SS 女だけの街 【女の第六感】#青ブラ文学部参加作品
「女だけの街を作ります」
日本で初めての女性総理大臣、彼女は公約で女しか住めない街作りで当選する。女性しかいないのだから痴漢も性犯罪も起きない。女性が安心して暮らせる理想郷。
「総理、男性差別では?」
「男性からの搾取を防ぐためです」
よく指摘されるインフラなどの力仕事は、米国の二足歩行ロボの普及で解決されていた。警察機構もロボットによる取り締まりで問題がなくなる。
モデルケースの街が選ばれ男性を全員追い出す。女性が入居して夜も気軽にコンビニに行ける安心安全な街を作る。
「なんて快適」
「男がいないって最高」
だれもが喜んだ。仕事だってリモートワークで完璧だ。男がそもそもいらない。夫婦に子供が居る場合でも、夫が男児を育て、妻が女児を育てた。女性は街から出るのは自由なので、SEX等も問題はない。
理想郷の筈が、参加者の転居が増えてくる。なによりも姑と嫁だけで住む家庭が増えたので、ストレスマックスだ。『女の第六感』は、女性だけがもつ直感力で男性から身を守るための武器だったが、女しかいない空間では毒にしかならない。
「掃除がお留守ね、ほら障子にゴミが!」
「おかあさん、ちゃんと掃除しましたよ」
とても耐えられないとお嫁さんが出て行きゴーストタウンに変わる。今では年老いて静かに暮らしたい女性だけが残っている。確かに理想郷かもしれない。近所のゴミ出しで喧嘩しませんように!
リアルで進行中の話題です。クラファンが始まっております。リターンは、一日だけ女の街に入れるパスポートとかでいいです。
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