第四の目 ワールドザワールド
大きな鳥は片翼が人の身長よりも大きい。
翼に目がある
片方に、二つずつあるので合計で四つ目の鬼だ。
「残りは二体・・」
鳥は私を狙っているのか、かぎ爪を大きく開いた。
獣人のタイガーは弓矢を取り出すと、
鳥めがけて矢を放つ
しかし矢の威力を上回る翼の力で矢は届かない。
冒険者のアイは片手剣で戦おうとするが鳥相手では
苦戦している。
孤独王はハンドガンを取り出すが素早く動くため
命中させる事ができない
「ひさぎふせろ」アイが叫びながら私の肩を抱く。
私は思い出す『見えない手』をどう使うか。
意識が広がり鳥の視点になると、私を襲う鬼の姿が見えた
鬼は私の足の下に居る。
そのまま鳥に乗るように降りると、力を加えた。
私は私に戻る
鳥は地面に墜落をして死んでいた。
「もう力は使えるのか」
孤独王がそばに来て心配そうに見ている。
「使えるようになってきました」
でも力が抜けるような、ふわふわした気分だ
ゆらゆらと立っていると、アイが来て私を地面に座らせた。
「まだまだだな」孤独王は私を背負うと歩き出す。
アイが「自分が背負いますよ」
なにか心配でもあるのかな、頭の中も今はふわふわで
思考がまとまらない。
「お前は剣だろう、すぐ戦えるように準備をしとけ」
「銃なら片手で対応できる」
アイは不満そうに私を見ている。
大丈夫よ、孤独王さんは大人なので私くらいなら
背負って歩けるから、言葉にならないまま
背中で眠ってしまう。