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SS アニュの商売【接吻代行】#毎週ショートショートnoteの応募用
アニュがゴザをひろげて地面にすわっていた、ゴザの上に神様が描かれた布と「接吻代行」と書かれた紙がおいてある。
(なん……だと)
(アニュがチューをしてくれる)
(なにがあったんだ)
村の男達はアニュの心配しながらも、そわそわしながら集まる。
「アニュ、接吻代行とはなんだ?」
「はい、キスをします」
「……お金とるのか?」
「はい、一ルピーです」
動揺が広がる、清純そうなアニュが体を売るほど貧困に苦しんでいるとは思わなかった。男達は義憤を感じながら金を払う!
「アニュ、金を払うぞ!」
「俺もだ、俺も払う!」
「みなさん、ありがとう」
アニュは、布をとりあげるとキスする。描かれていた女神ラクシュミーが顕現した!
「拝謁をゆるすぞ、金を払うがよい」
あっけにとられた村人は神様から言われたら払うしかない。一人の村人がアニュに、たずねる。
「これは神様を見せてくれる商売か?」
「はい、私がキスすると現れてくれます」
ニコニコしながら微笑むアニュと神様の前では、誰もなにも言えません。
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