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中華スマホのカメラがよすぎる話をしたい (RAWデータアリ)
年の瀬ですね。私は年内に部屋を片付けて部屋で映画を見たいという夢があります。たぶん叶いません。
さて、テーマは私のスマートフォンのカメラの話です。
私のスマホは、Xiaomi 11T Proという中国のメーカーのAndroidスマホ。
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最近だと14Ultraという機種がカメラ性能の高さで話題になってた、あのメーカーです。
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11T Proは何世代か型落ちのモデルではあるのですが、うまく扱えばめちゃめちゃに良い写真を撮れます。
言葉ではどうにも説明できないので実際の写真を見てみましょう。
湿り気のあるデータ
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(確か)原宿駅だったような。枕木や石あたりの描写に妙な迫力があります。ただ拡大してみるとわかりますが、ISO50でも少なくないノイズが出ています。
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スマートフォン特有の不自然なシャープネスがかかっておらず、アクのない描写です。
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センサーサイズの都合で、近景より先はまったくボケません。ですがスナップには好都合。ある程度の周辺減光はあれど、周辺部でも必要十分な解像感です。
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右上の空の部分は完全に白飛びしています。データ上でも残っていませんでした。この条件だとフリンジも気になります。
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この写真では、空のグラデーションが飛ばないようハイライトに寄せた露出設定にしました。シャドウにもある程度の粘りがあります。
いかがでしょう。
全体的にどこか湿度を感じる質感描写ではないでしょうか。
撮影にクセはありますが、個人的には最近の高級コンデジにも劣らない描写だと思います。
ただし!この風合いの写真を撮るにはコツがあります。
「プロ」モードでRAWで撮影
ISOはなるべく低く。できれば下限の50まで下げる
白飛びを極力避ける。黒く落としてしまったほうが取り戻せるのでマシ
撮影後はPCに持っていきソフトで現像(RawTherapeeと相性◎)
WBがうっすらおかしいので直す
この5つ。
①の段階でこう思われた方もいるかも知れません。「RAWで撮ればどんなスマホだっていい感じに撮れるでしょ」と。
実はそうじゃないんです。
RAWモードをオンにしても、多くののスマホは強くシャープネスがかかったデータになっていたり、何らかの強い画像加工がかかっていたりします。
もちろん一眼レフなどのカメラも、RAWが本当に無加工(センサー直出し)データということはありませんが、スマホのRAWよりは違和感のないチューニングとなっています。
この11TProでは、カメラほどではないですが加工薄めのDNGファイルとして保存されます。これがいい感じなんです。
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②のISOについて。
一枚目の写真でものべたように、ISOを少しでも上げるとノイズがかなり乗ります。個人的には、ISO400を超えると引きで見ても気になってくるかな~という感じ。ただ、嫌な感じのノイズではないので要素の一つとして使いこなすのもアリです。
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③の白飛びについて。
センサーサイズの影響でダイナミックレンジはかなり狭いです。
一眼レフだと残っていてくれる空の色は基本飛んでいます。逆にシャドウは(ノイズまみれになりながらも)ギリギリで粘ってくれるので、シビアな場面ならシャドウ寄りの露出を考えたほうが良さそう。
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逆に言えば、ダイナミックレンジの狭いくもりや雨の日は向いてます。
④の現像について。
そのままの状態だとうすーいRAWなので現像してあげましょう。RawTherapeeのフィルムシュミレーションととても相性がよいようです。
なぜかExifが表示されませんが…。
⑤のWBについて。
なんかたまーに変な色になってる時があるので直してあげましょう。
RAWデータ
このnoteに載せたなかの数枚のRAWファイルをおいておきます。
ぜひお手元の環境で現像してみてください。