【1972年レコード】9)JHON&YOKO/Plastic Ono Band : Some Time in N.Y City
■データ
リリース : US 1972/6/12 UK 1972/9/15
レーベル : アップル・レコード/EMIレコード
プロデュース : ジョン・レノン/オノ・ヨーコ/フィル・スペクター
チャート : US 48位 UK 11位 JPN 15位
スタジオ : レコード・プラント・スタジオ(1/2)
所有ver : EAS-67110・11(1977 JPN)
■トラック・リスト
[SIDE-1]
1. 女は世界の奴隷化か(Woman is The Nigger of The world)
2. シスターズ・オー・シスターズ
3. アッティカ・ステート
4. ボーン・イン・ア・プリズン
5. ニューヨーク・シティ
[SIDE-2]
6. 血まみれの日曜日(Sunday Bloody Sunday)
7. ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ
8. ジョン・シンクレア
9. アンジェラ
10. ウィ・アー・オール・ウォーター
[SIDE-3](ライブ音源:ライシアム劇場)
11. コールド・ターキー
12. ドント・ウォーリー・キョーコ
[SIDE-4](ライブ音源:フィル・モア・イースト)
13. ウェル(ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー)
14. ジャム・ラグ
15. スカンバッグ
16. オー
■メンバー
[SIDE-1、2]
ジョン・レノン(ボーカル/ギター)
オノ・ヨーコ(ボーカル)
ウェイン 'Tex' ガブリエル(ギター)<エレファンツ・メモリー>
ゲーリー・ヴァン・ショコ(ベース)<エレファンツ・メモリー>
ジム・ケルトナー(ドラム)<エレファンツ・メモリー>
リチャード・フランク Jr.(ドラム)<エレファンツ・メモリー>
アダム・イッポリート(ピアノ/オルガン)<エレファンツ・メモリー>
ジョン・ラ・ボス(ピアノ)<エレファンツ・メモリー>
スタン・ブロンスタイン(サックス/フルート)<エレファンツ・メモリー>
[SIDE-3]
ジョン・レノン/オノ・ヨーコ/エリック・クラプトン/デラニー&ボニー/ジョージ・ハリスン/クラウス・フォアマン/ニッキー・ホプキンス/ジム・ゴードン/アラン・ホワイト/キース・ムーン/ビリー・プレストン/ボビー・キーズ
[SIDE-4]
ジョン・レノン/オノ・ヨーコ/エインズレイ・ダンバー/ボブ・ハリス/ハワード・カイラン/ジム・ポンズ/ドン・プレストン/イアン・アンダーウッド/マーク・ボルマン/フランク・ザッパ
■LINK
■メモ
ジョン・レノン6枚目のアルバム、オノ・ヨーコとの共作としては4枚目のアルバムになる。
ジョン自身初となる2枚組のアルバム。1枚目はスタジオ録音。2枚目は両面ともライブ音源であり、A面はロンドンのライシアム劇場で行われたユニセフ・チャリティ、B面はフィルモア・イーストでのフランク・ザッパと彼のバンド、マーザーズ・オブ・インヴェンションとの共演が収録されている。
スタジオ録音である1枚目のA/B面のバックバンドはニューヨークで、政治的な発信をするストリート系バンドのエレファンツ・メモリーが担当している。
ルー・リードの「トランスフォーマー」に負けず劣らずの鮮烈な歌詞かつ政治的な主張を孕んでおり、前作の「イマジン」の印象と期待を持っていた評論家達は、その左翼的、政治的な内容から物議を醸し曲のクオリティに反してアメリカでは数々の酷評を受ける事となった。
「女は世界の奴隷か」は詞の内容はともかく、サタデーナイト・ライブを想起させる大都市ニューヨークらしいジャジーなメロディと、ジョンの優しい歌声で始まる名曲だと思う。仕事で疲れた夜に癒される。
2曲目のオノ・ヨーコが歌う「シスター・オー・シスター」かわいらしい歌声とポップな曲調がとても良くて好きな曲。
その他「ニューヨーク・シティ」等まさに後のニューヨーク・ドールズやジョニー・サンダースの源流と思わせる曲でカッコイイ。
左派的な表現で様々な評価をされた作品だが、芸術性を伴う音楽活動というのは、しばしば社会性を孕むことで殻を脱し昇華するものと思う。本作は取り分け直接的でストレートな歌詞が多いが、それらをシッカリとジョンの才能で全体をポップな楽曲に仕上げられているのは流石と思う。