2018-19 プレミアリーグ覚え書き

結果はご存知の通り、
マンチェスターシティの優勝で終わりました。
長年プレミアリーグをテレビ観戦してきた中でも屈指の面白さだったのは間違いないので、
トップ8を振り返りたいと思います。

1位マンチェスターシティ
32勝2分4敗。勝点98
すべてのチームに言える事だが、
W杯明けのシーズンは代表選手を抱えていると苦労する。
とりわけシティは代表選手が多く、
開幕当初はスロースタートでも仕方ないと思われたが、
デブライネの怪我こそあったが、
その穴を埋めるベルナルド・シウヴァなどの選手層の厚さはヨーロッパでもトップクラス。
文句のつけようがない成績でした。
スターリングとサネを上手く併用しつつ成長させたペップの手腕、
3つのビッククラブとなるペップは安定感が出てきたかもしれない。
3連覇を目指すならば、
DFの補強は必要かもしれない。
長期政権を口にするペップとフロントの関係がいつまで良好かも重要だろう。

2位リヴァプール
30-7-1 勝点97
誰もが言うでしょうが、
普通は優勝の成績。
勢いやチームとしての完成度を考えてもシティに劣る所を見つけるのが難しい。
あえて言うなら引き分けが少し多かったぐらい。
ご存知の3トップ
(マネ、サラー、フィルミーニョ)だけでなく、
シャキリ、オリギ、スタリッジなど多くの攻撃カード、
ミルナー、ケイタらと中盤で汗をかける選手がいて、
ダイク、アリソンの大黒柱2人が後ろに。
CL含めて現状やれる事全てやっての2位。
悔しさはあるが、
悲壮感はないのは来シーズンへの期待含めてチームへの敬意と感謝からだろう。
まだのりしろある若手の更なる飛躍に期待。
2シーズン連続のCL決勝で
どんなパフォーマンスを披露するか期待が高まる。

3位チェルシー
21-9-8 勝点72
評価は人によって分かれるだろう。
シーズン当初はサッリ監督の色であるパスサッカーをジョルジーニョ中心に見せて好調だったが、
メンバーを固定化し過ぎと批判された通りに選手たちの疲れと、
対戦相手からの対策が進んだ中盤戦以降苦戦。
来シーズン以降は移籍禁止処分など不確定要素が多いが、
CL圏内で終えたのは大きい。
アザールの残留が最重要課題で
あり、
もし移籍するなら、
若手選手たちの起用と、
どれくらい固定化を避けられるか次第。
いずれにしても、
選手、ファンなど人を選ぶサッカー。
オーナーのビザ問題含めて、
サッリとフロントがどこまで我慢出来るかが命運を握りそう。

4位トッテナム
23-2-13勝点71
ポチェッティーノの体制14シーズンからの5年目。
スタジアム予算などで移籍できないこともあり追加メンバーなし。
新スタジアムの遅れ、
W杯疲れなどネガティブな要素多かった中でよくCL圏内に残った。
なんと言っても、
ルーカスモウラとソンフンミンの活躍だろう。
来シーズン以降、
大黒柱ケインと上記2人、
後はそれ以外の選手がどれくらい上積みするかで順位は変わるだろう。
マンネリと安定は表裏一体、
CL決勝での結果が刺激的なものになるかも大きなポイントだろう。

5位 アーセナル
21-7-10勝点70
ヴェンゲル退任後エメリが就任初年度。
100点満点ではないだろうが、
65点ぐらいと可もなく不可もなし。
CLを逃したのは痛い。
ラムジーの退団と、
チェフの引退、
来シーズン以降、
チームの核になれる牽引者が欲しい。
個人的には、
エジルは怪我もあり当初は同情の余地あったが、
後半ずっと不貞腐れてる態度はガナーズファンも納得しにくいように見えるのが残念。
エメリ監督は、
戦術などでは現代的と呼べる点と、
選手の起用法などでは頑固にも見える。
どちらが彼の本当の顔かで、
チームの方向が変わりそうだ。

6位マンチェスターユナイテッド
19-9-10勝点66
モウリーニョが驚くほど時代に合わなくなった。
チェルシー時代にスタッフともめた件以降彼の振る舞いに求心力がなくなり、
戦術も一昔前は堅固に見えた守備も消極的にしか見えず、
シアターオブドリームス
(オールドトラフォード)
のファンを失望させたまま退場した。
ファーガソンが育てた選手の1人、
スールシャールが後任。
当初はCL含めて好調でしたが、
正式就任後は、
絵に描いたような失速。
とにかく選手たちに覇気がない。
CL圏内も逃すのも納得。
監督だけ変えれば、
高額選手を連れて行きたらなんとかなるという夢は破れた。
スポーツダイレクターの検討含めて、
チームとしての改めて刷新と一貫性が必要。

6位 ウルブス
16-9-13勝点57
ヌーノ監督のもと、
特徴あるカウンターがハマり、
対トップ6の成績は、
シティ、リヴァプールに次ぐ3位。
昨シーズンまでチャンピオンシップにいたチームの成績ではない。
有名な代理人ジョルジュ・メンデスとの太いパイプによる有力選手の獲得が大きな貢献をしたのは忘れてはならない。
レスターのようなダークホースになるためにも彼との良好な関係、
選手たちを固定化しがちな監督が、
ヨーロッパリーグとの併用で、
いかに選手たちを上手く起用できるかが注目点。

8位エヴァートン
15-9-14勝点54
年が開けるまではなかなか苦しんだが、
後半盛り返した。
リヴァプールとのダービー含めて、
フィジカルコンタクト増えて戦えるチームになってきた印象。
ルーニーがいた頃のように、
選手の特色が似たりよったりならないような補強と、
監督の継続性があればもう一つ二つ順位は上がるはず。

イングランド出身の監督が、
12位のクリスタルパレスの
ホジソンまで誰もいないのが、
今の国際化したプレミアリーグを表してるだろう。
その他には、
14位のボーンマス、
エディー・ハウ。
15位のバーンリー、
ショーン・ダイク。
18位のカーディフ、
ニール・ウォーノック、
19位のフラム、
スコット・パーカー。
(解任された監督は除く)
いずれも下位で苦しんでいる。

システム的な研究が進んだ
スペイン、ポルトガル、ドイツ、フランスなどから多くの外国人監督・スタッフがここ数年急増した事で、
それ対応出来なかった旧来的な
イングランドの「キックアンドダッシュ」では降格圏内からの脱出はほとんど不可避になっている。
中途半端に繋ごうとすると、
プレスの餌食に。
下位で残留してるチームなどを見ると、
5バックぐらい割り切り、
カウンター含めたセットプレーで得点。
それくらいでないと難しいほどにトップ6との差がある。
長い目で見ると、
FA(イングランドサッカー協会)は、
若手監督の育成を急がないと、
イングランド代表などにも影響するだろう。
選手の育成にも同じことが言えて、
育成年代とクラブチームのサッカーがあまりに違った時になかなか馴染めない状況などが生まれてしまう。
頑固で旧態依然としたFAが、
どこまで危機感を抱くか次第。

マーク・クラッテンバーグが去った後、
マイケル・オリバーしか信頼できる主審がいない。
来シーズン、
VARがはじまる。
VARがどれだけ選手とファンを失望させる減らせるかが重要だと思う。
言うまでもなく、
主審の育成は後回しにできないが、
VARのもとどれだけミスがあるかはっきりする事で反省を促したい。
(もちろんVARが必要なくなるぐらいミスが減れば良いのだが)。

16-19シーズンの放映権料が上がり、
各クラブの資金が増えて、
選手だけでなく監督の移籍も激しくなった。
20ー21シーズンの放映権料が更に上がったとの報道もある。
今後更なる激化が予想され、
大物監督、大物選手たちが増加するのはありうる話だろう。
選手のアスリート化が進み、100分間走れる選手を求め、
狭い範囲での技術が必要に、
高度で多角的な戦術、
連戦にも耐えうる心身とものタフさ……、
目まぐるしい隆盛もあるだろう。
世界トップクラスのこのリーグ、
来シーズンも目が離せない。

#サッカー #フットボール
#プレミアリーグ

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