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WDSF世界ユースブレイキン選手権を終えて

日本のストリートシーン。
いや、世界のストリートシーンを動かす程の、この歴史的瞬間。

あの「クルクル回る」で有名な「ブレイクダンス」がオリンピック競技。今回はユースオリンピックではありますが、ついにその夢のような時が訪れたのでした。

僕は、メディアスタッフとして僅かですが運営に携わらせて頂き、そのおかげで、イベントに携わる方の裏側も少しだけ垣間見ることができ、大変有意義なイベントとなりました。
改めて、貴重な経験をさせて頂き、関係者様にはたいへん感謝致しますm(__)m

今回は、当たり障りのない僕の浅〜い感想と、今後との想像と、希望を。
※色々と知らないこともあるので、踏み込んだ話はしていません。曖昧な話が続きます...

そもそも何がすごいのか。

僕の超個人的観点でいえば、ブレイキンがオリンピック(ユースオリンピック)種目になることは、それほど凄いことだとは思いませんでした。
時間の問題だと思っていたし、むしろ今自分が立っている場所の延長線上にそれは薄っすらと想像できるほどでした。
これほどの人間離れした動きや、独自に進化し続けるクリエイティブ性。他のストリート文化やオリンピック競技をみても、右に出るものは無いと言ってもいいでしょう。
むしろ、ここまで進化したアートフォームの結晶体がスポーツとしても認知され拡大していくことは、必ず通らならければならない道でもあるように思います。

じゃあ実際のところ何が凄いのか。

それは、ブレイキンをオリンピック種目として成立させる「環境づくり」だと思います。(溜めた割に曖昧!)
環境といっても、自然体で生まれた環境ではなく、誰かが作り出した絶妙なバランスの環境です。

アメリカで生まれたこのストリートダンスの、ユースオリンピックがブエノスアイレスで開かれて、最終予選がここ日本で行われる。

不思議な巡り合わせで日本開催にも思えますが、今のブレイクダンスシーンをちゃんと見れば、それは必然的なようにも思います。でもそれってやっぱり日本のブレイクダンスの歴史の積み重ねで、本当に凄いことだと思うんですよね〜。

イベントとして、競技として成立させること

まず、他の国だったら、イベントとして成立できても競技として成立できないんじゃないかと思います。
初回として開催された今回の最終予選。日本の運営陣がいなけりゃ、本当にどうなっていたのか恐怖さえ覚えます。

ルールの制定や、選手の選出に至るまで、それ以外にも今回のイベント(大会?)に至るまで各国々のボランティア等で動いてきた方々の功績はもちろん無視できません。
しかしながら、当日、あの会場で現場を動かした方たちの努力と苦労のほうが、遥かに大変で、遥かに大変な労力だったと僕は感じました。

もともと「スポーツ」ではない、この大きなカルチャーをどうスポーツとして昇華させていくのか。そしてそれをどう興行としても見せ、未来への橋渡しにしていくのか。結束力と知恵を集めて、当たり前のように流れていくイベントを見ているだけで、本当に感動しました。

この小さな歴史的瞬間を、大きな渦にしようと努力している人たちが、会場には本当に沢山いました。こんなにもグローバルでボーダレスな世の中なのに、日本でなければ出来なかったんんじゃないかな。とも思ったくらいです。

また、表には決して出ることのない、大人な事情のエトセトラ。いい大人の僕でさえ、把握できないほど沢山あるんだと思います。でもそれもこれも、「成立」させてるから凄い。


結果がすべてだと言うなら、今回のこの大会は、これ以上無い「成功」だったと言いたい。ストリートカルチャーの歴史のなかで、こんなにも「スポーツカルチャー」と名を売ち、真っ向にぶつかって形にしたこと。それが紛れもない僕たちBBOYS・BGIRLSの結晶だったということ。

これは本当に凄いことです。

(話全体が浅くてほんとすいません。笑)

日本人が優勝したこと

これは本当に凄い。マジでリスペクト。
RamちゃんもShigekixも、ハンパないって。
日本人ってブレイクダンスうまいから、普通に感じちゃうんだけど、これは凄い。ブエノスアイレスでも、大きな渦作って欲しいす。

「ブレイクダンスで金メダル」
夢がある。

未来の子どもたちに夢を与えてほしい。
さらに、日本でブレイクダンスを知らない人、世界でブレイクダンスを知らない人たちにその素敵さをシェアしてほしいと願っています。

その先へ

今後ユースだけではなく正式なオリンピックになる可能性は十分にあります。遠い未来じゃないかもしれません。

僕は大賛成です。
先程言ったように、こんなにもクリエイティブで、そしてグローバルな文化がスポーツとしても認知されることがマイナスになる筈がありません。

ユースオリンピックで、沢山の選手たちがドラマを生み出してくれるでしょう。感動を与え、夢を与えてくれると思います。ユースの世界だけでは消化しきれない程のパワーがまだまだ生まれていくと思っています。

このパワーを生かさない手はありません。
ストリートから生まれたこのカルチャーが、みんなの手を取る役割になるのなら、このカルチャーのあるべき姿といっても過言ではないでしょう。

そんな日が来るならば、一日も早くこの目でみたいもんです。

危惧すること?

基本的には、僕自身なにも危惧していません。笑

でも、あえて言うならば、カルチャーをカルチャーとして守る活動は大切だと感じています。「スポーツとしても」認知されることはプラスと考えますが、「スポーツそのもの」として認知され、育まれてしまうことは、気持ちのいいこととは思わないのです。

スポーツだけでは味わえない、この想像力。そして創造性。コミュニティの強さと儚さ。自分自身への葛藤と、世界中にある価値観との調和性。
自分がブレイクダンスから、果てしない優しさを学んだように、後世のBBOYたちにも同じようにいい時間を過ごして欲しいと考えています。

ただ「スポーツ」として広まってしまうと、その本質から少しだけ離れていってしまうんじゃないかと、親心のような気持ちがあるんですよね。

実際のところ

結局何だかんだ言ってしまいましたが、、、
最初に言ったように、ほんとうに危惧はしていないんですよ。

何故かと言うと、正直これに関しては自分自身がBBOYINGを好きであり続けることで解決するかな〜とも思ってるんですよね。だからすごく楽観的なんです。

自分の仲間や生徒たちに、今までどおり自分の好きなBBOYINGを伝えることです。難しく考える必要はありません。ただ無心にクリエイティブをして、それをみんなとシェアし続けるだけなのです。
これがカルチャーで、これがコミュニティの力だと。

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