盟している、自然豊かな村です。

「住民自治」を活性化するための取り組みです。

住民自治とは何か

各地域で自治体が独自に行政を行ったとしても、住民の意思が反映されていないと本当の意味での地方自治とは言えません。そこに住んでいる人々が豊かになったことを実感することが大事です。
住民も地域の課題に対して積極的に関わっていくことを住民自治と言います。
地方創生・地域活性化のためには住民自治が重要であるということで、福岡県東峰村では村民が自ら制作した番組をICTを活用して発信していく、という取り組みを始めました。


大河ドラマの追走番組を発信

2014年に放送されていた「軍師官兵衛」の追走番組を村民が制作し、とうほうTVで放送されました。毎週、大河ドラマの放送終了後に生放送で配信し、49週続けて行われました。最終回には26時間テレビを放送しました。

番組づくりの中心となったのは、全国の住民ディレクターでした。はじめは福岡県内のスタッフが増えていき、その後全国各地へ展開されていきました。全国に向けての配信は無償クラウドサーバーを活用し、動画編集は各地域で行ってから最終仕上げ作業をとうほうTVで行いました。

※放送当時のチラシの一部です。

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視聴数3万人など多くの反響と成果

毎週絶え間なく情報発信することで、地元紙やテレビをはじめ1年間絶えることなく話題を提供し続けたことで、非常に多くの反響を呼び、様々な成果が出ました。

◯ スタッフの自発的行動が高まった
当初はスタッフの95%が大河ドラマへの関心が薄かったが、中盤からはほぼ全員が自らリサーチや企画・取材をはじめるなど大きく変わりました。自発的行動をする人が増えることで、当初の課題であった「住民自治」へ繋がりました。

◯ NHK、マスコミ各社との幅広い交流が生まれた
NHK会長と懇談したり、「軍師官兵衛」チーフ・プロデューサーが最終回の東峰テレビに出演するなど、メディアとの交流が生まれました。

◯ ケーブルテレビとネット同時配信で視聴数3万人
当初はケーブルテレビとインターネットを合わせて約2,000人でしたが、最終的には約3万人の視聴数となりました。

◯ Facebook「いいね!」1,700獲得
Facebookでの発信も続け、最終的には1,700もの「いいね!」を獲得しました。


ポイント

「先進→共感→協働→共創」という良い循環を作ることができた点が今回のポイントです。その流れの中で、クラウドサーバーを使って配信したり、SNSを使って情報発信するといったように、ICTをツールとして上手く使っています。

システムは手段ですので、その手段を上手く使って、先進的な取り組みを発信し共感を得ます。そして、共感してくれた人たちが「一緒にやりたい」ということで協働し、最終的には新しい価値を生み出す『共創』へたどり着くことができています。

この流れを作ることで継続的に取り組みを行うことができます。ツールを上手く使って良い循環を作った、というとても勉強になる事例でした。

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