ディバイドバトル観戦ガイド2023大阪編
概要
引退勢・エアプ勢・新規勢のためのディバイドバトル観戦ガイドです。
3rdシーズン開幕直後のディバイドバトル、今回の配信を見る上で、把握しておくと見るのが楽しくなりそうな、注目デッキ・カードについて解説します。
書いている人が週末プレイヤー、かつ野次馬勢のため、有識者には物足りない、もしくは認識違いが多々あると思います。ご容赦ください。
全体の構図
カミーリアvsヴァランvs青黒コントロール
vsカミーリアにワンチャンありそうなデッキ群
vsカミーリアにワンチャンあると思い込んでいる有象無象
有力デッキ紹介
カミーリア(揺籠)
入賞多数、圧倒的なデッキパワーを誇る文句なしのtier 1です。
テリトリー効果で墓地のコマンドをタダで使いながら生物を生み出します。レガシーと違い、PSIならなんでも使えます。エナジーの支払いがありません。レガシーと違い、使用後リムーブされずに使い回すことができます。
そうするとどうなるか。
アタックフェイズ開始時に、墓地の「目覚める超常」を使って3枚手札を増やします。タダで。バスターカミーリアのアタック時、もう1回使えます。タダで。割ったコマンドは墓地に行くので、次のターンまた使えます。タダで。意味がわからない。
そして溢れた手札の使い道はというと…?
ピッチスペルによる圧倒的な防御力に変換されます。ポイントは、ピッチコストがリムーブではなく「捨てる」という事です。なんとこの過程で墓地が肥えます。捨てたカードがテリトリーのコストになったり、テリトリーで再度使用できたりします。特にスピアーは相手の攻撃をいなした裏でテリトリー効果で使用、打点を増やしてユニット化、カミーリアで爆破してさらに別のユニットの打点アップにも繋がります。さらに…
「倫理なき実験」は、ユニット化して場に出たコマンドを爆破することで相手のユニットにダメージを与えつつ、コマンドを能動的に墓地に送る事で、再度テリトリー効果で使用できるようになります。
さらに、サイズが大きく千里眼も含めて場持ちも良い最強のフィニッシャーである「見据えるものカリン」。これらの防御コマンドを打つだけでバーン1点が飛びます。
カリンでアタック1点、「サイキックスピアー」プレイでカリンの効果1点、「サイキックスピアー」の効果でさらに1点、と、終盤はあっという間にライフを削り切ります。この猛攻にギリギリ耐えても、返しの自分のターンにピッチで攻撃を止められ、カリンのバーンが入って負け、を何度繰り返したことか。ふざけやがって。
まとめ。目覚める超常と遅滞戦術の使い回しによる溢れる手札。これを元にしたサイキックスピアー、遅滞戦術、倫理なき実験、切札、レイホゥによる圧倒的な防御力。ユニット化したコマンドによるクロック、カリンのバーンによる決定力。
あー、つよいつよい。書いてて嫌になるくらいなんでもできますね。
難点があるとすると、50枚デッキであるが故に超常がなかなか見えないゲームがたまにあったり、プレイスキルが低いと真価が発揮できない、とかあるみたいです。
対カミーリア攻略として、
超常をリムーブやエナ送りで足止め
(超常は4枚あるけど)
対象に取れないグラナディガ
(カリンに踏まれるけど)
速攻で殴り切る
(防御力めちゃ高いけど)
ヴォルガネードやマリアムで多面展開
(安定性に不安あるけど)
などが考えられますが、どれも決定打には欠ける印象。対カミーリア有利と言われているデッキ群も、正直カミーリア側のプレイスキル次第では…と思ってしまうくらい。うーん大丈夫このデッキ?
はあはあ。カミーリアに尺を取りすぎました。
でもこれは必要なコスト。いかにカミーリアがヤバいか何となくでも理解していただいたところで、対抗馬を見ていきましょう。
ヴァラン
アグロの代表格、ヴァラン。山が全部手札のようになり、小粒がわらわら並びます。
青黒コントロールデッキの範囲除去力の向上、初期ライフの多い焼炙の門の復活、などの要因から、持久力に難のあるアグロであるコレットのシェアが減少。一方、山上からユニットの継続的な供給が可能なヴァランはしぶとく生き残り、プレマ争奪戦の優勝数ではカミーリアにつぐ二番手につけています。
注目株は以下の2枚。
アスファでショットすら封じながら殴り切る脅威はそのままに、新弾で新たにパワーマイナス耐性を手に入れてしまいました。レガシーなど、黒系コマンドによる除去への耐性が大きく上昇し、さらに厄介なメタビートとして存在感を増しています。
対カミーリアは盾と展開次第で轢ききれる可能性を秘めるものの、強制開放で一掃され続けることも多く、一概に有利とは言えない印象。下記の復活した青門に対して不利寄りなのも不安要素。
一方、アグロ耐性の低いファッティ系などに対する勝率はズバ抜けており、ライト層でもカードを揃えやすく(重要)、扱いやすい印象から、大型大会では一定のシェアを維持しそうです。
焼炙の門
二度のエラッタを経て、焼炙の門が帰ってきました。ライフ超超多すぎ壊れ→少なすぎを経て、ライフ多すぎ、に落ち着きました。分厚いライフによる安定感をもとに、ヴォルガネードを使える赤門、豊富なレガシーを使える青門、いずれも強力。シェアは青門の方が多そうです。注目株はこちら。
ロジータはDデッキから2面除去や打点増強を選べ、エヴォルによるテリトリーでの焼却を含めて、高い出力が魅力。また、ブレンダや感覚支配により、門に足りなかったクイック構えがだいぶ補給されました。
このように強化され一定の戦績を上げている青門ですが、全盛期より減ったライフに過信は禁物。ファッティ系には割と簡単に削り切られる程度で、良い調整に見えます。とはいえ有象無象を蹴散らすには十分。当日も有力なアーキの一つになりそうです。このため、相性不利になりやすいアグロを握ることに一定のリスクがあります。
グリゼルダ
新規スタートデッキのエース。コマンドをプレイすることだけで好きな青ショットを持って来れるテリトリー。さて持ってくるのは?
はい、強制接続ですね。
で、接続で何打つんですか?
はい、貫く血晶ですね。
この2枚コンボは、グリゼルダテリトリーの登場で1枚コンボになりました。発掘調査をプレイするだけで、テリトリー効果で接続が手に入ります。発掘や新兵器開発で血晶さえキープできれば、いつでも全体除去が打てます。誇張ではなく1ゲームで4回飛んできます。流石に強い。
レガシーコマンドや、cipでコマンドがタダ打ちできるユニットとの相性も良好。再現性と出力から、一気に青黒コントロールの筆頭格にのしあがりました。後半の防御力は往年の除去バルバビロン以上かもしれません。
強いて弱点を挙げるなら、セレスでチクチクする戦法を取る関係で、詰めの速度が物足りないかもしれません。
時間切れやLOにも注意か。Dデッキから打点を上げるコマンドも持って来れますが、基本的にはコントロールしながらじわじわ追い詰めることになりそうです。
レダ
新弾で登場したさいかわエース。速攻アサルトテリトリーでありながら、デコイによるアグロ耐性と、ランプ効果を持つ新規テリトリー。エナジーに竜(バドラトス、ゼノビアは竜であり、赤6エースでもある)を埋めた上で出てくる主力といえば…?
赤の誇るキラーユニット、ヴォルガネードくんですね。最速3ターン目にバルバディータで盤面を破壊しながら多面展開できると流石に強い。とは言えそんなに上手くいかないことも多く、開放ターンに着地狩りされてエネが伸びず、中型以上のユニットを立てられて手も足も出なくなるゲームもしばしば。手が細いので全体除去にも弱く、大型大会で勝ち切るのは容易ではなさそうに見えますが、果たして。
ライルとマリアム
様々な手段でシャドウオブファング(犬)を墓地に貯め、マリアムでぶっぱするデッキです。ライルで墓地のマリアムの効果をコピーするのに加えて、
蘇生札による水増しもできるため、上手く行けば毎ターンマリアム+犬x4体で盤面滅ぼしながらテリトリー込みで7点パンチ、という異次元のラッシュが可能。派生で真夜中のパレード型も存在し、油断なりません。コンボデッキ故の事故や、墓地メタへの極端な弱さが気になりますが、テリトリーでの打点増強だけでもかなりの脅威で、無視できない存在です。
また、ライル以外のテリトリーでもマリアムと犬のセットや、墓地貯め生物の出張がみられ、真夜中のパレード、瘴気の魔宮(コマンドでテリトリーを開閉して蘇生したユニットのcipを使い回す型)などをはじめとした墓地コンボの引き出しはだいぶ増えました。まだ見ぬコンボデッキが初見殺しをしてくる可能性もあり、興味深いところです。
マルガレータ
ファッティ双璧の1、マルガレータ。
ヴォルガネードによる多面展開の出力は随一です。挙動を復習しましょう。
5マナでこれら3体が揃います。
でもそんなのタラレバじゃね?という貴方に、新弾のこのカード。
好きなユニットを外から持って来れるようになり、自由度と安定性が増しました。黒単のリノシスをヴォルガネードで出したりできます。合わせて赤黒の6エースである昼顔が採用されるようになりました。
相変わらずアグロが弱点ですが、大型デコイによる制圧が間に合えばワンチャンあり、アルタミラよりは目がある印象。出力のムラと事故はあるものの、環境の立ち位置はよく、有望なアーキだと思います。
アルタミラ
ファッティ双璧その2にして我が戦友、アルタミラです。なんでも6コストで出せます。
ヴァンダルサイトはcipで盤面の超常やカリンをエナジー送りにしながら、墓地のヴァンダルサイトの回収やライフ回復を行える、赤最強クラスのユニットです。
グラナディガはカミーリアのサイキックスピアーや遅滞戦術を貫通して2点を叩き込んだり、デバフを無視してユニットを叩き潰したりと、青黒の強みを否定できる特異点的なユニットです。もちろん6コストです。頑張って破壊したとしても、pigでエネからルーレイが出てきます。わーお。
このようにカミーリアをはじめとする青黒コントロール系に相性有利っぽい雰囲気を醸していますが、カミーリアサイドの練度と超常の回り方によっては普通に負けます。いい勝負ができる数少ないデッキ、という認識。グリゼルダも嫌な顔をしてくれますが、接続血晶がキツめ。また、ヴァランには逆立ちしても勝てません。青黒環境でアグロが抑制されたらワンチャン?
百段御明
テリトリーで無印(昼顔)を回収、菖蒲押しつけ、菖蒲破壊に対してテリトリーを閉じて復活、昼顔で再度開放、無印を回収、昼顔のアタック時効果で菖蒲を含むバスター回収、という感じで、昼顔と菖蒲をループさせる動きが一般的です。
これを繰り返して相手が疲弊し、自分の手札が潤沢になったところで、夕顔の効果でテリトリーをチェンジします。大渓谷にするのをよく見かけます。
テリトリーで回収した2コストの昼顔をパワー8000の2ヒットにして並べます。もちろんバドラトスの触れない3点パンチも強力。
夕顔専用テリトリーの鏡花水月でユニットをコピーするのも面白いですが、御明を軸にしてチェンジ先に鏡花水月を置いている方が多いように思います。
処刑場
初登場の頃よりも、墓地を貯める手段が格段に増えて、割と簡単に20枚を達成できるようになりました。
途中からデバフ効果のおかげでコントロールが楽になっていきます。
15枚以上で青黒の主力であるセレスが0ヒットになります。
20枚貯まったら…
一掃してライフもまとめて焼却!気持ちいい!
カミーリアの出す破壊前提のトークンユニットでダメージが稼げる一方で、イシュタルテが八咫烏で簡単にリムーブされたり、カミーリア側の硬い守りに対して最後の1点を通す手段が乏しかったりと、やはり簡単に勝てる相手ではありませんが、有力な選択肢の一つだとは思います。セレスのクロックに頼る青黒にも強く出られそうに見えますが、盾焼却の意味が乏しい門の復活が不安要素。処刑場の立ち位置にどう影響するか、興味深いところです。
その他
その他にも、
諸葛亮(対象に取れないアズールを獲得)
喫茶(痛み分けの制限入りと引き換えに復活)
コレット(青黒の台頭と門の復活で暗雲?)
サルワスール(純正型に加えて、コマンドで初手から開放する型も)
など、種々のテリトリーが注目されていますが、キリがないので省略!
…ここまで読んでいただいて薄々気づかれているかと思いますが、使ってないテリトリーへの解像度が低くてうまく書けないんです。ごめんなさい。
まとめ
tier 1のカミーリアを中心に、tier 2として青黒コントロール(門、グリゼルダなど)とアグロ(ヴァラン、レダなど)が取り囲み、一歩遅れてファッティとコンボなど多種多様なテリトリーが入り乱れる環境に見えます。ちょっとカミーリアが強すぎにも見えますが、なかなか面白いと思います。
さてさて当日はカミーリアが横綱相撲を貫くのか、予想外のデッキが席巻するのか。自分は留守番組ですが、配信が楽しみですね!ではまた!
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