反省ばかりも今季初3ケタ大勝
2022年3月5日 岐阜スゥープス105ー73金沢武士団
今季初の3桁得点の大勝も笑顔はなかった――。
相手チームにコロナ陽性者が出たことで、前節のアウェイ岩手戦が中止となり、2週間ぶりのゲームとなった岐阜スゥープス。先月、同じように試合間隔が空いた後の埼玉戦は、「試合勘を失っていた部分があった」(田中昌寛)と40点差の大敗を喫していた。
その反省を踏まえて臨みたいところだったが、第1ピリオドは動きが良くなく、ブザービーターを決められ18-24と6点のビハインドとなってしまった。
しかし、「このままでは埼玉戦と同じようになる。もう1回ディフェンスからハードにいこう」(田中昌寛)とネジを巻きなおした第2ピリオドは、開始から5分近く相手に得点を与えず逆転。みるみるリードを広げていく。終盤にはトップチームに昇格したばかりの清野飛鳥をコートに投入。終了間際には、その清野がドライブから初得点を決めた。
試合は、アレックス・フロレスカが20リバウンド13得点、ジェイス・ジョンソンが14リバウンド29得点など、金沢を相手に高さで圧倒し大差で勝利することにはなったが、第3ピリオド、相手が守備をフルコートのマンツーマンに変更すると、スゥープスの良くない癖が出てしまう。ボールインから持ち上がる場面でミスが続出。第4ピリオドは9つのターンオーバーを記録し、試合全体では26と負けていても不思議ではないスタッツとなった。
田中聡HCは、「試合前のミーティングで、相手はプレスディフェンスを仕掛けてくるだろうから、ボール運びをしっかりやろうと話していたんですけど、結構ミスが多くて修正しないといけないですね」と、大勝にもやや冴えない表情だった。
田中聡HC
--試合の感想は?
「試合前のミーティングで、相手は外国籍選手が2人ともいないので、プレスディフェンスを仕掛けてくるだろうから、ボール運びをしっかりやろうという話をしたんですけど、普段オールコートで当たってくるチームも少ないですから、結構ミスが多くて、明日はそれを修正しないといけないですね」
--第2ピリオドは最初からエンジンがかかりましたが、どんな指示を?
「絶対的にリバウンドは有利なので、オフェンスもディフェンスもそのボールを大事にしよう、ターンオーバーを失くしていこうと言ったんですけど、まだちょっと多いですね。今日は26ですか。これがなくなればもっと点差も開くし、パスミスが多いですね」
--100点ゲーム、30点差でも反省ばかりですね。
「そうですね。喜べる内容ではなかったですね。やっぱりミスの多さだと思うんですよ。シュートミスはどのチームもありますが、その他のミスをしないチームが、僕は強いチームだと思いますから、そこを修正する必要があるなと思いますね」
田中昌寛
--ホームで久しぶりの勝利でしたが?
「うれしいというよりホッとしています。相手は自分たちより下位のチームで、必ず勝たないといけないという状況だったので、正直、戦いにくさというのがありました。ひとまず勝ててホッとしています」
--総リバウンド数が相手は24、こちらは59と圧倒的な数字になっています。勝因はここにありますか?
「間違いないですね。それと相手のアップテンポのオフェンスに対して、しっかりとインサイドを使いながら、その攻撃を最後まで遂行できたこと、ブレなかったところが勝利の要因だと思います」
--第4ピリオドには、田中選手のきれいな3ポイントが連続で決まりましたが?
「最初、アウェイ側に攻めている時に『8番を離すな』という相手コーチの指示が聞こえて、『シュートを打てるチャンスが少ないかな』と思ったんですけど、じゃあどうやってチャンスを作るのか、そのワンチャンスを確実に打とうと考えていました。1本目はアレックスがスクリーンをしてくれて、荒川がうまく捌いてくれましたし、2本目はジェレルにボールが入った瞬間に僕しか見ていなかったので、『打ってほしいんだな』と思って打ちました」
--ただ、試合としては反省点も多くありますね。
「そうですね。少し準備不足だったのかなと思います。僕は今までいろいろ経験しているので、ガード陣を集めてポジションの約束事を決め、何度かクリアはできましたけど、メンバーが替わった時にそれぞれの役割がうまくいかずに、ターンオーバーに繫がってしまったと思います」
清野飛鳥
--初めてB3のコートに立った感想は?
「率直に言うと、とても緊張しました。最初にターンオーバーされて、さらに緊張したんですけど、でもベテランの選手たちが声を掛けてくれて、期待に応えないと、と思いました」
--得点シーンを振り返って
「周りの選手がみんな駆け寄ってきてくれたので、ちょっとにやけてしまいました。最初の得点はレイアップでしたけど、山田(洋介)選手が僕に花道を空けてくださったので、あとは決めるだけでした。決まって良かったです」
--バスケットカウントにもつながったね。
「フリースローも決めたかった。でも最後のところは2本決められたので良かったなと思います」
--出場時間3分47秒6得点でしたが、今日のプレーに点数を付けると?
「本当に0点に近いと思っています。得点が取れたのは、スゥープスのブースターも含めて、本当にみなさんのおかげですし、相手は前からプレッシャーを掛けてくるチームだったんですけど、それに対してターンオーバーを許してしまったので、ガードとしては修正していかないといけないところだと思います」
*清野飛鳥選手に関しては、入団の経緯や意気込みなど詳しくインタビューしてありますので、次回紹介します。
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