
SS漫画の彼に恋をして【#やせたガールの日常】#青ブラ文学部(500文字くらい)
やせたガールの日常は不思議だ。たった一人の友達がダイエットをしている。彼女は推しのキャラのために痩せたいとつぶやく。
「だって彼は痩せた人が好きなのよ」
二人はオタクだ。クラスの中で孤立していた。だから彼女の気持ちはわかるけど、相手は二次元でしかない。
「彼はあなたの事を見てくれないよ」
「それでも痩せたいの」
漫画の中の彼はヒロインを真剣に愛する一途な男。
「でも……まぁ、痩せるのはいい事に思えるけど……」
「彼のために、もっともっと痩せる」
どんどん痩せる友達を見ていられない、私は決心した!
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「それで、ちょっと太めにしたいんです。」
「ヒロインを太らせるの?」
「はい、友達を救うためです!」
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友達は休み時間になるとバクバクと菓子パンを食べる。ちょっと太りすぎに思える。いやもう小錦だ。
「もうやめなよ」
「いいのよ、彼は太った女性が好きなの!」
私は学生漫画家だ、友達には内緒。編集に頼み込んでヒロインをちょっとだけ太らせたのが失敗。今度は痩せさせないと……でも、本当はヒロインが死んでしまう落ちなのに、どうしようかしら……