SS 無理無理童話88 #毎週ショートショートnoteの応募用
「馬鹿のハンス、前に出るな! 」
「豚は、陣形を崩すな 」
無理無理童話88は、悪魔に対抗するために作られた傭兵部隊だ!童話の登場人物達が頑張っている。
◇◆◇
そのお姫さまは、みすぼらしい、気品が無くまるで平民のようだ。だから付き添いのメイドの方が姫に見えた。
「お前が姫の影武者となれ」
王は姫を守るために、メイドを姫と偽り外国の賓客に対応させていた、メイドは賢く美しいので、とても評判になり、本物の姫の方を粗雑に扱う。最初は演技だったが、悪心を持ってしまう。
「悪魔よ、私を本物の姫にして」
賢いメイドは難解な魔法の書を学び悪魔を呼び出す。自分を姫にしてくれるなら、みすぼらしい姫の命を差し出すと約束する。
次の日からは魔力でメイドと姫が入れ替わる。姫は平民として粗雑に扱われた。苦痛で姫が自分から命を絶てば、悪魔のモノとなる。
「神様、助けて下さい」
ドアがバタンと開くと豚やら狼やら赤ずきんがポーズをとって飛び込んでくる。
「無理無理童話88参上、悪い悪魔はオシオキよ! 」
後は、お決まりの戦闘シーンと悪魔を倒して、めでたしめでたし。今日もどこかで無理無理童話88、きっと彼らが助けてくれる。
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「ボツで! 」
ディレクターが俺の原稿を目の前で引きちぎると床にばらまいた、俺が泣きながら拾うと手を靴でふんずけられた。今では一流の作家の良い思い出だ(棒)
※一部、実話から拝借しています。