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【展覧会レポ】ブランクーシ展 @ アーティゾン美術館

みなさん、こんにちは。

アーティゾン美術館で開催中の『ブランクーシ 本質を象る』展に行ってきました!

◆公式サイト

さっそくレポしていきたいと思います!


ブランクーシという人

※撮影はすべて著者によるものです。

・コンスタンティン・ブランクーシ
・ルーマニア出身の彫刻家
・モティーフ:人体、鳥
・技法:石や木の塊から直彫り
    ブロンズの鋳造もあり

ロダン以降、20世紀彫刻の開拓者として活躍した彫刻家です。今回、日本では初のブランクーシ展!世界中から79点が集まりました。彼の軌跡と共に創造の本質を垣間見てみましょう。


やがてモニュメントになる

いろんな画家や彫刻家の作品を観てきましたが、やはり最初は誰しも"学び"があります。

ブランクーシの場合は、ルーマニアの国立美術学校卒業後、パリでアカデミズムな彫刻をアントナン・メンシエに学びました。出品したサロンではロダンから高評価も貰えていたそうです。その後、ロダンの工房で下彫り工として働くことになります。

モニュメントの先駆け、頭部シリーズ

しかし、次第に自身の自由な創作のために、ブランクーシは工房を出ます。

そんな時に見出したのが直彫りの技法でした。素材ごとの性質に基づくフォルムが形成され、彫刻家になる前に家具職人としても修行していたスキルも後押ししたとか。

最初の頃のモティーフとしては、"頭部"があります。彫刻のあるがままのフォルムを空間に出現させることができるモティーフでした。

展覧会の中では、こうした具体的な頭部の直彫りが黄金に輝くブロンズへの鋳造になっていく過程も観ることもできます。ぜひ注目してみてください。

個人的に興味を惹かれたのが、彼の写真に対する姿勢でした。自らの作品の撮影が中心で、そこに映る潜在的な側面を引き出そうとしたそうです。。再解釈のツールとして活用していたんですね。そういった視点で観ると、写真の中で置かれている場所や撮影される角度など、ブランクーシの再解釈手法を体感できる気がしました。

ちなみに、当時の芸術家たちとも積極的に交流していたブランクーシ。モディリアーニやピカソ、デュシャンは彼のアメリカでの活動を助力してくれました。そうした同時代の芸術家のテイストが少し含まれているようにも感じられますね。

彼の中で有名なのは、モティーフ:鳥ではないでしょうか。ルーマニアの伝説の鳥:マイアストラがルーツなんだとか。

彼の中で鳥がどのように捉えられたのかぜひ想像を膨らませてみたいですね。


下のフロアでは、アーティゾン美術館の所蔵品による特集企画展も行われていますのでぜひそちらも合わせてお楽しみください!


展覧会は7月7日まで、アーティゾン美術館にて開催中です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


※執筆にあたり解説パネルやチラシ、公式サイトなどを引用、参照しています。

※記載の考察や感想は個人によるものです。あらかじめご容赦ください。


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