SOML 時系列と備忘録 ネタバレあり

【5才】
アルヴィンはランチタイムに学校であったことをママに話してた。
小さな子どもにとって親が全世界でアルヴィンにとってもそうであった。

【6才の夏】
パパはジョージベイリーでママはクラレンスだった。そしてアルヴィンは二人の愛の形だった。
そんなママが亡くなった。
ママのお葬式、借りたネクタイをして花と香水を持っていた。お昼はサンドイッチだった。そんな小さなことは覚えている。

ママが死んで、それでも前を向こうとした。パパは忙しく、アルヴィンは小学校入学が心配だった。

【6才 出会い】
小学校に入学するとミセスレミントンが世界を変えてくれた。
ミセスレミントンはひげそりで太刀打ちできないほどのひげが生えてた。たぶん更年期でエストロゲン不足。
ミセスレミントンは優しくて色画用紙でみんなが作ったカボチャをほめてくれた。
アルヴィンたちの楽しみはハロウィンパーティーだった。
トムはダンボールで作った羽にハンガーのわっかを頭に乗せて、手にはハンドベルとトム・ソーヤと書かれた手作りの本を持っていた。
おませな◯◯はそれを自由の女神だと言った。いじめっこのドニーは◯◯と言った。
アルヴィンは「映画、素晴らしきかな人生のクラレンスです。」と言った。
みんな笑ったけど、僕は泣いてた。

そしてアルヴィンの番、アルヴィンはピンクのカーラを頭につけてローブを纏い足を引きずりながら教壇に立った。
「あら~あなたは何になっているの?」というミセスレミントンの問いにアルヴィンは「ママの幽霊!」と答えた。
その後のランチタイムは最低最悪だった。
ミセスレミントンが「ミセスケルビーあなたに紹介したい人がいるの。クラレンスこちらミセスケルビー、あなたの大ファンなの。」とトーマスを紹介してくれた。
これがアルヴィンとトーマスの出会いだった。

【10才】 
川に小枝投げて遊んだり、クリスマスイブにスノーエンジェル作りしたりした。

【不思議で神秘的な本屋】
パパとアルヴィンはその本屋の二階で暮らしていて、その本屋がアルヴィンとトーマスのたまり場だった。
入り口にはベルがあって、ベルがなる度に「ベルが鳴るのは天使が翼をもらった合図なんだ」とアルヴィンは毎回言う。

パパはお客さんが望む本をぴったり当てることができる人だった。
人は毎日本屋に来る。
「どんな本をお探しですか?」とパパが言うのに対して「自分で探せますから」とお客さんは断るが、本棚を端から見ていくとわからなくんって「こんな感じの本を」とパパにお願いをした。
そうするとパパはぼんやりし始めて、突然走りだし、お客さんにぴったりの特別なストーリーを渡す。

【11才 素晴らしい贈り物】
クリスマスプレゼントにアルヴィンがトーマスに人生を変える特別な一冊を選ぶと言う。
ケルビー家の先祖からの力でできるはずとパパの物真似をし始める。
一向にうまくいかないので「プラモデルでもいいんだよ?」とトーマスは言うが、アルヴィンは続ける。
「神さま~!」と二人で本屋の神さまに自己紹介をして、並んでおとなしく立ち、はたきを振り回し、ぼんやりし始める。
「パパの真似上手いねぇ。」とトーマスは言うが白目のままぼんやりしたアルヴィンは突然走りだし、一冊の本をトーマスに手渡した。
これがトーマスがトム・ソーヤの冒険に出会ったきっかけだった。

【小6 】
トーマスはトム・ソーヤの冒険の読書感想文を書いた。トーマスは特に前書きが好きだった。

『1876年
車も映画もなかった。
今なら治せる病気はあった。
トイレは外だった。
そんな時代に書かれた本が今の時代にある。
1876年に素晴らしい冒険の物語が誕生したことで1876年は1875年よりいい年になった。
紙に書かれた文字は煙のようには消えない。時代を越えて旅をする。
こんなの書けたらかっこいいな。』

【12才 より良い場所】
ミセスレミントンが亡くなり、その葬儀場に忍び込んだ。
「怖いよー」と脅えるトーマスをそのままに、「あ!先生のひげ剃ってある!」とアルヴィンは言う。

二人はミスターレミントンの声を聞いた。
「先生旦那さんいたんだ。」
「彼女はより良い場所へ行きました。」
「より良い場所って?」
「ディズニーランド!?」

「人が死ぬといいことを書くんだよね。」「弔辞って言うんだよ。」
「君が僕のを書いてくれたら、僕が君のを書くよ。」
「そんなのできる?」
「うーん、じゃあどっちが先に死んだ方のを書くってのはどう?」
「うんって言ったら帰っていい?」
「うん」
「うん!」

「ちょっと待って。」
「痛っ!」(平方肘負傷)
「書いて!」
「私、トーマスウェイバーはアルヴィンケルビーの弔辞を書くことをここに誓います。そしてどんな親友だったかを話します。どれだけ愛していたかも。」
「君は女の子なの」
「いいから!もしも約束を破ったらその場で死んで朽ち果てる。」
「この時アルヴィンはトム・ソーヤの冒険の最後の一節を盗作した。」

「逆もまた然り」

「楽しんでくださいディズニーランド」アルヴィンはミセスレミントンを祈るように見送った。

【14才 むかつくピラピラ虫】
14才になってもアルヴィンは子どものままで虫に興味を持っている。
「ミスエイプリルの巨乳を見ろ!」とセクシーな雑誌を見せるがアルヴィンは興味を示さない。
中学までは良くても高校からは変り者はもっと苛めれられるとトーマスは危惧している。
「僕は個性派って言われる方が好きだね。」とアルヴィンは答える。

「俺と親友でいたいなら普通になれ。」
トーマスはミスエイプリルを蝶々に投げた。
「羽ばたいてる。いっぱい羽ばたいてる~。」

アルヴィンは指を動かした。次に手を。次に腕全体を動かし、、、、

「今、僕は天気を変えてる!ジェット気流の向きを変えてる。火星の氷を溶かしてる~」


【高一のハロウィン いじめっこと悪党ども】
「トム!トム!」
「アルヴィンから離れろ」
アルヴィンは高1のハロウィンパーティーでもママの仮装をした。6才では可愛かったが、高校では気持ちが悪かった。

「ママのローブ取った」
「返せよ!」
二人でいじめっこドニーを追いかけるがいじめっこにママのローブを川に流されてしまう。

【アルヴィンの考えていたこと】
ママのローブはいつも側にあってママの匂いがした。ママが亡くなる前の小さなことは覚えているのにママの思い出消えていく。

【すばらしい仕事】
トーマスは大学の願書で短編小説?を書かなくてはいけなかった。ずっと書いてはいたけれど、作品呼べるものは1つもなかった。
困ったトーマスは本屋に行くとアルヴィンに「君の頭の中には何千もの物語があるはずだよ。そこから選んで書けばいい。」と言われる。

書き上げた作品は正直ゴミみたいな作品だった。アルヴィンに送るかを決めてもらおうと本屋に行った。
「僕がこれを気に入ったら、これを大学に送る。大学がこれを気に入ったら君は合格する。合格したら君はこの町を出ていく。君の人生は僕の手のひらにあるってことだね」?

「トーマスウェイバー作『バタフライ』」と読みはじめると「ちょうちょ!?」と反応があった。

読み終えるとアルヴィンは見たこともない目をしていて、それからずいぶん長い間経って?「送れば」と言った。
この瞬間をトーマスは覚えてない。

【大学入学前 滝を越えて】
「君に腹をたててる。お父さん病気なんだって?本屋を継ぐために自分の夢を諦めてる。ジョージベイリーみたいに」
二人で橋から枝を投げてく。
アルヴィンの枝は引っ掛かるのにトーマスの枝は全て滝へと流れて行った。これが示していることは極めて明白だった。
「ジョージベイリーには枝を投げるレッスンが必要だな。」とアルヴィンに腕を回し頭を撫でた。
すると、アルヴィンはトーマスの耳の後ろにキスをした。

【さようなら】
トーマスは旅立ちが嬉しいことをアルヴィンに悟られないようにした。長い時間、当たり障りのない挨拶を繰り返した。
ハグをしようとすると香水つけてるの?とアルヴィンにハグを拒まれた。
これが二人のはじめてのさようならだった。

【帰省】

トーマスはサラを連れて帰った。
サラは出版社に勤めていて、トーマスのファンでトーマスの恋人だった。
アルヴィンはサラを気に入らなかった。
アルヴィンはそうじゃない。と否定し「彼女は素敵だよ。でも彼女はすぐに君に身を固めさせるだろうね。結婚して、家を買って、犬を買って、子どもをもって。。。彼女は僕の名前をつけてくれるかな。」と言った。「犬にだよ」と続けたが、アルヴィンは10秒で済むのにパパやることリスト渡されているからとサラに挨拶をしなかった。

【クリスマスイブ】
トーマスに課題が重くのし掛かっていた。アルヴィンに「しーっ!」と言い、静かにさせるが「どこかで読んだんだけど、雪の結晶のパターン?は10の24乗と言われていて、、、、は無限と考えられているんだよ!ゼロが24個もつくんだよ~!」「無限のかけらを舞い上がらせるのはどう?」とバタバタしている。

原稿は進まず「書いてないじゃん、一言も!」と言われ「書くのにはプロセスが大事なんだよ」と反論する。
「素晴らしきかな、人生が始まるまであと一時間!」とトーマスの時計を見ながらアルヴィンが言う。
スノーエンジェルを作る伝統を一人で守ってるから。とアルヴィンは一人スノーエンジェルを作る。外では「ズボンに雪が入った~」とアルヴィンが回っている。

アイデアは気まぐれなお客様で、浮かんでは消えていく。トーマスはひらめきを求めていた。

トーマスはジャケットを脱いで、アルヴィンと一緒にスノーエンジェルを作る。「雪の中の天使」のアイデアが浮かび途中まで書きはじめる。

【お金と称賛】
ずっと書けないままアルヴィンのすごいよね~の声が頭に響く。
表彰され、称賛されるトーマスにずっとすごいよね~とアルヴィンは誉める。
一番に感謝を伝えたいにはこの本を買ってくださった皆さんです。とトーマスはファンに感謝を告げる。

【無邪気で無害な軽い後押し】
アルヴィンの父の病気が悪くなり、作家の立ち往生はアルヴィンのものになった。書類の手伝いをするためトーマスは戻っていた。
「ベルがなるのは~?」と本屋に入るとアルヴィンは飛行機を折ってる。
書類にサインするたびにどんどん作家の立ち往生はアルヴィンのものになった。サインを終えると「なんか大人になったみたいだ」と言った。

このままここにいるにはどうかな?
クリスマスをここで過ごすのはどう?
というアルヴィンの提案に対して

3作品契約があった。サラに言ってない。婚約したことを言ってない。といろいろ理由があって

「こっちに来ないか?」と言った。
「ジョージベイリーが町を出るー!?」とアルヴィンは喜びお客さんにはクリスマス休暇。亭主は旅行中の張り紙をした。

トーマスは電車手配をした。ホテルも取った。それでも毎週アルヴィンから電話がきた。
「ネクタイいるかな?僕持ってないよ。」
「ウエストポーチを買ったよ。その方が安心だからね。」

来たぞ!トーム!この日が~。僕の独立記念日。

タイミングが悪かった。
「こっちに来るな」とアルヴィンに叫んだ。

【ウィーバー作 二人用のテーブル】
ここが好き。雰囲気悪いけど、料理は美味しい。水もお金を取る。前は出版社がお金を払った。そんなお店でトーマスはサラに話した。
「食器を選ぶんじゃなくて、結婚を延期しないか。」と告げるとサラはスープ一口しか飲まなかった。

身の回りのことを整理したらいろいろと見えてきたのに、トーマスはその後も一作も書けない。

書けないままアルヴィンからは毎年クリスマスカードが届く。

お客さんが新作はまだかってうるさくて。会いたいです。アルヴィンケルビーより

新作はまだ?、、、愛を込めて。アルヴィンケルビーより

書いてよ。返事を書いてよ。愛を込めて。アルヴィンケルビーより

メリークリスマス。ケルビー家より

【 (ちょうど一週間前)神の偉大な図書館】
お悔やみ欄?に弔辞を読む人を予告するなんてアルヴィンくらいだ。

「遅刻だよ。」と呟くアルヴィンを抱き締めた。

「弔辞書いてくれた?読んで。」みんなは待たせておけばいいよと父の弔辞を読んでほしいと言われる。
ジョンダンの詩の引用を含めた弔辞を伝えるとアルヴィンは喜んでなかった。
「見せて。これだけ?ただの引用じゃないか。」「偉大な作家のな。」
「死んだ作家じゃないか。」
「僕は父のことを書いて欲しかったんだよ。」

「小さな町の本屋本を売っていても偉大な詩人の言葉で自分の人生を語ってもらえてありがたいと思うはずだ。」
「僕も小さな町の本屋で本を売ってる。君のひらめきはどこから来たの?不思議で神秘的な本屋、ミセスレミントンのハロウィン、バタフライ」
「何が言いたい」
「今何か書いてるの?」というアルヴィンの問いに「雪の中の天使」と答える。
「称賛がほしいのか!やらない。俺が書いた。俺の言葉。」

「悪いけど、弔辞は自分でなんとかするから」とアルヴィンは自分で弔辞をなんとかしようとした。
俺は葬儀場に忍び込みこんで弔辞を聞いた。アルヴィンは堂々と父の物語を話していた。いい物語だった。
話しているアルヴィンの手は震えていた。トーマスはアルヴィンを見ていなかった。

これが最後のさようならだった。

【12/24 おしまい】
アルヴィンが橋から転落し亡くなった。

1週間後、作家の立ち往生にてトーマスはアルヴィンの弔辞を書く。
「私たちはアルヴィンケルビーを讃えるために集まりました。アルヴィンは私の親友でした。いや、アルヴィンは私のよい友達でした。アルヴィンは私のもっとも古い友達でした。アルヴィンは◯◯な友人でした。ここはあとで書き込む。」

「アルヴィンと私はクリスマスイブにはスノーエンジェルを作り、素晴らしきかな、人生を過ごすということを何年もしていました。川に飛び込んで自殺しようとするジョージの前に天使クラレンスが現れるこのお話は皮肉なことにアルヴィンのお気に入りで...。」
「こんにちは。トーマスウェイバーです。私はベストセラー作家ではありますが、何を書いたらいいかさっぱりわかりません。」

トーマスは何か見逃した瞬間があったのではないかと思っていた。
トーマスはアルヴィンが死んだあの日の物語を探していた。

アルヴィンはなぜ本屋を売らなかったのか。どうしてこの町を出なかったのか。どうしてこの友情を手放さなかったのか。あの日、橋から飛び降りたのか。落ちたのか。クラレンスを待っていたのか。

答えは全部、わからない。

人間の脳はすべての瞬間、詳細に至るまでを記憶していて、それを全てを仕舞ってある。
でもその場にいなかったことはわからない。そこにない物語を探さないで。とアルヴィンは語る。

トーマスはアルヴィンの物語を語りはじめる。


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