SS 超長靴を買った。 #ストーリーの種
超長靴を買った。俺は猫から依頼されていた。貧乏な俺の家は親父が死ぬと遺産がない。三男の俺は猫だけもらう。俺は猫に愚痴を言う。
「お前は売れるかなぁ」
「売るより長靴を買ってください」
猫がしゃべった。悪魔かと想像したが魂は要求しない。親父が大事にしていた猫だ。こいつのために金を出す。俺は猫の足に入る長靴を探すと、人相の悪い靴屋から超長靴があると渡された。
「魔法の長靴です。使うと代償があります」
長靴をはいて働いた分の半分の金を払う必要がある。ただしどんな仕事をしても成功するし大金を稼げると言われて俺は購入する。
長靴猫は俺を金持ちにしてくれた。王様の嫁をもらう。貴族になる俺はすっかり超長靴を忘れていた。
「代金をもらいにきましたよ」
あの人相の悪い男は悪魔だ。もし金が払えないなら命を代償にすると言う。俺はまた猫に泣きついた。
「いいでしょう、おまかせください」
悪魔の前で猫は自分の成果を教える。猫がした事は、王様に嘘をついて騙した事と悪魔をネズミにして食べただけ。ネズミの値段は数ペニー。悪魔は嫌な顔して小銭をもらう。
悪魔は猫に向かって捨て台詞を言うと魔界に帰る。
「まるで悪魔だな」
猫は黙ってお辞儀をした。
終わり