
「鉄」を知るシリーズ④-非鉄-
第四回目は「非鉄」についてお話しようと思います。
非鉄、非鉄金属とは、ずばり鉄以外の金属の総称のことです。何故、鉄以外なのかというと、生産量が鉄とそれ以外とに比較した場合、圧倒的に鉄のほうが多く、鉄とそれ以外と区別したほうが何かと便利だったためという話があります。そのため具体的に何を示すかということはありませんが、代表例として銅・亜鉛・鉛・スズ・金・銀やアルミニウム・マグネシウム、チタンなどがあります。
非鉄は大きく3種類に分けられるそうで、ベースメタル(鉄も含む)、プレシャスメタル、レアメタルに分類されます。ほとんど字のままと言ってもいいと思いますが、一応説明をするとベースメタルは非鉄の中でも埋蔵量が多く、さっきあげた中だと銅・亜鉛・鉛・スズ・アルミニウムなどが含まれるそうです。産業用にも日常用にも使われているのをよく見るイメージが個人的にあります。特にアルミニウムはどこにでもいる感じがしますね。アルミ缶とか。
次にプレシャスメタルは金・銀・プラチナなどの貴金属類が該当するみたいです。宝飾品に使われるイメージがありますし、実際に八もそんな印象を持っていますが、電子機器や歯科医療品などにも使用されているそうです。確かに金歯、銀歯がありましたね。あれは宝飾品ではなくて歯科医療品に分類されるのでしょうか。
最後のレアメタルは、結構聞き馴染みのある方も多そうですが、改めて説明すると希少金属と言われるものが該当するそうです。量的に希少な他、限定的な産出地域に加えて産出方法にも技術的に困難な点があることからこの名前がついたらしいです。その上昨今のハイテク機材には欠かせない金属なものだから、需要と供給の差が激しい結果になるのは納得がいってしまいます。
以上が大雑把な「非鉄」についての説明なのですが、こうして調べてみると鉄の影に隠れる気がさらさらない「非鉄」の存在が思い知らされる気がします。
そうそう、調べている中で、鉄を「産業の父」というならば非鉄金属は「産業の母」であるとも言え、さらにレアメタルは「産業のビタミン」と表現されるという文を見つけました。金属自体が人類の発展には欠かせなかったことが込められている感じがします。
……それにしても父と母は良いとして、母の中からビタミンが出てくることになるのですが、これはいかに……??
少々疑問が残るところで今回はこの辺にしておこうと思います。次回は高炉についてお話しようと思います。
それでは皆様、ご安全に!
参考文献
秋庭隆,日本大百科全書19,小学館,1995
山口英一・非鉄金属研究会,今日からモノ知りシリーズトコトンやさしい非鉄金属の本,日刊工業新聞,2010