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SS ゲームじゃ無い!【#君に贈るバトル】 #爪毛の挑戦状

 これはバトルだ。

「なにか用なの?」
「ああ、用があるから手紙を書いた」

 クラスの中で孤立をしている女子、冷たく人を寄せ付けない。よくいる女の子に見えるかもしれないが、好きでたまらない。

「『君に贈るバトル』って書いてあるけど?」
「ああ、バトルだ」
「ゲームをしたいのね?」
「そうだ、これはゲームかもしれない」

 手が濡れているような感じ、脈拍が早くなり体から汗がにじむ。俺は告白をしなければいけない、そして勝利を手にしなければいけない! 我ながら恥ずかしい行為なのに、今の自分は、ラスボスに挑む勇者にも感じる。勇気をふりしぼれ、ギアを上げろ。

 彼女の目つきが変わる。

「そうね、ゲームとも言える、でも真剣な行為だわ」
「わかっている。俺も真剣だ」

 彼女が息を深く吸い込んで息を吐く、なんどか繰り返すといきなり手首をつかまれた。

「私の家で!」
「おう、お前の家で!」

 これから始まるであろう行為を頭の中でシュミレーションする。決して彼女を傷つけない。高級そうなマンションに入ると彼女は自室に俺を入れてくれた。そこには、巨大な水冷ゲーミングPCと三十四インチのゲーミング用ディスプレイが置かれていた。

「油断していたわ、私が格ゲーの東日本チャンピオンだとばれるとは」
「は?」
「ここにレバーなしのアケコンとレバーありのアケコンがあるけど、どっちにする?」
「えっとレバーありで……」

 もちろん素人の俺が勝てるわけがない。ガチャプレイの俺は、ほぼ瞬殺だった。

「はぁー、まさかド素人が挑戦するとは思ってなかった」
「すまん……」
「でも筋はいいと思うから、明日も遊びましょう!」

 そうだ、俺が望んでいたのは、きっとこんな風に遊んでくれる女の子と過ごす毎日……と思う事にした。今はバイトして自分のPCを買わないと。いつか彼女に勝てるなら、俺の事を好きになってくれるかも!

最近のアケコンは、こんな感じ

#君に贈るバトル
#爪毛の挑戦状
#青春小説


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