精神疾患で入院した弟のこと

自分が結婚してから
弟はもっとおかしくなり
しまいには、警察沙汰になって
精神疾患で入院した

小さいころからおかしな気が
あったそうだが、わたしの見方はちがう。

親の固定概念で
がんじがらめにされた弟は
両親に対しては不信感しか
抱かなくなり、
ましてや、頑張って勉強してきた
資格試験についても
お金を使ってきたことについて
とやかく言われ、
弟はオタク系なので、部屋にフィギュアが
たくさんあるのだが、それも否認され、
存在自体が彼らの「人形」だった。

それを売りに行ったとき、
30体もあるフィギュアは、たった2000円に
しかならなかったそうだ
彼の価値そのものだったのではないかと
とても気にかかった

わたしからしたら、
どうして「あのとき」に
家を出なかったのか
どうして、あのときに親を捨てる
決断をできなかったのか
どうしてあの時に
ブラック労働をしている会社を
辞めることができなかったのか
どうしてもっと自分を
大切にできなかったのか

いつも弟に言われてたのは
ねーちゃんは俺をゴミ箱のように扱うなぁ
という言葉だった。
わたしは気持ちを聞いてもらいたかっただけ
だったのだが。
そういう弟は、自分の気持ちを吐き出す
場所さえ、確保できなかったのだろう

家がだめなら、出ていけばよかったのだ
毒親ががんじがらめにしてくるのなら
職を変えてタイミングよく家をでれば
よかったのだ
自分で生きるすべを早めに知っておけば
いくらADHDだったり、精神障害が
あったとしても、そういう障害を持つ方たちと
一緒に生きて行けたはずだ

会社にはカミングアウトしていなかったそうだ
できないだろう、結局。
職を失うのが怖かったのだろう。

今病棟でどんな思いでいるのだろう

とりあえず毒親の住処から
逃げることはできたのだから
ほっとしているに違いない
自分を受け入れてくれる「看護師」と「医師」は
実は「金銭を払っている、対価を払っている」
からこそ、よくしてくれるのであって
普通だったらそこまでしないのだ。

世間に出ることはとても
厳しいことだ
とても自分の情けなさに沈んでしまう

でもそれでも
太陽が昇って、降りていく毎日を
歯を食いしばって歩まないといけない

鬼滅の刃を心に刻み、
鬼と戦う自分を誇りにおもいつつ
毎日を過ごしたいと思う

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