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【展覧会レポ】仏具の世界 信仰と美のかたち @ 根津美術館
こんばんは、whipです。
根津美術館で開催している『仏具の世界』展に行ってきました!
荘厳と供養
様々な展覧会や博物館で、多くの人が仏具やそれに類似する物を一度は見たことがあるかもしれません。しかし、その本来の姿や役割を知る人は少ないように感じます。私自身そうです。
本展覧会は、そんな仏具にフィーチャーした展覧会となっています。いくつかの視点から、根津美術館が持つ所蔵品とともに仏具の世界を堪能できます。
キーワードは、【荘厳】。これは、簡単に言うと仏を飾ることなのですが、古来から人々は仏を荘厳し、そうすることでまた【供養】してきました。その片鱗に触れることで、そこに芸術を見出した当時の人々の想いに気付かされます。
密教ブーム
インドがオリジンの【仏教】は、奈良時代に大陸から輸入され日本で一大旋風を巻き起こします。平安時代の頃になると、より新しい仏教を求め当時の中国から流入した【密教】が大ブーム!様々な密教スタイルの仏像や仏画が生まれていきます。
【密教】はよりインドのオリジナルスタイルを教えとして受け入れる仏教の宗派です。いつの時代も、どの国でもオリジナルへの強い憬れと、それを越えていく新しさが生じて様々な文化が生まれてきたことがわかります。歴史って、文化って面白いですね(笑)!
本展覧会でも、密教スタイルの仏具がたくさん展示されています。日本の仏具と比較すると、どこかインド風な趣を感じるのも面白いですね。ぜひ注目してみてください。
喫茶は仏教から生まれた
個人的に面白かったのは、茶の湯やわびわび茶の文化、いわゆる【喫茶】のルーツが仏教にあったという点です。当時の仏教寺院は、祈りや修行の場でありながら外来文化との交流地点でもあったようです。言い方を今風に咀嚼すれば、各国の文化アンテナショップとして機能していたんです!そこで人々は交流して、様々な文化や知識を得ていた。だからこそ、【喫茶】する習慣が生まれたんですね。面白すぎる!
茶の道具をよく見ていくと、その一端に仏具を感じることができるというのです!これからはその点にも注目してみたいと思います。
とにかく、百聞は一見にしかず!ぜひ仏具の醸し出すどこかミステリアスで魅力的な雰囲気に触れながら、信仰が生み出す美に触れる時間を楽しんでみてください。
特別展は3月31日まで根津美術館で開催中です。庭園も、春先で木々や花々が芽吹いていますのでこのシーズンオススメです!
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
※執筆にあたりチラシや解説パネル等を参照しています。