ドット絵ツール比較『EDGE』と『EDGE2』

はじめに

『WWA』という規格でフリーゲームを制作しているアルクスです。
今回はEDGE(フリー)に比べてEDGE2(4000円)はここがすごい!という記事でございます。

『初期投資は発生するが、EDGE2の方が優秀!』なのですが、双方の比較記事については見覚えがなかったので今回書くことにしました。

※注意※
筆者が把握しきれていない機能もあったりします。
個人の使用期間としては
EDGE(2006~2022)、EDGE2(2022~2024)くらいです。

ソフトウェア配布元

挙動比較

複数ウィンドウ表示

これだけ貼ってもよく分からんので、細かく解説します。

どちらでもウィンドウを複数並べて表示させられるのですが、私個人の場合は触りにくいのでウィンドウを最大化して使用しております。

ウィンドウを最大化していない場合ならば、他ウィンドウの領域をクリックしてアクティブなウィンドウを切り替えることができるのですが、最大化している場合はそうはいきません。では、どうするか。

EDGEだと、このボタンで切り替えが可能(※ショートカットキーあり)
ですが、たくさん開いていると何回も何回もやる必要があります。
EDGE2では、タブで横並びに素早く確認・切替することができます。
タブがなくたって、ウィンドウメニューから一覧確認できるぜ!……10個までならな。
EDGE2の場合、ここでももっと多く見せてくれます。
いいもん、いいもん!
EDGEだって、『その他のウィンドウ』で全部見れちゃうもん!
EDGE2は画像つきで横並びに表示してウィンドウを選ぶこともできます。

グリッド


EDGEでは1マス単位の小グリッドと、nマス単位の大グリッドを使えます。
EDGE2では大小のグリッドに加え、中グリッドもお好みで使えます。
領域選択には『編集単位使用』というものがあります。
EDGEだと、これをONにすることで大グリッド単位で画像を移動させることができます。
EDGE2だと『編集単位1』『編集単位2』という概念があり
環境設定で任意の値に設定できます。
片方は大きく移動させるのに使って、もう片方は少しだけ動かす時に使う。みたいなことができるわけです。(EDGEでも都度編集単位の設定を変えればいいのですが、中々だるい)

コピペ

EDGEの場合、ペーストする画像は見えている範囲の左上に出ます。

等倍時
等倍時(少し下にスクロール)
拡大時

ある程度はペースト時の出現位置を制御できるのですが、EDGE2だともう少し快適です。


画像コピー後、任意の領域を選択してペーストすると……
その位置に出せます。
※領域を指定していない場合の挙動はEDGE同様。

拡大/縮小


EDGEだと等倍~32倍
EDGE2だと最大倍率こそ同じですが、縮小が可能です。


EDGEおよびEDGE2はShift+ドラッグ&ドロップでスクロールが可能なのですが、等倍表示だと縦に長い画像のスクロールが大変でした。

キャンバスの大きさ


EDGEだと縦横4000pxまでです
(超える画像の読み込み自体は可能ですが、拡張不可)
EDGE2だと基本8000pxまで伸ばせます。(『骸伝』『謎追い闇組織』は双方の作者がEDGE2ユーザーなので互いに8000px寸前くらいでサイズを抑えました)
まあ、システム上はここまで行けますが流石に使わないでしょう。
WWAの場合は基本的に横400×縦60000を使い切ることはできません。
(ピクチャ機能で無理矢理使い切ることもできますが……)
元の16倍にしよう!えーと、40×16は……
みたいなまどろっこしい計算も不要です。
ちなみに、EDGEだと右下にしか引き伸ばすことができませんが……
EDGE2では『基準』を変更することで
色々と調整できます。
(WWAだとあまり使わないと思いますが)

文字列描画


EDGEだとキャンバスの領域をクリック後、こんな感じで設定し……OK
お好みでドラッグ&ドロップし、右クリックで位置確定。
やっぱでかいわという場合はCtrl+Zで戻る必要あり。
EDGE2の場合、ツールバーの部分から直接フォントや文字列、サイズを設定可能です。
文字サイズやフォント、文字列の変更も容易。
ワンクリックで貼れるので大量に貼るときも便利です。
EDGEでは設定できない縁を設定したり……
影を付けてしまったり……
アンチエイリアスをかけたりもできます。
グラデーションの設定なんかも。
使える色数の限られるWWA用カラーパレットでも、
EDGE2ではこのように質の高い文字列画像を生成できました。

ファイル選択ダイアログ

EDGEだとこんな感じの、古典的なやつです。
直接フォルダパスを指定できないのが歯がゆいところ……

EDGE2だと直接フォルダパスを指定できるようになった他、お気に入りバーがあり、複数のフォルダ間をスムーズに行き来することができます。

EDGE2にしかない要素

JPGの読み込み

JPG形式のファイルも読み込めます。
イラストをもとにドット絵を作る時には地味に重宝する機能です。

なお、webpのような比較的新参者の画像形式には未対応なのでご注意ください。

多角形描画

多角形をスピーディに作ることができます。
EDGEで直線を何本も引くより早いです。

カラーマスク

指定した色を他の色で塗りつぶさないように保護する機能です。

たとえば黒を対象に指定し、カラーマスクを有効化して……
他の色で重ねるとこんな感じ。

オニオンスキン

EDGE2にはページ機能(いわゆるレイヤ的なもの)が備わっており、前後のページの部分が玉ねぎの皮のように透けて見える機能です。
WWAだと横並びに画像を配置するので自分はあまり使っていない機能ですが、一応こういうことができますよーと。

Q.レイヤとページって何が違うん?
A.公式サイトより引用させていただきます。
https://takabosoft.com/edge2/intro#anc12

質問、要望、不具合報告

EDGEは最終更新が2005年で、その後はEDGE2のみが更新されております。
つまり、EDGE側には微々たるバグが幾つか残っていたり、これ使いやすくならないかな~と思ったりしても状況は変わりません。

しかしEDGE2は今でも不定期でアップデートが行われており、要望を出したり正式リリースされていないβ版を使ったりすることができます。
使い方の質問についても書けば回答を頂けたりします。

※EDGEは対象外です。

おわりに

まだまだ書ける要素はありますが、重要度の高そうな部分については大まかに書けたかと思いますので一旦筆を置きます。

他の独自機能等については直接その目でお確かめください!

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