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京都大学七輪同好会 feat.通りがかりのおっちゃん

おや、と目についたのは夜の鴨川沿いに一際目立つ集団。大学生だろうか。
中心に何やら光るものが見える。そして、何やらいい匂いがする。

星空の下、ギター弾きや活きの良い男女で賑わう四条大橋から身を乗り出してみる。中心で光るのは火だ。載っている細長いやつは秋刀魚だろうか。あぁ、紛れもなくあれは七輪である。
あいつら、カップルが等間隔に並ぶど真ん中で七輪囲んでやがる。大方、恋人がいない連中が僻み半分に堂々と居座っているんだろう。んにしても美味そうだ。

なに焼いてるんやー?と、声をかけてみる。

さんまですー!うまいっすよー!

えぇなぁ!にぃちゃんらどうせ京大生やろ

そうですそうです笑笑

図星である。俺がいた時から相変わらずだ。妻子もでき、日々仕事に明け暮れる今となっては遠い昔のことであるが、あぁやってあぁでもないこうでもないと他愛もない議論や色話に花を咲かせ、無限とも思える時間を気の知れた仲間たちと浪費していた。時間は川に流れ、空想はアオサギのように空へ飛び立った。世間の常識やしがらみに片足を突っ込みつつも、満天の星に夢を掲げた。

青年たちよ、時間はたっぷりあるようで短い。だが、肉はゆっくりよく噛んで食えよ。




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わたるんぐる
院進の費用がなくて辛いです。