書評合戦
あっという間に
ゴールデンウィークですね。
今年度のゴールデンウィークは3連休→平日3日→4連休という全然ゴールデンじゃないウィークで、帰省するにも旅行を楽しむにもどうも中途半端なお休みなので、帰省を諦めました(4連休に3泊4日のイベントに参加するから、というのもあるのですが)。
そんなゴールデンじゃないウィークの初日、いつもお世話になっているカフェ「紅茶と日記」で、ビブリオバトルが開催されました。
…と、他人行儀に書いてみたのですが、実は企画進行をわたしがやらせてもらっていました。お店でビブリオバトルやりたい!と言ってみたらあれよあれよという間に進行役を任せていただくことになり、人生で初めて「地域コミュニティにてイベントを開催する」経験をしました。
開催まで
そもそもビブリオバトルってなんやねんという感じですが、めちゃくちゃ簡単に言えば「いちばん読みたいと思わせる本のプレゼンをした奴が勝ち」なゲームです。わりとちゃんとした組織がちゃんとしたルールを定めており(今回企画した際もそのルールに則って実施しました)、本好きの間では有名なイベントです。
わたしがビブリオバトルを知ったのは大学生の時で、司書教諭の資格を取るための授業で教えてもらったことがきっかけです。その授業では実際に受講生たちで本を持ち寄ってビブリオバトルを開催し、進行も学生たちでやりました。その時たまたま私が持って行った絵本(ヨシタケシンスケ『あるかしら書店』)がチャンプ本に選ばれてしまったこともあってかなり印象に残っています。
そのような経験もあり、いつかどこかでビブリオバトルに参加してみたいなあと思っていたのですが、なかなか巡り会う機会がなく…。それならいっそ自分で開催しまえばいいのでは!?と相談をしてみたところあっという間に開催が決まり、日を決めて告知をしたらあっという間に定員が埋まったという。開催そのものは去年の夏ぐらいからずっと言ってたのでめちゃくちゃお待たせしてしまったのですが、まさかこんなにあっという間に埋まると思ってなかったので本当にありがたいです。都合がつかなかった方もいたようなので、これからもちょこちょこ開催したいなあと思ったり…。
いざバトル
今回は顔見知りもちょこちょこいたとはいえはじめましての人たちが集う空間で成り立つかどうかかなり心配だったのですが、終始穏やかな空気で楽しく終えることができました。
カフェでのイベントということもあってお茶とお菓子を楽しみながら本についてひたすら語り合うというなんとも贅沢な時間でした。
今回挙がったのは全部で7冊。チャンプ本は沢木耕太郎『旅する力』でしたが、皆さんのプレゼンが上手すぎて全部に投票したかったです。あと洋書持ってくるトリッキーな人がいてそれも場を盛り上げてくれました。笑
自分の記録も兼ねて、今回挙がった本を一覧にしてみました。順番はプレゼン順です。
石田夏穂『黄金比の縁』集英社、2023年
沢木耕太郎『旅する力-深夜特急ノート』新潮文庫、2011年
Conn Lggulden, The Dangerous Book for Boys, William Morrow, 2012.
丸山正樹『デフ・ヴォイスー法廷の手話通訳士』文春文庫、2015年
トーべ・ヤンソン(山室静訳)『ムーミン谷の冬 新装版』講談社文庫、2011年
コニー・ウィリス(大森望訳)『ドゥームズデイ・ブック』(上下巻)ハヤカワ文庫SF、2003年
しっかり原稿を作ってきてくださった方がいたり、ぶっつけ本番で喋り倒す人がいたり、ウケを見て調節してるアドリブだらけの人がいたり、プレゼンにも個性が出ていて、とても面白かったです。
終えてみてやっぱり本っていいな!と思えたイベントでした。人を繋ぐこともできるし、ひとり時間を充実させることもできる万能薬みたいなものですね。
反省
ただこのビブリオバトル開催3日前までコロナウイルス感染のため療養しており、体調にかなり不安がある中での実施となってしまったことが大きな反省点です。準備もろくに出来ず(丸1週間仕事もお休みして寝込んでいました)、ご案内も遅くなってしまってめちゃくちゃ迷惑と心配を掛けてしまった、、、。ちなみに私のプレゼン本は家を出る5分前に決めました。あれかな?あほかな?
とまあわたし自身は反省だらけでしたが、会そのものは楽しく実施できてよかったなあと思っています。第二弾があればもっとしっかり準備して臨みたいですね。というかたぶんやることになりそう。
このビブリオバトル、ちゃんとルールに則ってさえいれば誰でも主催できるものなので近くでやってないなら自分で開催してしまうのも手ですよ。みなさんもぜひ。
詳しくは公式サイトをご覧ください(回し者ではありません)