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【My FAVE】郡司英里沙さん
自分の人生の中で、推しメンと呼ばれる存在が何人か登場した。約25年間、アイドルに触れてきた人生の中で次の7人がそれに該当する。
安倍なつみ、前田敦子、桜井玲香、工藤茶南、鹿沼亜美、郡司英里沙、一宮ゆい。
それぞれの存在が、僕を人生の様々なシーンで支えてくれたし、今の自分を形成する役割を果たしてくれた。
My FAVE(My Favorite personの略)と名付けたこのシリーズでは、歴代の推したちのことを"主人公"とした時に、自分との物語がどのようなもので、自分にとってどんな存在なのかを考えてみたい。
主な構成は以下の通り。
推しとの出逢い
推しとの物語
推しへの想い
初回の今回は、僕の人生において多大なる影響を与えた郡司英里沙さんについて書いていきたいと思う。
郡司英里沙さん
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1.推しとの出逢い
◆公式Xアカウント
わたし誕生日おめでとう pic.twitter.com/kIrwf4mrCm
— 英里沙 (@erisa_gunji) June 25, 2023
郡司英里沙さんは、元Pimm'sのリーダーで、卒業後はSAIGONOBANSANという別のアイドルグループで再度活動していた。現在はアイドル人生に幕を下ろし、バンドやアパレルのプロデュースなど多彩に活躍している。
彼女を初めて観たのは2018年4月29日のこの時だっただろう。
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当時、僕はmonogatariと鹿沼亜美さん(ONEPIXCEL)を主現場にしていた。まだ僕がPimm'sをPimm'sと意識する前、この会場で当時のPimm's新メンバー:新谷真由さんから次のワンマンライブへの勧誘を必要に受けた(笑)。結局ワンマンには行かなかったのだが、その後、Pimm'sが主現場になることを考えるとあの時にPimm'sに通っていたら、、、と後悔の念が残る。新谷さん、あの時はごめんなさい。
この日、結局Pimm'sのライブは観ていない。きっとそれまでもどこかの対バンやフェスで観ていたのかもしれない。
では、いつ郡司さんに出逢ったのか??
奇しくも最初の出逢いはYouTubeだった。うちのYouTubeは優秀で、観ている動画に合わせておすすめの楽曲を勝手に勧めてくる。それがドンピシャにハマるものばかり(笑)。この年の末に『うりゃおい』という楽曲をYouTubeが勧めてきた。それにガチハマりした僕は、Pimm'sというグループを掘り始める。そして出逢う、神曲に。
自分の中で、スマヒ(スマッシュヒットソングの略)に出逢うと、何度も何度も聴き、そしてすぐにライブに行く。自分でも、己のその行動力には感服させられる(笑)。
こうして、2019年、僕はPimm'sを主現場とするヲタく人生の新しい章が始まった。
正直、最初は郡司さんではなく、栗田麻理さんを推そうと考えていた(今も好きです)。現に最初のチェキは栗田麻理さんだった。MVで観る郡司さんは敷居が高いと言うか、自分には合わなそうと勝手な先入観で考えていたからだ。
しかし、実際のライブや特典会で観る彼女はとても気さくな雰囲気で、歌っているかっこいい姿とのギャップでキュートでお茶目な印象に思えた。
そうして、出逢って1年間60枚近くチェキを撮る、人生で最も尊い推しに僕は出逢うこととなったのだった。
2.推しとの物語
【2019年:君と僕】
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郡司さんとの出逢いは、2019年の始め。しかし、彼女との別れもその年の出来事となってしまう。2019年12月23日、渋谷のO-EASTで行われたワンマンライブをもって、郡司英里沙さんはPimm'sを卒業する。
わずか1年以内という、僕のヲタく人生の中で短すぎるその物語は、何よりも大切な時間となった。
当時Pimm'sがリリースしたこの楽曲とともに始まり、この楽曲と共に終わったと言っても過言ではない。
Pimm's、そして郡司さんと過ごした約1年間はとても濃密な時間だったように今でも感じる。
それまでAKBや乃木坂という大きなグループを応援していた時代から、monogatariや鹿沼亜美さん(ONEPIXCEL)というライブアイドルにハマった時代までのあらゆる集大成として現場を楽しんでたと思う。こんなにも、推しと共にライブを楽しんでいる感覚は後にも先にも、郡司さんでしか体感したことがなかった。黄色のサイリウムを振り続けた。自らの全てをステージにぶつけたいと心の底から思っていたから。
僕にとって、12月23日は以降特別な日となる、その一つの要因がまさにPimm'sのこのワンマンライブにあった。
【2020年〜2021年:夜明け】
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作:whip
2020年、世界がコロナでパンデミックとなるなか、アイドル界隈でも名のあるグループが解散やメンバーの卒業を余儀なくされ、まさにワールドカオスが巻き起こった。前年末から尊い存在を失った僕も例外ではなかった。長く暗い気持ちになった時代が続いた。そんな中で、SNSで活動を徐々に復活する郡司さんに幾度となく元気を貰った。
そんな中でクラウドファンディングを使って、郡司さんがガールズバンドを立ち上げることとなった。湧いた。心の底から嬉しかった。自分と推しの物語はまだ終わっていないんだと感じた。だからこそ、最大額の投資をした。彼女の歌声を聴けることを心待ちにしていたから。
しかし、運営プロデューサーが夜逃げするというドラマのような展開が起き、事態が一変する。
…………。
郡司さんらが被害者で悪くないのも当然わかっている。なのに、信頼できない気持ちが僕の中で大きな闇となっていく。彼女たちを信頼して待つことが当時の僕にはできなかったのだ。きっと何度同じ時間を繰り返しても、この時の想いは変わらないように思う。
いつしか、郡司さんへの気持ちも疎遠になり、時間が止まってしまったかのように感じていた。
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そうして迎えたバンドのワンマン。いろんな感情があったけど、郡司さんの歌声を聴いただけで全てが吹き飛んだ。歌った楽曲のひとつは『夜明けBrand New Days』だった。
同時に、信じて待つことが出来なかったことをひたすらに謝りたくなった。自分に心底うんざりもしていた。
ライブ後に少し話すことができた時、どうしようもなく「信じて待てなかった、ごめんなさい。」と伝える。涙が混じっていたからちゃんと言葉が届いたかわからない。それでも彼女は優しい笑顔で「ううん、ちゃんと待っていてくれたじゃん。」と微笑む。僕の中で、重かった何かが無くなり、夜明けのような光が差し込んだ気持ちになった。推しのひと声で世界がこんなにも変わるんだな、と。
【2022年〜2023年:約束】
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その後、郡司さんはSAIGONOBANSANというアイドルグループに加入する。解散する日が定められたアイドルで、彼女は残りのアイドル人生をここで全うした。時同じくして新しいガールズバンド:EMANONを始める。どんな局面に至っても、歌うことを続けてくれる彼女の姿が嬉しかった。
前よりも会いに行くスパンは長くなってしまったけれど、それでも僕は彼女に会いに行くことをやめなかった。いや、やめられなかった。
2022年の秋、彼女が一人でステージに立つライブがあった。もちろん足を運んだ。
「絶対に来てくれるって思ってた。こういう大切な時には必ず。」
そうやって言ってくれることが嬉しかったし、何よりも新しく始めるその一歩を見届けたいという気持ちがあった。
この日、僕は彼女ととある"約束"をした。二つ返事で喜んでくれたことがどれだけ嬉しかったかわからない。その時の嬉しさは今でも覚えている。今はまだその"約束"を伝えることができないが、叶った時には、またこの場所で話せたら幸いである。その時が来るまで再会しないことを勝手に約束した。『ワンピース』のルフィとシャンクスのように。
とはいえ、その後も新しいバンドを始めたり、生誕祭をやられた際に足を運んでしまったのだが(笑)。
2023年の秋、僕は彼女にまた会いに行った。今度は"約束"を果たすために。。。
2023年12月2日、彼女はSAIGONOBANSANでの活動を終え自らのアイドル人生に幕を閉じた。10年という期間をステージに捧げてきた彼女の最後は本当に素敵だった。
2024年、彼女にとっても、応援する僕にとっても、新しい時代が始まる。そんな気がしている。
3.推しへの想い
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きっと好きになった理由は、その人柄だと思う。よく知り合ったこともないのに、そんなことがわかる訳ないだろ、僕もそう感じる。でも、だからこそ、よくわらないその人を第一印象で見たときの雰囲気が大切だったのだと今では感じる。
いわゆるギャップ萌えかもしれない。かっこいいステージとは違って、チェキを撮っている時の彼女は声が大きくて、笑顔が素敵で、等身大の感じがした。気さくで、それでいて思いやりがある。そんな相手を思いやってくれる所が、初見ながらに魅力的に感じたんだと思う。
でも、やっぱり一番好きなのはライブをしている時の彼女。そして、それを一緒に体感している感覚になれるあの時間。全身全霊という言葉は、彼女にこそふさわしいとすら感じる。
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その姿がなぜだか歌声を何百倍にも自分の心に響かせてくれる。
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盛り上げるところではとことん盛り上げて、感情を込めるところではこれでもかっていうくらいに気持ちを爆発させている。そんなライブ中の彼女が何よりも、誰よりも好きだ。
ライブが終わり、特典会で話に行くと、「あそこにいたよね。」「口ずさんでくれていたよね。」いつ見ていたのかわからないそんな言葉の数々が、ステージと同じフロアに居ることを感じさせてくれる。一体感、響鳴、そんな言葉が浮かぶ。その感覚に陥るある種の快感が僕を魅了して止まないのだろう。
そんな情景にふさわしいのは、間違いなく『キャッチボール』だと思う。一人一人との想いのキャッチボールを大切にしている人こそ、郡司英里沙さんなのだ。
歌声やパフォーマンスだけではない、その言葉や考え方に、僕はどれほど影響されたことだろう。ネガティブで悲観的だった自分を、幾分ポジティブで明るくさせてくれたのは紛れもなく彼女だ。ここで、郡司さんからいただいた言葉をいくつか紹介したいと思う。
※以下は、当時の自分の特典会メモによるものです。主観が入っている点はご容赦ください。
「きっと、今出逢えたことに意味がある。早すぎても駄目だったかもしれない。」
「whipはあんまりいない感情移入系のヲタくだから。」
「主張なんて、激しいくらいがちょうどいいよ。」
「同志、だもんね。」
「私がいない間に、ずっと黄色を振って待ち続けてくれた人がいました。その人のためにも戻ってこないとって思ってました。、、、っていうのMCで言おうと思ったんだけどすっかり忘れちゃった(笑)。」
「やっぱりさ、whipは音楽のジャンル関係なく、ライブを楽しめるから強いよね。」
書き始めると本当にきりがない(笑)。御本人がおそらくそこまで深く想い入れずに、実直かつ素直に伝えてくれたであろう言葉に、僕は何度となく救われた。明るくなれた。そんな風に想える相手が人生で出逢えたことが最高に幸せなんだと切に感じる。
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何事にも全力。そんな言葉も彼女にふさわしい。アンコールやライブが終わった時など、いろんな場面で彼女のお辞儀は深い。そして長い。
それは、まるで神社での御参りをする際に、深呼吸をしっかりして、ゆっくりと礼をし、合掌する時の感覚に似ているように思う。
彼女はいつだって、その場所にいる全員に感謝し、時の流れさえも大切な存在に思わせてくれるのだから。
僕が2019年に出逢った推しは、尊い人だ。いろんなタイプの推しが、いると思うけれど、僕はいつだって郡司英里沙さんのことを尊敬している。これからも彼女が創る瞬間を共に生きれたのならこれ以上の幸福はない。
きっと僕はこの人に出逢い、2019年の12月23日にO-EASTのライブを体感するためにヲタくになったんだ、とすら感じている。この日、仲間のヲタくたちと叫び、推しのステージとの一体感を感じられた幸せは、未だに僕の中で最も最高の瞬間だったことに変わりはない。そんなあの日の映像とともに今回は、終わろうと思う。
この15年間の集大成を、受け取ってください。
推しと、僕。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
※本記事は、筆者の体験を元に主観で執筆したものとなります。あらかじめご了承ください。何卒。