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SS クリスバスガスばくは...… #毎週ショートショートnoteの応募用

「バスバスバス爆発」
男の子が間違える。母親が笑う。俺は心臓が飛び上がる。バスの後部座席に座っている。俺の足下に手製の爆発物がある。

クリスマスの幸せな日にテロをする予定だ。みなを巻き添えにして俺は死ぬ。陶酔感で一杯だ。でもバスに乗り合わせた子供の言葉が刺さる。

「俺にもこんな時が…」
小学生の頃からイジメられた。大人になっても同じだ。無能と蔑まれた。人の心が判らない。IQは高いと言われた。でも高すぎた。回りの考えている事が判らない。

両親は俺を愛して大切にしてくれた。弱い俺は社会を憎んだ。自嘲気味に笑う。

バスを降りる。駅前の巨大なクリスマスツリーを見上げる。LEDで電飾された美しい巨木。俺は近づくと大声を出す。

「俺は爆弾を持っている」
俺は鞄から起爆スイッチを出す。警官が集まる。俺は爆散して内臓が飛び散りツリーを美しく染める。想像をしながら叫ぶ。

クリスバスガスばくは...…
噛んだら警官に取り押さえられた。最後まで俺は無能だ。


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