【1972年のみ】野良DJのセットリスト③
ようやく暑さも収まり昼間から革ジャンを着れる季節となりました。
そんな感じでテンションも上がる中、今回もお声がけをいただきレコード担いで行ってまいりました。
さて今回の1972年。
1972年と言えばアサイラムがイーグルスを旗印に勃興した年です。
ジャクソン・ブラウン、ジョニ・ミッチル、J.D・サウザーとシンガー・ソングライターがアサイラムで大活躍、いっぽうビートルズを迎え撃った60年代のバッファロー・スプリングフィールド、バーズの面々は個々の活動が活発になり名盤を次々出した時期でもありました。
そんなキラキラしたアメリカンな楽曲をメインに集めてみました。
1)Eagles : Take it Easy
言わずと知れたイーグルスのデビュー曲です。
グレン・フライとジャクソン・ブラウンの青春の共作。
完璧なハーモニーを聴きながらスタート。
2)Linda Ronstadt : Rock Me On The Water
イーグルスとくればリンダ・ロンシュタット。
「ロック・ミー・オン・ザ・ウォーター」はジャクソン・ブラウン作という事で3者の絆を感じます。
まぁ売れなかったと酷評されがちな曲ですが、リンダ・ロンシュタットといえば何故か以前から聞き覚えのあるこの曲です。
(正直女性ミュージシャンに全く興味がなかった…)
3)Jackson Browne : Docter My Eyes
という事でジャクソン・ブラウン。
同じ年にこの3曲が並ぶってなかなか爽快です。
本作はジャクソン5も1972年にリリースしたアルバムで取り上げていて、聴けばまだ幼いマイケルの歌声以上にジャクソン・ブラウンの才能というかメロディメイカーっぷりが良く分かります。
4)Poco : I Can See Everything
ジム・メッシーナ、ランディ・マイズナーがバンドを抜けてしまうリッチー・フューレイの強引で独善的なバンド運営が影響しているのか、どうにも伸び悩んでる感のあるPocoでしたが、このアルバムは結構好きです。
とは言え、ロギンス&メッシーナはともかくランディ・マイズナーが苦難の果てにイーグルスで大成功した中での心中や如何に…
この曲はベースのティモシー・B・シュミットの曲。
透明なハイトーン・ボイスでオシャレに歌い上げる感じですね。
今回のリストでは文脈的に外せない重要な曲と思ってます。
5)Loggins & Messina : Good Frend
そんな流れでロギンス&メッシーナを。
前曲でリッチー・フューレイをいじってからので我ながら嫌味な選曲かも。
いえいえ、とてもカッコいい曲だなと思って選びました。
6)Carly Simon : You're So Vain
ここら辺で1972年の女性ミュージシャンへ…
ド迫力なルックスはまさにセックス・シンボルって感じのカーリー・サイモンですが歌声もなかなか骨太でカッコイイです。
レコーディングでロンドンに渡っており、クレジットに記載はありませんがコーラスにミック・ジャガーが参加。
7)Carpenters : Goodbye to Love
1972年には素晴らしい女性シンガーが多くいますが、同時代のナンバーワンは私的にカレン・カーペンターです。
可憐さ、透明感、優しさ、力強さ。
全てにおいて他の追随を許さない存在だと思っています。
8)五輪 真弓 : 空を見上げる夜は
1972年は五輪真弓さんも外せません。
同年リリースのアルバム「少女」はアメリカでキャロルキング チームとレコーディングしたという事で。
同アルバムの中で唯一ロックしてるこの曲は本当にカッコイイなと思います。詞も好きです。
9)Neil Young : Heart of Gold
バッファロー・スプリング・フィールド系に戻ってニール・ヤングへ。
ボブ・ディランも歯噛みした…なんて話をどこかで見かけましたが、最初は正直興味がなく…。
フォークってのがイマイチ苦手でしたが、色々な曲に触れる事で女性シンガーもフォークも克服というか良さに気付き始めた今日この頃。
イントロが印象的でふとした瞬間に頭の中で流れて来てハーモニカの導入でグッと来るまさに味わい深い名曲と思います。
10)Graham Nash & David Crosby : Southbound Train
CSN&Yを解散後、ニール・ヤングはソロ、スティルスさんは絶賛マナサス中でSY抜きのアルバムですがとても良いです。
特にこのオープニング曲の懐の深さというかイントロから心をつかまれるメロディとハーモニーは素晴らしいです。
11)Jhon David Souther : How Long
アサイラムと言えば J.D・サウザーも忘れてはいません。
シンガーソングライターとしてジャクソン・ブラウン同様に多くの楽曲を提供して来たメロディーメイカー。
イーグルスの結成に関与し、リンダ・ロンシュタットと交際し、イーグルスには入らずリッチー・フューレイと元バーズのクリス・ヒルマンとバンド(サウザー・フューレイ・ヒルマン)を結成したりと今回のリスト上でも絶妙な距離感で存在感があります。
この曲ものちにイーグルスによりカバーされて大ヒットしています。
12)Leon Russell : Tight Rope
ドクター・ジョンやアル・クーパーと同様60年代にセッション・ミュージシャンとして名を馳せ、楽曲面でもヒット曲を出しまさに絶頂期のレオン・ラッセル。
ちょっとこれまでの曲と毛色が違うけども、カーペンターズも続くリタ・クーリッジもレオン・ラッセルにはお世話になっているのでその流れで。
バーズ、バッファロー・スプリング・フィールドとは違った60年代を過ごしたミュージシャンです。
13)Rita Coolidge : The Lady's Not for Sale
翌年に結婚するクリス・クリストファーソンの曲。
旦那さんの方は暗ぁぁく歌うのだけど、こちらは透明で伸びやかな優しい。
とても好きな曲です。
14)Paul Simon : Me and Julio Down by the Schoolyard
ママが見たのは何だったのか…
は、置いといて、ともかく陽気なノリと「できるかな」のゴンタくんみたいな不思議な音のクイカが印象的。
15)Dr.John : Stack-A-Lee
この流れならドクター・ジョンだな~と言う事で。
レオン・ラッセルのタイト・ロープと曲調を合わせた感じでこの曲です。
遠い異国のトラディショナルですがノスタルジーを感じる不思議。
この絶妙なやさぐれ感がカッコイイです。
16)Carole King : Been to Canaan
1972年の楽曲を眺めて見ればキャロル・キングの影響はとても大きいです。
本当に多くのアーティストがキャロル・キングの曲を取り上げています。
五輪真弓のアルバム作成にも大きく関与したし。
公私ともに充足した自然体のキャロル・キングの傑作です。
17)大瀧詠一 : あつさのせい
キャロル・キングで終わるはずが、やっぱり時間が余ってしまったので…。
この曲、11曲目のJ.D Southerとほぼ同じって感じで米国音楽のアイディアを取り入れているうちに同レベルの曲作るようになりましたという感じが面白いです。
このしゃがれ声もドクター・ジョン的なアメリカーンな感じでカッコいいし。
終わってみれば17枚‥重かった。
今度はプログレだけにしようかな…10分曲を6曲(笑)
こう並べてみると、スティルスのマナサス、ジョニ・ミッチェル、ジェーム・ステイラー、アル・クーパーとかあれば良かったかなと思ってみたり。
まぁ持ってないからかけられないんだけど。
72年のアル・クーパーは聴き込みが足りないのか流す曲がピンとこないし、ジェームス・テイラーはアルバート・ハモンド、アメリカ、ジャッキー・ロマックス、アル・スチュワート、ギルバート・オサリバンなんかもそうですが”英国から来ました”メンバーとして並べてみたいので、また次の機会があればって感じです。