書く者として(参騎出陣ライビュ感想)
刀ミュ、参騎出陣ライブビューイング見てきました。
刀剣男士、三振りともやっぱり声が良い…!期待を軽々超えてくる見事な歌でした。
歴史上の人物(蔦屋重三郎、喜多川歌麿、佐吉ことのちの曲亭馬琴)もそれぞれにキャラが立っていました。
以下、1部のネタバレを含みます。
蔦重こと蔦屋重三郎に見出された人気絶頂の絵師歌麿と、武家を飛び出して手代として働く傍ら戯作を志すも芽の出ない佐吉。この二人の対比が、残酷なほど鮮やかです。
佐吉は暗い暗いと嘲られ、流行りの戯作を良いと思えず鬱屈を募らせます。
デスノートよろしく苛立ちを日記にぶつける佐吉、その思いが筆に乗り、和泉守兼定が語った付喪神の物語と融合してしまい、筆から手が離れない状態に。
憑き物落としには物語を完成させるしかない。
蔦重は口八丁で筆をその気にさせ、歌麿、刀剣男士たちと共に物語の中へ。
物語では、刀剣男士三振りの絵姿を二人の絵師が競います。歌麿が格の違いを見せつけ、最後には巨大化した筆と刀剣男士のバトル!
怨念の塊と化した筆を、佐吉は刀剣男士に斬らせ、物語は一件落着。
佐吉は馬琴を名乗り、創作者としての一歩を踏み出したのでした。
書(描)かないと息苦しいという、佐吉と歌麿の抱える業。
なんであんな薄っぺらいものが売れるんだという佐吉の妬み嫉み僻み。
負の感情を切り捨て、初めて作品を書き上げた佐吉の吹っ切れた顔。
私はこの境地に至れているだろうか?と自問しました。
公募に作品を出し、通らないことに安堵と絶望を覚え続ける人生だと、正しく諦められているだろうか。
諦めていないから書き続けるのだとも言えるのですが、自分の書いたものが求められていないという事実を突きつけられた時に、他者を僻まずにいられるだろうか。
とにかくただ虚心に自分の作品を良くする事を考えること、書き通すことなのだと、佐吉の姿を通して改めて実感しました。
素敵な作品を大画面で浴びられて幸せでした。
ありがとうございました!
書くぞ!
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