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圧倒的な質量の文章

4月10日(水)
早めに目が覚める。朝3時40分くらい。
このあともう一回寝れたりしないやつだと思った。
日記を書こうかどうしようか迷ったが、あまりにも記したいことが溢れてくるからあきらめて3月分の写真をプリント注文する作業をやる。

そのほか、仕事中に「惣田さんお電話です」と取り次いでもらうその声かけの瞬間、笑顔で応えたいけど多分いつも凄い愛想無い顔してるな、気をつけたいと思うなど。

あと、この前会社の人に「惣田さん真面目すぎて怖い」「そんなに頑張って…一体何をモチベーションにしてんの」と言われたとき、まさか本当のこと言う訳にいかないからへらへらしてたけど、よくよく考えたらあれ失礼じゃない?と思い至る。いつも芯の感情は遅れてやって来る。

私が仕事を頑張ったら、母が過去を手放して健やかになるかもしれないから。
私は父親に似た性質を持っていて本当は真面目じゃ無いから気を抜いたら多分すぐにだめになって死んじゃうから人の3倍真面目をやらなきゃいけないから。

何で頑張っているかと問われたらこれが理由だが、明らかに私の思い込みが強すぎると自覚しているから会社の人に言ったりしない。

そこんとこ一旦置いとくとしても、あれ言われた時は気が付かなかったけど、よくよく考えたらシンプルに失礼では。

とはいえ私もいい歳だから、頑張るのがいついかなるシチュエーションでも万能に機能するとは限らないと知っている。中途採用の人がだいたい3年であれこれ悟って辞めていく今の会社で、古株なのに今でもあれこれぐいぐいやる私の、頑張り方の雰囲気が合ってないことは自覚がある。頑張りの出力を変えるのも大事なのかも。空気を読んで黙る、あれ。大人しくしよ、と思う。出どころのわからない頑張りはちょっと場にそぐわないんだろう。私は私の正しさを一旦置いておいて、場の持つ正しさに照準を合わせ行動することを覚えようと思って、今の会社にいる。それがどのような結果を連れて来るか、今は分からないが。あと、私は単純にうるさいんだ。うるさいんだよなあ。騒がしく仕事してしまっている。仕事上、架電件数も多いし。早く社内で居るのかいないのか分からないくらいの存在感になりたい。

会社で静かにする為にデスクに面陳しとこうかな


5時7分。トーストを焼くために起きる。
起きてきた夫が、トーストを食べながら、明日休み取ろうかなと言う。おうおう、休んでくれ休んでくれ、この前も休日出勤したんだから平日に休んでくれ、体を休めてくれ、心配している。

なんかちょっと持病の癪の調子悪いなと感じ、腎仙散をのむ。おそらく昨日の残業が原因。

電車の中で、蟹の親子さんの本を読む。この本のことすごく好きだと思いながら読みすすめ、後半の、子供についての文章で、泣いてしまった。
少し泣くとかではない、止められない涙だ。今日に限ってハンカチを忘れている。もうどうしようもない。どうしても止められない。
子供のことについて、私と夫は、もうすでに自分たちの答えを獲得していて、揺らがないという自信がある。8年もの時間をかけて、何度も確認し同じ答えに辿り着いている。だから、産む、産まない、子育て、子供のいない老後、孤独、苦しみ、責任とかあれこれの子育て・育てないことに関する言及に、動揺しない外の顔をしっかりと拡張維持できていると思っていた。維持できると確信できるほど何度も、二人で考えを共有しているから。でも、蟹の親子さんの文章は、そんな私の外の顔の膜に浸透して入ってきた。自分に似ているとか分かるとか共感とは異なる、そういう類いのことではないのに圧倒的な質量の何かが浸透した。浸透?


会社に着いたらメイクを直さねばならない。
今日は半期に一度の面談があり、大事な会議もある。

面談資料を突貫で作る。面談。これからに向けてのあれやこれや。言えて安心したこと、訊けて安心したことなどなど。途中、上司から、私の職場での過剰な適応を見抜かれた発言があり、ひやりとする。適切な適応ってどうするのがいいんだ。力を抜くってどうすればいい。空気を読んでしかも力を抜くって、合気道か。

会議、つつがなく終了。昨日残業して資料を作った甲斐あり。
フレックスで早めに退社。

今日はもうなにも考えず、夫とだらだら過ごすことにする。

思いわずらいの経過です


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