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SS チワワ殺人事件【バールのようなチワワ】#毎週ショートショートnoteの応募用

 メキシコの古いアパートで男性が死んでいた。死因は頭部の裂傷による出血死だった。

 管理人が腐臭に気がつき警察を呼んで部屋に入ると、現場には【チワワ】が散乱していた。警察の鑑識が絶句する。なぜならば、散乱したチワワの体と頭部の傷跡が合致したのだ。

「この男は、チワワで殺されたのか」
「チワワで死ぬなんて……」

 チワワ、それは北アメリカ原産のイケニエのための犬だ。もちろん食べたりもした。そんなチワワを凶器に使う犯人はまさに外道!

 しかし犯人はすぐ判明する。男性の内縁の妻が自白したのだ。

「彼はチワワを食べるために飼育していました」
「愛くるしいチワワを食べるんですか」
「チワワを殺して冷凍庫に……」
「あなたはそれを凶器に使ったのですか」
バールのようなチワワは凍ってました、私は……私は……許せなかった」

 被害者を凍ったチワワで殴打して殺した。ニュースでは「バールのようなもので殺された」と報道される。

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