トーク&リーディング「スカイライト」終演しました。ご来場ありがとうございました!
ご報告が遅くなりましたが、薛珠麗さんの『ESCAPADE Workshop』 を未来へ繋ぐReading project vol.1
デビット・ヘアー作 薛珠麗 翻訳 トーク&リーディング「スカイライト」
先日5/12(日)、無事に終演いたしました。
当プロジェクトは演出家不在のため、いわゆる完成度を高めるような演劇の稽古はせず、美術や衣裳などにも凝らず、リーディング前日に顔合わせと読みあわせをし翌日リーディングにトライするという、タイムテーブルも含めて出演する俳優にはとても無茶な企画です。(すみません)
今回は2016年・17年のワークショップに参加された皆さんが集まり、昼夜2チームに別れてトークとリーディングをいたしました。
「スカイライト」は薛 珠麗さんのツィッターの言葉をお借りすると、
“愛し合っているけど一筋縄ではいかない関係に陥ってしまった男女がこれからを正気で、正気で!何とか!生きるために、言葉を尽くしてとことんぶつかり合う戯曲”です。
終演後出演者に「数年ぶりにスカイライトを読んでみていかがでしたか?」とお聞きしたところ下記のようにお答えいただきました。
・年を重ねるたびに深く突き刺さる戯曲だなあと思いました(チームA キーラ u)
・本当に楽しかったです。結構緊張してましたけど、緊張した感じをそのままキーラとの再会にもっていって何とか入っていきました。あとはもうひたすらに楽しかったです。戯曲の流れはわかっていながらも、あ、もう帰らなきゃいけないんだキーラとはお終いなんだということがなかなか受け入れられずに足掻いてました。なかなかトムにとっては残酷な戯曲です笑笑 また、いつかチャレンジしたいです。(チームA トム 平吹敦史)
・ずっと演じたかった役で、演じられて嬉しかったです。より一層、やりたい役になりました。(チームA エドワード 岸田大地)
・ワークショップを受けていた20代半ばのときには追いきれなかった、キーラの細かい葛藤、どんなに言葉を尽くしてもトムには伝わらないもどかしさを感じました。
今まで「太刀打ちできない」と決めつけていた作品でも、皆と心を交わして読めばこんなにも色鮮やかになるんだと、改めて発見しました。珠麗さんのファイト精神が再び芽を出した、そんな気がします。(チームB キーラ 長木彩)
・前回より内容を理解できた気がします(チームB エドワード 西本泰輔)
他にもプロジェクトメンバーやお客様からは
・ケン・ローチや是枝裕和の映画を観たあとだと、背景に思いが至り、より面白く感じました。自分でも演じてみたいというか、読みたくなりました。
・薛 珠麗さんの生前のワークショップを見てみたかった。
・皆が珠麗さんの想いを伝えるという一つの目標があったからか、一人一人の芝居のやり方は違うのに、とてもまとまっていた。
・ひとりでは挑戦しにくいであろう戯曲を取り上げているのが素晴らしい
・もう片方のチームも見ればよかった…!!
・出演者ではありませんが、スタジオに流れる空気で当時のワークショップが蘇りました。 リーディング出演者の皆さんが初めて会ったとは思えないほど、戯曲へと向かうベクトルが通じ合えていたことに驚きました。
その場でしか起こりえないことが起きたのは、時間は経っても珠麗さんが ワークショップで伝えてくれた核となるものが忘却されていなかった証だと思いました。戯曲から立ち上がる言葉から珠麗さんの言霊を感じました。
などのご感想をいただきました。ありがとうございます。
珠麗さんのワークショップ当時と同じライティング、心地よい緊張感の中でどんな事が起こるのか一観客として見ていましたが、
私はAB両チームとも、果敢に戯曲と相手に向き合う俳優達の中に確かに珠麗さんは息づいていると思いました。
珠麗さんがワークショップや演出をする上で大切にされていたものは各々の中で育っています。
言葉に出さずとも肌感覚で同じ方向を向けたよい座組で、改めて演劇の豊かさ・楽しさを感じた1日でした。
やはり沢山の方に今回のスカイライトに限らず戯曲も、珠麗さんの翻訳も、戯曲に取り組む俳優の姿にも触れて欲しいと思います。
まずは船出できた事に感謝しつつ、これからもこの“向こう見ずな冒険”を続け、薛 珠麗さんの翻訳戯曲やワークショップで得た事を沢山の方に繋いでいきたいと思います。
引き続きお気にとめていただけたら幸いです。
ご来場いただいた皆様 関係者各位 ありがとうございました。
今回ご出演・ご来場いただけなかった皆様、次回はぜひ!よろしくお願いいたします。
そして、珠麗さん。
お会いして話したい事がまた増えました…!
薛珠麗さんの『ESCAPADE Workshop』 を未来へ繋ぐReading project
伊藤千鶴
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