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とある番人の記録その1-1

ミッション1:行方不明者シナリオ1:廃村

襲撃に遭ったという名も知れぬ小さな村落に調査に赴いた番人達は村に近づくにつれ異常に気付いた。
村からは何も音がせず、動くものは風に揺れる木々のみだ。
村に入ってみると死体が地面に転がり、空気には死臭が濃密に漂う。
用心しながらも番人達は足を止めることなく進み続ける、ここで何が起こったのかは分からないそれを突き止めることが番人達の任務だからだ。
先行したアヴェンタインの安否も確かめねばならない、村の中央にある広場に辿り着き調査を開始しようとしたその時四方から恐ろしいうめき声が聞こえ始めた、戦いの始まりだ。

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村の中央に集った番人達、手前側は私の番人ライナーの一党。
奥側四人はこのシナリオを一緒にプレイしてくださったミニチュアゲーム仲間のハシバさんの番人一党。
最初のシナリオなので当然と言えば当然ですが似通った面子となっております、違いは射撃を番人が担当する私の一党と違い、射撃を得意とする〈射手〉をコンパニオンとして迎え入れている事でしょうか。

「ゾンビだ、囲まれたぞ」
「出来るだけの生存者を救い、情報を持ち帰るのだ」
「消息を絶ったアヴェンタインが生きていてくれれば良いのだが…」

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ボード上にテレイン(建物の模型)と番人達、そして現れた蠢く死体ゾンビのミニチュアを配置します。
このゲームは協力型ミニチュアゲームという変わったゲームで、プレイヤー達と敵対するモンスターなどはあらかじめ定められたパターンに則って行動します。
また写真の建物などに置かれている赤いおはじきはクルーマーカーと呼ばれているもので分かりやすく言えば何かわからないが今回のシナリオに関わるものです。
このクルーマーカーに接触し調べる事でそれが何かが判明し、シナリオを解決するために必要な情報やアイテムに変化します。

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何はともあれゲームスタート、我が番人ライナーが先手を取る!得意の弓で近場にいるゾンビを攻撃、ダイスロールの結果は・・・出目は20!!クリティカルヒットであえなくゾンビは一撃ダウン、幸先の良いスタートとなりました。

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我が一党の軍用犬も近場に居たゾンビに飛び掛かります。
中々のダメージでゾンビは半死半生に。(もともと死んでますけど)

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ハシバさんの一党(以下ハシバ隊)も射手がゾンビを射倒しました、マーカーを調べるべくハシバ隊のレンジャーは建物の中に向かいます。

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「犠牲者だ、遅かったか…しかしこの傷跡は?」

ハシバ隊の新人が向かったマーカーは既に事切れた村人でした。
しかしその遺体に遺った奇妙な噛み跡はなんでしょう?

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我が隊の新人は軍用犬のもとに駆け付け、共にゾンビを打ち倒します。

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「アヴェンタイン殿・・・なんと無残な姿に」

我が隊の重装兵が向かったマーカーは、行方不明だった番人アヴェンタインでした。
彼の遺体より魔法の剣を回収、無念を晴らすことを先達の霊に誓います。

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「あれ?なんだろう、この妙な足跡は」

地面に着いた奇妙な足跡を見つけた新人、手柄に焦る彼は後ろに迫る脅威に気付いていない。

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その頃ハシバ隊の新人は建物の中で隠れていた生存者を発見…したのもつかの間巨大なネズミジャイアントラットが現れる。
ジャイアントラットを下し、生存者を建物の外に避難させる事に成功する。

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ここまでは順調、しかし番人達は気づいていなかった、捜索と迎撃の為村中に広く広がりすぎた番人達の戦線の中にゾンビが新たに出現した事を。
彼らは分断されつつあったのだ。

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村の端に新たに現れたゾンビに足の速い軍用犬たちが飛び掛かる。

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広間の中心部から仲間への援護射撃を行っていた(そして殆ど外れていた)ライナーに後ろからゾンビが襲い掛かる。
なんのたかだかゾンビ一匹・・・と思いきやゾンビの出目が炸裂!不死者の怨念に気圧されたのかライナーは大ダメージを負ってしまう。

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頼りにならない番人を救うべく、重装兵と射手が急いで駆けつける。

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村の端ではゾンビと片方のゾンビを片付けた軍用犬二頭が戦い続けていた、お互い出目が微妙で文字通りの泥仕合に。

更にここで番人達に追い打ちをかけるように疫病のイベントが発生。
即座に悪影響が生ずる訳ではないが番人達の士気を大いに損なわせる事に。

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「手傷が響く・・・すまない、先に離脱する」

我が一党のリーダーであるライナー、ゾンビに噛まれ方法の体で逃げ出す。
最序盤にゾンビをクリティカルで射倒した以外殆ど活躍無しと成りました。

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戦場端では軍用犬がようやくゾンビを撃破、しかしこの二頭もそれなりの傷を負います。

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「アヴェンタインよ、貴方の剣で仇を討つ」

重装兵と射手はライナーを追い詰めたゾンビを撃破、この勝利は亡きアヴェンタインから回収した魔法の剣にて成し遂げられた。

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そしてそのまま最後のゾンビも片付けんと勇躍する重装兵だがまたもやゾンビの出目が炸裂、一気に危険な領域まで体力を減らされる。
ものの新人がすかさずゾンビを打ち倒したことで事なきを得た。

少なくとも現在村に居るゾンビは片づけられ、手掛かりも回収された。
疫病も発生しているこの村にもはや長居は無用、残ったメンバーも村を脱出、無事死亡者なしでこれにてシナリオクリアーとなりました。

しばらく後、村から離れた場所にて

「ライナーの旦那、傷の様子はどうです?」
「もう大丈夫だ、それより重装兵はどうだ?」
「あいつも死ぬほどじゃないとの事です、ゾンビが毒を持ってた訳でもないし」
「それは良かった・・・ところで村の事だが」
「ハシバ隊の番人が情報を纏めてくれたんですが間違いないそうです、これは大蜘蛛の仕業だとの事で」
「この村をこんな有様に変えたのは蜘蛛の仕業か、では奴等にその報いをくれてやらんとな…」
「ですがこのまま向かう訳には行きませんよ、重装兵や軍用犬は傷を負ってますし、救助した生存者を置いて行くわけは」
「動ける面子だけで行くしかあるまい、放置すれば被害が広がり手が付けられなくなる」
「そんな無茶な…」
「いや無茶ではないぞ、あれを見てみろ、英明なる国王陛下は我らに助けを送ってくださったようだな」

振り返った新兵はライナーの視線を追う、そこには暮れ行く夕日を背にこちらに近づく四人の人影があった。
背格好も装備も不揃いな四人は、しかしてエラドールの輝く銀の星の紋を掲げているではないか。
新たな番人達が闇の邦と戦う為に到着したのだった。

次回予告

名も無き小村を酸鼻極まる地獄に変え、番人アヴェンタインを殺したのは闇の邦より現れた大蜘蛛の仕業であった。
生存者から聞き出した村の人口と死者やゾンビの数が合致しない、大蜘蛛共は村人を攫い汚らわしい巣窟にて貪り食わんとしているのであろう。
蜘蛛を討ち流された血に応報を、そして助けを待つ村人達を救うため番人達は急ぎ蜘蛛の巣へと向かうのであった。

次回
ミッション1:行方不明者
シナリオ2:木々に巣食うもの

暗き森の中、狩るものは狩られるものとなるか。

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