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第2回:テーマパークに沼ったキッカケ

みなさん、こんにちは!

今回は私がテーマパークというモノにズブズブとハマったキッカケのお話ができればと思います。

それはズバリ子供の頃に乗ったコレです!

出展:https://indianajones.fandom.com/wiki/Indiana_Jones_Adventure:_Temple_of_the_Forbidden_Eye

初めてのアメリカ本土への旅行の時、
アナハイムのディズニーランドへ連れてってもらいました。
(当時はまだディズニーランドとディズニーランドホテルくらいしかなくリゾート化もしていませんでした)

ちょうど「Indiana Jones Adventure: Temple of the Forbidden Eye(禁断の瞳の魔宮)」がグランドオープンしたばかりのタイミングだったので、自宅での3部作の予習に始まり、日本で売っている旅行ガイドから園内のガイドマップまですべてがインディ一色
もともと乗り物とエジプトのピラミッドなどの遺跡に興味がある男の子だったので、テーマもドンピシャで期待値がモリモリでした。

が、乗れなかったんです(笑)


その時はまだ身長が規定に足りなかったため、エントランスから先に入れませんでした。
すでにスペース・マウンテンやビッグサンダー・マウンテンには乗れていたので、大丈夫だろうと油断していたのでしょう。。。
(TDSのインディも117cmでスペマンとかの102cmより少し高いんですよね。たぶん当時最新で最高の身長制限だったのでは)

それでも初めての海外パークはマッターホルン・ボブスレーやMr.トードのワイルドライドなど日本では見たことがないもの、違うものばかりでめちゃくちゃ楽しかった事を鮮明に覚えています。

帰国してからも現地で買ったディズニーランドの紹介ビデオ(VHS)を事あるごとに見返していました。インディの紹介PVも含まれていたのでコマ送りとかして隅から隅まで見ていましたね(笑)

両親があれだけ期待させた事を気に病んだのか、
なんとその翌年も無理してもう一度ロサンゼルスまで連れて行ってくれたんです!!

1年のおあずけもスパイスになってようやく乗れた時の感動は凄まじかったですね。

どこに感動したのか?

①劇中シーンをイメージした徹底的な雰囲気の造り込みがすごい

なが~い通路。どこか「レイダース」冒頭の遺跡の通路を彷彿とさせる。
こんな落とし穴はないけどね(笑)
出展:https://www.youtube.com/watch?v=-lvDnTzazJ8
「魔宮の伝説」に登場したトゲの罠を彷彿とさせる通路。
インディのハットにニードルがみょーんと刺さるシーンがお気に入りです(笑)
出展:https://www.youtube.com/watch?v=Kzx7PLcmXEs
部屋の扉まで同じ構造という凝りよう。

ある理由(※1)からアナハイムのインディはアトラクションの建物に入ってからの通路がめちゃくちゃ長い!
のですが、道中の通路もストーリーテリングに一役買っていて、さまざまな罠を見せてゲストに「こんなに危険なところに入っていくんだ…」という不安と期待感ないまぜのドキドキを自然に抱かせてくれています。
また、どこかで見たような見所が多く自然とインディー・ジョーンズの世界に誘ってくれる所も本当に素晴らしいなと思います。会話のネタにも困りませんしね。

こういう所の造り込みに両親が感動して、私にもぜったい見せてあげたいと無理をして再訪させてくれたという話を後年聞きました。
理解ある両親の英才教育に感謝申し上げます(笑)
(ちなみに両親はDオタとかでもなんでもない普通の人です)

「禁断の瞳の魔宮」ツアーの主催者はインディの盟友サラー

そうそう、忘れてはいけないのは映画でもお馴染みインディの盟友サラーがビデオや無線音声で登場すること!これも彼らの世界に来たんだ~という没入感を高める大事な要素だと思います。

2014年のアトラクションオープン20周年の時に彼がパークを訪れた写真を見たときは懐かしくて思わず涙が。。。(笑)

運命のダイヤルでの再出演は本当に嬉しかった!
出典:https://dapsmagic.com/2014/06/john-rhys-davies-visits-indiana-jones-adventure/

東京ディズニーシーの「クリスタルスカルの魔宮」も素晴らしいアトラクションで雰囲気作りは見事と思うのですが、こういった映画から繋がるわかりやすい要素が少なくどうも映画の世界からちょっと遠く感じてしまいます。。。

②待ち時間を飽きさせない工夫がすごい

遺跡内の古代文字の例

リニュアル版スター・ツアーズのベーシック(銀河標準語)やフロリダのウォルト・ディズニー・ワールドのインタラクティブキューのように、待機列でゲストに何かをさせて待ち時間を飽きさせない取り組みというのは今ではありふれたものになってきましたが、たぶんアナハイムの「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」が史上で初めてこういった仕組みを取り入れたアトラクションなんじゃないかと思います。

上の写真のように遺跡の中には至る所に古代文字のようなものがあり、遺跡に祀られている「マーラ」という神様にまつわる伝説が語られています。

古代文字カード

当時はアトラクションの入口で写真のようなカードを配っていて、この情報をもとに文章を読み解いてね!という取り組みが積極的に行われていました。
ネットではこのカードはもう配っていないような書かれ方が多いですが、コロナ直前の頃にパークを訪れた時、キューを巡回していたキャストがスマホにこの画像を出して文字を解読していた私を見てカードをくれたので、まだツールとしては残っているんじゃないかと思います。
アナハイムを訪れる機会があればぜひキャストさんに聞いてみてください!

あと実は先程例に上げたインタラクティブキューの元祖もあります。
インタラクティブキューとはその名の通りゲストが何かをすると反応を返す設置物がある待機列のことですが、アナハイム版インディには2つ設置されています。

先程も登場したトゲの罠の部屋。つっかえ棒になっている竹を揺すると罠が動き始める轟音が…
井戸のような設置物。下では発掘作業をしている音が聞こえてきます。
「引くな」と書いてあるロープを思いっきり引っぱると様々な現象が起こります。

これ、何気に凄いことだと思うのですがあんまり言及されているところを見た事がないんですよね。WDWにインタラクティブキューが登場した時はすんごい画期的な事としてニュースになっているのをよく見たのですが。。。
もう築30年にもなるので不具合で動いていないときもありますが、現地に行ったらぜひ試してみてほしいです!

③ライド体験がすごい

巨大化したマーラの石像 左目には本物の炎も!
出典:https://disneyparks.disney.go.com/jp/disneyland/attractions/indiana-jones-adventure/

言わずもがなですが、まずはやはりこれにヤられました。
「エンハンスド・モーション・ビークル」と呼ばれるジープ型のライドが生み出す疑似オフロード体験がとにかく強烈!!
岩場や階段をガタンガタンと左右に大きく車体を揺って疾走する体験は、今でこそスタンダードですが当時の初体験はやはり衝撃的でした。
「スター・ツアーズ」でモーションライドがうまく行ったから、それをダークライドでそのまま走らせちゃおうって発想ホントすごいよね。

あとこれはドキュメンタリー等で知って感動したのですが、実はライドにわざと実際の自動車の動きとは違った動きをさせている、というのも地味にすごい!
自動車でフルブレーキをかけたら普通は前につんのめって減速しますが、人間がビックリしたら「うわっ」って後ろに仰け反るよね、という事でライドではわざと後ろにグワンッとなりながら減速させたりしています。
乗車しているゲストの心情に寄り添ったリアクションをライドにもさせる事で、より感情を大きく揺さぶることができるというこの工夫。意識しないと気が付かないようなことですが、こういった細かなアイデアの積み重ねがあのとんでもない非日常体験を創り上げているわけです。
イマジニア達のアイデアは我々凡人の想像の何周も先を行っていて本当にすごい。泣いちゃう。

ちなみに乗り比べるとよく分かるのですが、TDSの「クリスタルスカルの魔宮」は動きの角を徹底的に取り去ってめっっっっちゃくちゃスムーズにマイルド調整されているので普通の舗装路を走ってるみたいに感じます。
(日本のモーションライドって必ずこういう調整をされますが、なにか日本人が三半規管弱いみたいなデータでもあるんですかね?ご存じの方おられたらご教示いただきたいです)
シーのインディ大好き!って方。わざわざ渡航費を出す価値はあると思いますので、ぜひ元祖のライドの動きを体験していただきたいです!!

④演出効果がすごい

運命の間(リニューアル後)
出典:https://www.micechat.com/350991-disneylands-indiana-jones-adventure-returns-with-refreshed-thrills/
転がる巨大岩
出典:https://factsandfigment.com/look-out-for-that-boulder-the-trick-on-the-eyes-in-the-temple-of-the-forbidden-eye/

海外インディのすごいシーンとしてよく挙げられるライド冒頭の「運命の間」の3つの扉のどれかへランダムに進む演出。
こちらと「クリスタルスカルの魔宮」でもお馴染みの転がる巨大岩のシーン。どちらの演出も巨大な部屋の壁をまるごと動かしてしまうという超大胆かつスケールのでかいものとして有名ですよね。
多分ですけどライドや小道具ではなくここまで大規模にセット自体が可動する屋内アトラクションというのも「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」が初だったのではないかと思います。(というか他に思いつきません笑)
※ちなみに上記の「運命の間」の演出は2013年のリニューアル(※2)でプロジェクション・マッピングに切り替えられ、もう見ることはできません。かなり故障が多く後年はまともに動いていなかったようですし。

マーラの「目からビーム」で燃え上がる炎
出典:https://wdwnt.com/2023/06/indiana-jones-adventure-fog-returns-dl/

さらに本物の炎を使った演出がとても多いです!
前述の巨大化したマーラの左目もそうですし、そこから発せされるビームの着弾点からも炎が燃え上がる演出があり、これもアトラクションで起こる出来事の❞ホンモノ❝感を高める事に寄与していると思います。
もちろん大部分はTDSの「クリスタルスカルの魔宮」の演出と同じ煙なのですが、やはり本物の炎が近くで燃え盛る「あつっ!」という体験には遠く及ばないですよね。
あとこれも多分なのですが、本物の炎を演出として使った屋内ライドアトラクションも「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」が最初だったんじゃないかなと。。。

不自然な長ーい棒がたくさん生えた骸骨戦士の壁画。
クリスタルスカルの魔宮ではうまく隠したな~と関心しました(笑)
出典:https://indianajones.fandom.com/wiki/Indiana_Jones_Adventure:_Temple_of_the_Forbidden_Eye

あと、忘れてはいけないのが「クリスタルスカルの魔宮」でもおなじみの吹き矢の演出!
こちらも「レイダース」冒頭の遺跡の罠を想起させてアトラクションの雰囲気をより高める素晴らしい演出ですよね!吹き矢の効果音やジープの揺れ方など臨場感たっぷりで大好物です。
またまたこれも多分なのですが、ライドアトラクションで場面に合わせて風が当たったりする4D的な演出を取り入れたのも多分インディが初めてだったのではないかと。。。(シアターではすでにEPCOTに1994年から「ミクロアドベンチャー!」があったみたいです。)

あと、細かいところなのですがヘビが結構好きです。

「禁断の瞳の魔宮」に出現する大蛇
出典:https://www.micechat.com/350991-disneylands-indiana-jones-adventure-returns-with-refreshed-thrills/

「禁断の瞳の魔宮」がインドに存在するという設定のため、巨大なキングコブラが出てくるのですが、コイツがなかなかよく動いて面白いです。
言ってしまえば2本の大きな牙が出し入れされるだけなんですが、たったこれだけの動きだけでもTDSの「クリスタルスカルの魔宮」にいるヘビとはかなり違った、より本物の生き物っぽい印象を受けます。
(TDSのヘビはアナコンダだそうで、上下に歯がいっぱい生え揃っていて口がちょこっと動く程度です)

さらに細かいところでいうと音響効果も良いです。
実は「クリスタルスカルの魔宮」では巨大化したスカルのいる大きな部屋でBGMが流れていない時間がけっこう長い(橋を渡るところから無音)のですが、「禁断の瞳の魔宮」ではジョン・ウィリアムズ作曲のお馴染みの曲が乗車中ほぼずーっと流れています。これも地味に乗車中のテンションに効いてくると思っています。

このシーン「うおぉ~攻撃されてるぅ~」って感じがして大好き
出典:https://www.micechat.com/350991-disneylands-indiana-jones-adventure-returns-with-refreshed-thrills/

また、効果音の面でも巨大な吊り橋が壊されそう!という演出で巨大なロープが切れかけそうな音が「ビシン!バシン!」とかなり大きく聞こえてくるので危機的な状況がよりわかやすかったり、大蛇の宮殿のシーンではインディがヘビ嫌いという設定を活かした小ネタがあったりと、音でも常に愉しませてくれます。

⑤変化する規模感と究極的な主観体験がすごい

「禁断の瞳の魔宮」の遺跡入口

「クリスタルスカルの魔宮」と違ってアナハイムの「禁断の瞳の魔宮」って列の入口は「ジャングル・クルーズ」の横の凹みみたいな所でわかりにくいし、アトラクション建物の入口となる遺跡の入口もかなり背の小さな建物でかなり地味です。

入口が小さくてライドに乗って進んでいくと規模が大きくなっていってビックリというと「カリブの海賊」パターンになりますが、それまであった規模の大きいスリルライドって「ビッグサンダー・マウンテン」や「スプラッシュ・マウンテン」みたいに建物が巨大でハイスピードで動くライドが見えていかにも、って感じのものが多かったのでそのギャップに驚き、さらに前述のように巨大なスケールの演出本物の炎もあり、初めて乗った時には本当にド肝を抜かれた事をよく覚えています。
(「クリスタルスカルの魔宮」に初めて乗った時、炎♪炎♫と期待していたら炎の息の演出で、でんじろう砲が飛んできてガッカリした覚えが…笑)

アナハイムの「ビッグサンダー・マウンテン」
カリフォルニアの空気と雰囲気がピッタリで大好きです。

また、上に挙げたアトラクション達って世界観や建物の造り込みはものすごくて乗車体験も素晴らしいんですが、実際に乗るゲストって基本的に物語に参加しているわけではなく、その世界へどこからかやって来て見て回っている❞傍観者❝みたいな立ち位置になっていると思うんですよね。

その点、インディ・ジョーンズ・アドベンチャーは原作映画に登場した世界観の建物でゲストを物語の世界へ誘い、原作に登場するキャラクターであるサラーからビデオや無線でゲストへ語りかけさせ、極めつけに主人公であるインディ・ジョーンズにまで語りかけさせるという究極の引き込み戦法をとっていて、さらにアトラクション内で起こる事象がすべてゲストに向けて起きているため、自分達がまるでその世界に入り込んで魔宮の探検ツアーに参加しているように錯覚させる❞主観的❝な立ち位置での体験を見事に実現させているんだと思います。

この究極の主観的体験というのが私をこのアトラクションを、ひいてはテーマパーク好きにさせたキッカケでした。
また、もともとロボットなどの機械が大好きだったので、こういった非日常体験をテクノロジーで実現させるという手法に非常にワクワクしました。

ちなみにもっと長くなってしまうので省略しますが、ハリウッドのユニバーサル・スタジオにも元祖「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」がこの旅行のタイミングでオープンしていて、こちらも同じく究極の主観的体験を提供しているアトラクションだと思います。特にハリウッド版は映画に登場したツアー車両が実際に落ちてくるシーンがあって最高でした!

ハリウッド版「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」に存在した
映画にも登場した実物大の車両が崖から落ちるシーン。
最後のドロップよりこちらの方が水しぶきすごかったです(笑)
出典:https://www.reddit.com/r/universalstudios/comments/o2h7tw/throwback_thursday_2005_when_the_jeep_gag/

おわりに

テーマパークにハマったキッカケとして「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」に少し触れようと思ったのですが、書き始めたら筆が乗りすぎて気がついたら8,000文字オーバーのオタクのアナハイム版レビューみたいになってしまいました。。。

さすがに長すぎるので今後はあまり控えようと思いますが、まだまだ語りたい事もありますので、たまにこんな事になってしまうかと思います(笑)

次回はお手軽なランキング形式の記事でも書いてみようかなと思います。

それではみなさん、アディオ~ス!

また乗りに行きたいな。
入口上のマーラに目隠しされてる所とかも芸が細かくてすき。
あと「運命の間」に入ってすぐの左側にマーラの眼のパワーを跳ね返そうとしてるのか
鏡がバカみたいな量置かれてるのもすき。
アナハイムで乗ってからしばらくは将来乗りたいクルマ第1位はジープでした(笑)
トミカをリペイントしてヘッドライトを光るように改造しました。
テールライトも新規造形して再現しています。
ビークル番号はトニー・バクスター氏に敬意を表したものに。

注釈

※1

海外パーク特有の汽車(日本で言うウエスタンリバー鉄道)の線路をくぐらせて外の広い敷地へゲストを行かせなければならない、というやつです。
線路がパークを一周していて、その内側のパークの敷地が限られているため、広いスペースを必要とするアトラクションはこの対応が必要になります。
対応策として有名なのは「カリブの海賊」序盤のすべり落ちる坂や、「ホーンテッド・マンション」の「伸びる部屋」ですね。坂をタイムスリップ設定として活用したり、部屋自体をエレベーターにしてゲストを自然に下へ移動させたりと、うまくアトラクションの世界観表現に活かせている工夫の巧みさが何十年経っても色褪せていないことが本当に素晴らしいと思います。

※2

アナハイム版インディでは、2013年のリニューアル以降、冒頭の「運命の間」を皮切りにどんどんプロジェクション・マッピングでの演出が追加されていて、TDSのクリスタルスカルの登場シーンに相当する「誓約の間」にも演出が追加されたのですが、正直自分的にはちょっとオカルトというかファンタジー色が強すぎて苦手です。マーラ像がボロボロ崩れるとかそういう方向の演出だけならいいのに。。。
ただ、2023年のリニューアルでTDSの「消え失せろ~」に相当する場所に通路が崩れ去っていく演出が追加されたのですが、こちらは凄まじくよい出来で違和感もなく臨場感マシマシで最高でした!!

2023年に追加されたシーン
「センター・オブ・ジ・アース」の正規ルートの演出もプロジェクション・マッピング演出に変えたら造作増やさなくていいし、リアルさも増してすごく良くなりそうなのにな。。。。。。
出典:https://www.micechat.com/350991-disneylands-indiana-jones-adventure-returns-with-refreshed-thrills/


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