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【展覧会レポ】スコットランド国立美術館 美の巨匠たち @ 東京都美術館
こんにちは、whipです。
GWは美術館行きまくりの予定なのですが、今日はそのスタート日となります。期間中お付き合いいただけましたら幸いです。
東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 美の巨匠たち」に行ってきました。
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スコットランドはイギリスの北部、グレートブリテン島の北に位置するエリアです。その首都であるエディンバラにあるのが、スコットランド国立美術館です。エディンバラといえばその市街が世界遺産(文化遺産)としても有名ですよね。
ランドマークのエディンバラ城はいつの時代もその姿を残しているまさに歴史の証人的存在です。
そして、『ハリーポッター』シリーズの作者JKローリング氏が作品を生み出したカフェがあるのもこのエディンバラだったんだそう。
一度は訪れてみたい場所でしかないです!!
【西洋美術史を追体験】
スコットランド国立美術館の収蔵品の強みは、なんと言っても西洋美術作品の多さ。絵画や彫刻など、それらを観ることで西洋美術史をまさに追体験できる美術館なんですね。
本特別展でも、ルネサンス→バロック→ロココ→印象派周辺、という流れで作品を展示していてまさに美術館に訪れているかのような感覚を味わえます。
作品解説よりも、展覧会名にある「巨匠たち」として画家のキャプションが多かったので、絵を描いた人物がどんな人だったのかを垣間見ることもできました。
【ようこそ、グランドツアーへ】
個人的に印象深かったのは、「グランドツアー」と称された展示エリアで、時代としてはロココに該当する雅宴画が実に多く展示されています。
グランドツアーとは、当時イギリスで流行したローマやヴェネツィアなどヨーロッパ大陸の横断旅行のこと。学術の修了過程の一環としての旅行で、特に当時文化的に遅れを取っていたイギリスでは重視されていたようで、ロランの絵画などに影響され、その後風景画の人気が高まったものとも捉えられるでしょう。
この時代に多いのは、とにかく貴族の優雅な様子を描いた雅宴画というジャンル。色彩やタッチからも柔らかくも装飾的な雰囲気が伝わります。
特に本展に展示されているブーシェの三連作品『田園の情景』はほんとに素敵です。意中の人に花をあげる男女の姿が描かれていて、観ているこちらがキュンキュンしてきます(笑)。大きい作品なのでぜひ近くと遠くでそれぞれの見方で楽しんでみてください。
まるでグランドツアーに参加したような気分にもなれるかもしれません。
スコットランドが誇る西洋美術の叡智に触れる特別展、ぜひ訪れてみてください。
◆公式サイト
特別展の東京会場は7月3日まで、東京都美術館で開催中です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
※執筆にあたり、各種サイト、チラシ、解説パネルなどを参照しています。
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